ミンダナオ島で相次ぐ地震や爆発テロの状況について

フィリピンのパートナー団体から私たちフリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)の国際協力事業地域の一つでもあるミンダナオ島での状況について、最新報告が届きましたのでお知らせ致します。
12月2日頃からフィリピン・ミンダナオ島付近で大きな地震が相次いでいますが、3日午前に現地パートナー団体へ確認を取ったところ、「支援先地域では大きな被災は無かったものの、ミンダナオ島北部・沿岸エリアの被災状況が深刻」との報告を受けました。
ウェザーニューズによれば、震源付近は震度5弱程度だったと推測されるとのことです。

さらに、地震とは別に、ミンダナオ島で以前よりフィリピン政府軍と内紛状態にあったイスラム過激派勢力が、現在紛争が激化するガザ・イスラエル軍事衝突問題に便乗して活動を活発化させていて、FTCJが2017年秋に内紛・戦災から逃れた難民の子どもたちへ食糧・日用品・文房具などを配布する緊急支援を行ったマラウィ市が再び攻撃されたとの報告も受けました。
※過去のマラウィ市への緊急支援についてはこちらをご覧ください。

ミンダナオ島マラウィ市緊急復興支援報告

当団体の支援先ではないのですが、NHKニュースでも下記のような事件が報じられています。
NHKニュース「フィリピン南部の大学の体育館で爆発 4人死亡 テロの可能性も」(2023年12月3日)

 

フィリピン南部ミンダナオ島の西部にある南ラナオ州のマラウィ・イスラム市。20万人の住民の約9割はイスラム教徒。(2019年撮影)

 

現在、世界各地で戦争が起き、それらの紛争が激化していますが、そんななか、学校が軍事攻撃で破壊されたり、学校が襲撃されて多くの子どもが犠牲になったりして、多くの子どもが戦争に巻き込まれ、深刻な問題になっています。

 

本来、子どもたちが安心して学び、成長する場であるべき学校までもが戦場になっていることは、今すぐにでもとめなければいけません。戦時であっても守るべきルールを定めたジュネーブ条約のような国際人道法では、民間人と学校のような民間施設への攻撃は戦争犯罪だとして厳しく禁じています。

 

「いかなる形であっても学校を軍事利用しない」ことを盛り込んだ『学校保護宣言』への支持を粘り強く国際社会に訴えかける必要がありますが、残念ながらG7のなかで日本とアメリカはこれを支持していません
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンが参加するJNNEでは、学校保護宣言への支持・署名を日本政府にお願いする活動などを長年展開しています。
詳細はこちらの記事をご覧ください。

【学生・ユース世代の参加・投票大歓迎】「SDG4教育キャンペーン2022」政党アンケート設問詳細解説

 

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは引き続き現地の災害と内紛の状況を注視していきます。