フィリピンスタディツアー2019報告(9)

皆さんこんにちは!

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの福井です。

2019年3月25日~3月31日までフィリピンスタディツアーを実施しました。

第9回目、参加者がどんなことを学び、感じたのか報告が届いているので紹介したいと思います!

フィリピンスタディツアー2019報告(1)

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第九回目【IS】さんの報告を紹介します!

【報告】フィリピンスタディツアーに参加した理由
私がこのスタディーツアーに参加したのは、もともと貧困というテーマに興味を持っていたからだ。きっかけは、アメリカに住んでいた時にフードバンクに缶詰食品を寄付したことだ。

この時、初めて自分の身の回りに貧困で困難な生活を送っていることを知った。ここから日本の子どもの貧困や相対的貧困と絶対的貧困の差について研究を行っていた。

しかし、私は今まで東南アジアに訪れたことがなく、絶対的貧困の現状を知らなかった。また、日本の貧困は見えない貧困と言われていて、貧困層の子どもたちと関われなかった。そこでこのプログラムに出会い、私が体験したいと思っていたことが詰まっていたので参加することを決意した。

【報告】一番印象に残っているプログラム     
私がこのスタディーツアーを通して一番印象に残っているのは、スラム街に訪れたことだ。スラム街は私が想像していたものよりはるかに衛生環境が悪く、衝撃を受けた。しかし、そこで暮らしている家族は皆明るく、快く歓迎してくれた。家庭訪問して出会った子どもたちは、みんな自分の将来の夢を目をキラキラさせながら教えてくれた。

しかし、彼らの家庭には教育を受けられるほど経済面に余裕がなく、中には親の仕事を手伝わなければいけない子どもたちもいる。この現状を把握しているにも関わらず、子ども達が希望に満ち溢れているのを見て、生まれた環境によって機会が制限されてしまう社会の過酷さを改めて感じさせられた。

スラム街に訪れて一番印象に残ったエピソードは、スモーキーマウンテンの帰りに家庭訪問した家族が車まで送ってくれた時の話だ。家庭訪問したお母さんが子どもに、「この人たちについて行ったら美味しいご飯がたくさん食べられるからついていきな」と言ったのに対して、子どもが「嫌だ」と答えた。

これを聞いて最初は心がほっこりしただけだったが、車に戻って考えてみると、この会話に深さを感じた。どんなに生活が辛い環境にいても、最終的に幸せ度を判断するのは家族や友達などの人間関係なんだと感じた。

【報告】参加前・参加後の自分自身の変化     
参加前は、本当に絶対的貧困を客観的にしか見ていなく、遠い存在だと思っていた。支援したいという気持ちだけはいっぱいで、彼らの気持ちなどは考えていなかった。

実際に足を運んでみて、自己満足にしか過ぎない援助はやめようと心から思った。実際に支援先に足を運び、彼らとコミュニケーションを取るなど交流をし、初めて彼らが本当に必要としているものがわかる。

そこには客観視するだけでは見い出すことのできないことがある。また、参加前の自分は非積極的な部分があり、思うこと全てを口に出さなかった。しかし、今回のスタディーツアーを通して、積極的に話すことの大切さを知った。現地の方々と積極的に会話することによって、思いもしなかった情報が入ってきたり、貴重な体験をさせてもらったりした。

また、一緒にスタディーツアーに参加したメンバーとも積極的にディスカッションすることによって会話の質が本当に上がった。最後に、参加前は些細なことで私は恵まれていないと思っていた。しかし、今は自分が住んでいる環境と家族に感謝している。

小学校に通えていない子ども達、仕事を手伝わなければいけない子ども達、経済的に夢を叶えられない子ども達を見て、もっと頑張らなければいけないと思った。今の環境をもっと有効に使い、感謝する。恵まれた環境にいる自覚をしてどんな困難にも立ち向かう。

 

【報告】スタディツアーで経験したことを、どう活かす       
本当にこのスタディーツアーに参加しないと得ることのできなかった貴重な体験をたくさん積み、知識もたくさん得ることができた。よってまずは、フィリピンで経験したことや体験したことを積極的に発信し共有する。また、これからは自己満足にしか過ぎない支援をやめ、支援先の人の背景を知り、交流して本当に必要な援助をする。

これから大学生になって社会人になるに連れ、主体的に社会貢献活動を行う機会が増えると思うので、支援の本質を忘れずに活動したい。自分だけでなく、周りに客観視して援助している人がいたら指摘してあげる。最後に、スラム街などで生活している人たちを見て、日常生活における些細なことでも活かすことができると思う。

例えば、食品廃棄物をなるべく出さないや、無駄遣いをしないなど、意識できることはたくさんある。