保健支援

みんな健康でなければ、子どもは学校へ通えない

貧困地域に住む人たちにとって、体調を崩してしまうことは、家族をより深い貧困に陥れてしまうことに直結します。働けなくなったり、治療にお金がかかったりする時に、国からの保障もなければ、近くに設備の整った病院もないことが多いためです。そして家庭がより貧しくなることで、栄養状態が悪くなったり、無理に働いて病気が余計に悪化してしまうといった悪循環が起きてしまいます。

貧困地域で問題となる病気の多くは、予防が可能で、容易に治療ができるものです。しかし多くの地域で、医者や病院、薬の不足や、病気への対処や予防の知識などにアクセスする手段がないのです。

保健サービスにアクセスする手段がある家族は、健康に働くことができます。家族を食べさせ、子どもたちを学校に通わせることができます。

だからこそ、保健分野の支援は、コミュニティの自立に欠かせない要素です。わたしたちは、クリニックの運営、学校での予防接種の実施、医療従事者へのトレーニングの実施、村人への病気予防や栄養に関する教育などの支援を行なっています。

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知っていますか?

530万人
世界では、およそ毎年530万人の子どもが、5歳以下で亡くなっています。(UNICEF 2019)

 

50
国民の平均寿命が最も短い国では50.7歳。最も寿命が長い国(日本)では84.3歳です。国の豊かさによって大きな違いがあります。(WHO 2019)

 

11秒に1
世界では、毎年約280万人の妊婦と新生児が、予防可能な要因で亡くなっています。11秒に1人が命を落としているのです。(UNICEF 2019)

 

支援のかたち

私たちは、コミュニティの人々が保健について理解し、健康を維持・改善できるようになることを目指して、地域で事業を進めています。地域のニーズはそれぞれ異なるため、各地で事業の内容は異なります。また、プロジェクトは必ず地域の人とパートナーを組んで進め、いずれは現地の人々だけで持続していけるようになることを目指しています。

現地のニーズに合わせ、例えば以下のような支援を行っています
    • プライマリーケアー
      定期検診、糖尿病などの治療、妊娠検診、産後検診。栄養支援、予防接種、子どもへのビタミン剤の提供など
    • セカンダリーケアー
      皮膚科、歯科、眼科など
    • 保健教育
      病気予防や医療機関を受診することや健康状態を改善することの大切さを伝える活動、適切な衛生処理の指導、栄養失調を改善するためのガーデニング指導など
    • 地域の医療従者へのトレーニングの実施
      村人に分かりやすく知識を伝えるためのトレーニングなど
    • 食糧支援、緊急支援
      災害時など緊急事態における食糧の配布や、貧困地域の子どもたちや施設で暮らす子どもたちへの栄養バランスの取れた食事の提供など

 

◆日本での保健の課題と支援のかたち◆

子どもの7人に1人が相対的貧困下にあるとされている日本にも、貧困による保健や食糧の課題があります。
相対的貧困の状況にある家庭の子どもは、一般的にイメージされる「飢餓(きが)」の状態と違い見た目には分かりにくく、気づかれにくいことが多いと言われています。生活のために必要にかられ、身なりや住居、通信などにかかる費用を優先させてしまう結果、その日食べるものを買うことができない人々や、学校の給食がその日の唯一の食事となっている子どもが多く存在しています。日本では、特にひとり親家庭での貧困率が高いことが課題となっています。

フリー・ザ・チルドレンでは、困難な状況におかれ生きづらさを感じている日本の子どもたちが、生まれ育った環境に関係なく、自分らしく生きられるよう、食料品の配布や子ども食堂の支援などを行なっています。

 

保健支援 プロジェクトラインナップ

【フィリピン】刑務所や性産業から救出された子どもたちへのケア


フリー・ザ・チルドレンが設立当初からパートナーを組むフィリピンの団体「プレダ基金」では、刑務所で不当な扱いを受けていた子どもたちや性的搾取に遭った子どもを保護し、彼らが健康に子どもらしく生きることができるよう、心身のケアや治療、栄養バランスの取れた食事の提供、セラピーなどを実施しています。

【ケニア】バラカ病院、モバイルクリニックの運営


現地パートナー団体「WE Charity」は、マサイ民族など少数民族のコミュニティが多く存在するケニアの南ナロク県で最新の医療設備の整った病院の運営を行なっています。さらに、病院や診療所が近くにない村を定期的に巡回する「モバイルクリニック」も実施し、ケニアの支援地域全体の健康医療向上に努めています。

 

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