フィリピンスタディツアー2019報告(2)

皆さんこんにちは!

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの福井です。

2019年3月25日~3月31日までフィリピンスタディツアーを実施しました。

第2回目、参加者がどんなことを学び、感じたのか報告が届いているので紹介したいと思います!

第一回目はこちら

フィリピンスタディツアー2019報告(1)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二回目、【KA】さんの報告を紹介します!

【KAさん】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【フィリピンスタディツアーに参加した理由】

私は幼い頃から子供が好きでそこから教育に興味がありました。数年前にNHKの子供の貧困をテーマにしたドキュメンタリーを見た際に、画面に映る小学校低学年の子供達が両親の帰宅が遅いため学校から帰ると自分で家事をして深夜の一時頃に布団に入る生活をしていることを知り同じ日本の中で生まれる格差に衝撃を受けたことをきっかけに、将来は子供達の教育政策を考えていく立場に就きたいと思うようになりました。

 

それから自分で教育学の本を読む内に、日本と世界それぞれの子供達の現状を実際に現地に行くことで知り比較してみたいという気持ちが生まれ、まだ十分な学習環境が与えられていないと思われるフィリピンの現場を直接自分の目で確かめることで固定概念に囚われることの無い考えを広げたいと感じたのがきっかけです。将来全ての子供が教育を受けられる社会を作るための手助けがしたいと考えており、このツアーでは、様々なバックグラウンドを持つ子ども達と関わる機会が非常に多く魅力を感じました。

 

また、FTCJの団体理念が自分の将来研究していきたいテーマの理想形であるということに加え、違う環境から同じ目的を持って参加した仲間との交流から幅広い視点での考えを知れる良い機会になると思いました。私は学校でミャンマー保育園建設のための有志ボランティアに所属しており発展途上国の社会情勢に関心を持っていたので、現場を知るという意味でも参加を決意しました。

【一番印象に残っているプログラム】
スラムでの訪問です。
Tondoでは私は子どもを5人持つ、シングルマザーのお家を訪問しました。 マザーは大学に2年間だけ通っていました。そのお陰で英語は話せますが貧しいため、子ども達は学校に行かせられずタガログ語しか話せません。そんなマザーに「もし夢が一つだけ叶うならどうしたい?」と聞くと彼女は「教育を最後まで受けたい」と言っていました。

 

取材中、マザーの表情は疲れ切っており全く笑顔が見られなかった中、この瞬間だけは彼女の瞳に一瞬だけ光が見えた瞬間で、教育の重要性を考えさせられた経験でした。

Navotasで私が訪問したのはChinという小学四年生の女の子のお家でした。Chinには生まれて間もない弟がいます。私たちと話している最中でも時々目を弟の方をチラつかせていてそれがまた微笑ましかったんです。Chinは学校でも成績優秀で学校で貰った沢山のメダルが壁に飾ってありました。そんな彼女の将来の夢は先生になること。

 

弟の面倒見も良くて成績優秀なChinにはぴったりだと思いました。でも彼女はこう言うんです。「中学には入学する予定、だけど大学までは行けないと思うから諦めないとかもしれない」と。彼女がもし日本の子どもだったらどんな大人になったのだろうと考えてしまいました。

以上のスラムでの経験から「東南アジア地域の発展途上国に教育制度を確立させたい」という夢が出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

【参加前・参加後の自分自身の変化  】
元々教育に興味があり、日本の教育制度を考える側になりたいと思っていました。

しかし実際にフィリピンにスタディーツアーに行き、「自分にできることは何か無いだろうか」と考えさせられ、今後は発展途上国(特に東南アジア地域)の教育についてより知識を深めていきたいと感じるようになりました。

フィリピンスタディーツアーの経験がきっかけで、東南アジアの現状を考えるセミナーに自ら探して行くようになったり、今年の夏には学校の有志ボランティアからミャンマーに派遣されることも決まりました。

 

現地の寺子屋を見学し子ども達と触れ合ったり、国会教育推進会に実際に足を運び、ミャンマーの教育制度について考える機会を持ちます。

他にも色々と挑戦してみようと思っていることがまだまだ沢山あります。

私をここまで積極的にさせてくれたのはこのスタディーツアーのお陰です。

 

スタディーツアーの数々のプログラムは勿論、スタディーツアーのメンバーとは今でもとても仲が良く自分の考えや悩みを聞いてくれる間柄です。何か新しいことを始めてみようと思ったら一緒に協力してくれる、そんな仲間が出来たことはこれから先自分が国際協力に関わっていきたいと考えた時、とても心強いことだと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

【スタディツアーで経験したことを、どう活かす】
上の質問で回答した事と重なりますが、私自身まずは自分の知識をもっと増やしていきたいと思っています。

その上で、発信していくことが今自分にできる一番の方法かなと思っています。日本にいる中高生は発展途上国の様々な問題や現状を知らずに日々を過ごしている人が多いと思います。

今回のフィリピンスタディーツアーに参加したメンバーの中に私と同じ学校のメンバーが2人います。

 

今度生徒総会で全校生徒の前でフィリピンスタディーツアーの報告をしたり、3人で「世界一大きな授業」を学校で実施することも決まりました。そのようなまずは自分の身近な人達から伝えていくことが高校生の自分にできることかなと考えています。