【インド事業報告】健康・保健向上プログラム
フリー・ザ・チルドレンが支援するインドのラジャスタン州の貧困農村地域での保健衛生・健康向上プロジェクトの報告が届きましたので紹介します!
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現在、フリー・ザ・チルドレンは、インドの貧困農村地域の自立のため、
教育、保健、水、収入向上、農業の5つの分野で様々な活動を行っていますが、
今日は「保健」分野での活動についてご報告します。
保健分野では、地域全体の健康状態を改善し、病気の発症数を下げるため、保健教育と基本的な医療の提供を行いっています。
2012年度を通じて下記のことができました。
FTCインド保健事業支援成果:
-健康医薬品、医療品の支給:60人
-ビタミンと栄養補助食の両方又は片方を与えられた児童数/1ヶ月: 425人
-健康補助 受給者数: 884人
-学校の健康クラブ:会員数: 68人
-出産前検診を受けている女性数: 44人
-産後検診を受けている女性数: 90人
これに加えて、インドの支援地域で合計12回にわたり、健康への意識を高めるための村人対象ワークショップ(セミナー)を行うことができました。妊産婦を対象にした出産前後検診も行いました。
また、この地域内のいくつかの小学校で生徒による健康クラブ(ヘルスクラブ)を設置し、運営することができました。クラブの目的は、学校と地域の健康を向上させることです。そして、子どもたちが病気のため学校を欠席したり辞めてしまう件数の軽減に努めることです。
栄養向上のための健康医薬品の配給も活動に含め、生徒が適量のビタミンと栄養補助食を継続的に得られるようにしています。
フリー・ザ・チルドレンが活動しているインドの地域の多くでは、アンガンワディと呼ばれる、保健所と幼児教育機関を兼ねた施設があります。それは政府が設置して資金も出している施設で、もともと児童の栄養不足を減らし、基本的な医療を提供するためのものでした。
しかし、残念ながら、フリー・ザ・チルドレンが地域と共に活動してみると、これらの施設は退廃していて、地域の人々も自ら医療サービスを受けに行こうとしていないことがわかりました。そこで、フリー・ザ・チルドレンはインドの地域と共に活動し、自治体による施設を立て直すだけでなく、地域の人々と提供されているプログラムやサービスが再度つながり、関わりが促進されるように働きかけています。
そして、以前ご報告したとおり、2012年12月にこのヘルスセンター&デイケアセンターの再建が完成し、施設ができました!現在は、このセンターを使って、様々なワークショップ、セミナー、ヘルスフェアなどが行われています。
【ケーススタディ】
インド・ウダワド村での健康・保健プログラム
昨年、ウダワド村では多くの喜ばしい発展がありました。
この12月には地域の保健所と幼児教育機関を兼ねた施設のアンガンワディが建て直され、完成しました!
以前この建物は改築が必要な程、破損して危険な環境でした。このアンガンワディはウダワド村に十分なサービスを提供できずにいました。
地域の多くの人々がセンターのサービスを受けることに消極的でした。基盤が貧弱であったからです。
今は、清潔で利用しやすく、研修、健康医療処置、そして幼児に保育を行える安全なスペースがあるのです。
妊婦の健康管理については、ウダワド村の地域で難題が続いています。インドの多くの農村地域では妊婦の健康管理に問題があり、
多くの女性は基本的な医療と情報が得られません。
インドの母親の死亡率は世界中で高い方です。この課題に対応するため、フリー・ザ・チルドレンは出産前の検診研修プログラムを開催しました。この地域特有のニーズに対応するように企画され、特化して取り組み、文字の読めない女性にもポスターやディスカッションを用いて情報提供を行いました。
提供された情報は、出産前の健康一般と妊娠中の安全対策についてでした。
このプログラムは大成功を収め、第二回の研修会が近くの小村で行われました。
※本事業の一部は、東京都の草の根助成「草の根市民基金・ぐらん」から助成を頂いています。
(翻訳協力:翻訳チーム伊藤靖子)