
多様な価値観や生き方が渦巻く、自然豊かな大国
古くから文明が築かれて、何千年にも渡る歴史を持つインドは、山と海と川に囲まれ、熱帯から高山地帯までのさまざまな気候や自然環境が存在する、南アジアの大国です。現在14億人以上もの人々が暮らしています。1947年にイギリスから独立し、民主主義国家となりました。
公用語はヒンディー語と英語ですが、他にも憲法で公認されている州の言語が21言語もあり、文化も宗教も多種多様な多民族国家です。近年、急速な経済発展を続けている一方で、人口の増加や環境破壊、貧困や民族間の対立など、まだ多くの課題を抱えています。
インドの子どもたちが置かれている状況
インドは経済発展の目覚しい国として世界から注目を集めていますが、一方で、子どもの体や心に害のある過酷な環境で働く子ども「児童労働者」がとても多くいる国としても知られています。
カースト制度に基づく差別や、女の子に対する差別なども大きな課題となっています。学校へ通っている女の子は男の子よりも少なく、識字率(文字を読み書きできる人の割合)も女性の方が低くなっています。また、まだ幼い女の子が結婚を強いられる「児童婚」の問題もあります。
インドの子どもの権利が守られるよう、フリー・ザ・チルドレンは1998年からインドで支援事業をスタートさせました。フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは2000年から西ベンガル州で活動をスタートさせ、その後ラジャスタン州でも支援活動を行っています。
写真は、農作業をするインドの子どもです。炎天下のなか、農薬にさらされながらの収穫作業は子どもの体に有害です。
フリー・ザ・チルドレンのインド支援事業へ

知っていますか?
32%
インドの5歳以下の子どものうち、32%が健全な発育を妨げられています(発育阻害:スタンティング、慢性的な栄養不足で年齢相応の発育が妨げられている状態)。(2022年)
77%
15歳以上のインド人のうち、文字の読み書きができる人の割合は77%です。(2023年)
引用
クリック/タップで展開
・国連データベース(英語)
※indicator(指標)を「Population by age and sex – broad age groups」、年齢層を「total」に設定し、任意の国・地域を選ぶことで各国の人口の年次推移・将来の推計を確認できる
・国連児童基金(UNICEF)「世界子供白書2024」統計概要(P.51左上・英語)
・世界銀行データベース(英語)
・世界銀行HP(英語)
支援のかたち
インドの子どもの権利が守られるよう、さまざまな側面から活動を実施し、子ども自身に子どもには権利があることを伝えています。
1.西ベンガル州農村支援
西ベンガル州の農村地域は、自然災害も多く貧困が深刻な状況です。家庭の収入が不安定なため、路上生活や児童労働をする子どもも多く、また、人身売買や児童婚といった問題も多く見受けられます。フリー・ザ・チルドレンでは、現地パートナーと協力し、さまざまな側面での事業を通じてこの地域の自立を応援しています。
2.マクタニール子どもの家支援
インドの西ベンガル州で活動する現地NGO団体CCDが運営する養護施設「マクタニール子どもの家」。児童労働や、路上での生活など、極度の貧困のなか、かこくな環境にいる子どもを救出し、子どもが権利を守られ、安心して生活できる環境を提供することを目的に設立されました。フリー・ザ・チルドレン・ジャパンではこの施設で生活する子どもが教育を受けられ、健康的、文化的に過ごせるよう2001年から支援をスタート。2020年のコロナによるロックダウンによって施設の運営ができなくなりましたが、現在は、家庭から学校に通えるよう奨学金支援など通じて事業を行っています。
3.ラジャスタン州‐村の自立を応援するプログラム(事業終了)
子どもが貧困から抜け出し豊かな人生を送れるようになるためには、教育支援だけではなく、医療や食糧、水、そして子どもだけではなく親たちが健康的に生活し、安定した収入を得て生活できることが大切です。フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、インド・ラジャスタン州の貧困地域の村々で多方面からの支援事業を実施しました。(2021年事業終了)
4.マハラシュトラ州の州都ムンバイ郊外の貧困家庭の子どもの教育支援
ムンバイ郊外に位置する貧困地域に暮らす子どもが、貧困から抜け出し豊かな人生を送れるようになるために、質の良い教育を受けられるよう、リムラスクールという現地のNGOが運営する学校に通えるよう支援するプログラムです。
貧困家庭の子どもに、教材や文房具を配布したり、奨学金として教育費を支援するなどしています。
インドでの活動について、ブログにて情報を更新しています。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、インドの貧困の中にいる人々、特に子どもが質の良い教育を受け、自立できるよう国際協力事業を行っています。 支援地域の1つである、インドの西ベンガル州の村で暮らす貧困家庭で […]
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)は、2001年からインド西ベンガル州で、 現地パートナー団体CCDを通じて国際協力事業を行っています。 ▶元学生メンバーが子どものための養護施設「マクタニール」を […]
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)は、2001年からインド西ベンガル州で、 現地パートナー団体CCDを通じて国際協力事業を行っています。 CCDは、路上や児童労働から少年を救出し、運営する養護施設「マクタニール […]
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)では、大東建託グループみらい基金様や皆さまからのご寄付などのご支援で、マハラシュトラ州の州都ムンバイ郊外にて、現地パートナー団体と連携しながら、経済的に困窮する家庭の子どもが質 […]
インドの西ベンガル州では2020年5~6月に地域を襲ったスーパーサイクロンや、新型コロナウイルスの影響により収入や職を失い、多くの人々が大変な状況に置かれています。 コロナ禍が長引いている状況で、特に貧困家庭では収入の目 […]
インドでは多くの人々が新型コロナウイルスの影響により職を失い、大変な状況に置かれています。 コロナ禍の影響が長引き、そしてインド政府の支援が不十分であるため、国民は困窮しており、生き延びるために子どもたちを家事手伝いなど […]
FTCJのインド支援事業の現地パートナー団体CCDの代表スワパンさんより、 コロナ禍における現地の子どもたちを巡る状況について連絡が来ましたので、ご紹介します。 ▼COVID-19対応など政府など行政による貧困層支援、そ […]
インド支援事業レポート2020年版をお届けします。 インドの貧困地域の自立に向けて、ご支援ご協力くださった皆さまに心より感謝申し上げます。 皆さまから集まったご寄付で事業を実施することができ、現地からレポートが届きました […]
JUGEMテーマ:チャリティー フリー・ザ・チルドレン国際協力活動地域の一つ、インド・ラジャスタン州ラジサマンド地区にあるベルダラ村の「ベルダラ村小中高公立学校」に新たに校舎が完成し、8月5日に竣工式が行わ […]
動画でもっと知ろう!
インドの子どもたちのことや、私たちのインドでの活動や成果について、もっと知りたい!という方は、ぜひ動画をチェックしてみてください。
インドの現地パートナー団体CCDが支援する、ラフルくん(当時14歳)のストーリー
インドの教育の課題について学べる動画です。インドの人々の生活はSDGs(持続可能な開発目標)がめざすゴールに対し、どのような課題があるでしょう。
現地を訪問した大学生メンバーが2016年に制作した、レンガ工場や靴工場などで働く子どもたちの様子を紹介した動画です。
インドの貧困と子ども達について、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン代表の中島と、インドのパートナー団体CCD代表スワパンさんと一緒に学ぶ講座動画です。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンが2013年当時に実施した、インドでの学校建設事業の紹介動画です。
インドで過酷な環境で働く子どもたちの様子や、そのような子どもを労働から解放し、学校に通えるようにするために取り組んでいる事業について紹介しています。
さまざまな支援の方法があります