【報告】こども家庭庁主催 こども基本法シンポジウム

2023年11月5日、東京・日本橋ホールで「こども基本法から考えるこどもまんなか社会シンポジウム」が開催され、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン代表の中島早苗さんが登壇しました。当日会場にてシンポジウムに参加しましたのでご報告します。
報告:FTCJインターン 森垣穂香

(左写真:左からこども若者として登壇したみことさん、筆者の森垣穂香、代表の中島早苗)

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シンポジウムでは、子どもや若者、また子育てに関わる人たちにとって大切な「子ども基本法」について、またどのように「こどもまんなか社会」を実現していくのかについて、豊富な経験や現場を持つおとなの方々のお話しやパネルディスカッションに加えて、こども家庭庁の「こども若者★いけんプラス」に登録している子どもや若者世代からのお話しもありました。

 

初めに登壇者の村宮汐莉さんからのお話を伺いました。若者が意見を話すことの意義について、またこどもまんなか社会を実現できる地域社会とはどのようなものなのかをご自身の経験をもとにお話しくださいました。

 

次にフリー・ザ・チルドレン・ジャパン代表の中島早苗さんから、12歳のクレイグが団体を設立したエピソードや、FTCJが普段どのような活動を行っているのかについて伺いました。また子どもたち自身には大きな力があるが、それを伸ばせるかどうかは周りのおとなにかかっているという、クレイグの言葉をご紹介くださりました。

 

こども家庭庁参与、一般社団法人子どもの声からはじめよう代表理事の川瀬信一さんからは、子どもの権利条約の12条の「意見を表す権利」の重要性、子どもの意見や声を子ども自身から聞くということを、ご自身の経験も交えてお話しくださりました。

そして最後に、尼崎市立ユース交流センター長の片岡一樹さんから、ユースセンターから始まる若者参画について、また実際にどのような若者たちが尼崎で活躍をしているのかについてお話しくださりました。ユースワーカーが若者の声を受け止めていく、困った時にはもうユースワーカーが出会っているという状況を大切にしているというお話しが印象的でした。

 

後半のパネルディスカッションでは、子ども若者を主体としていく上で重要となるのはエンパワーメントに対してどのように取り組んでいるのかというお話や、 意見をいうことが難しい場合にどうやって声を反映していくのかなどのトークテーマで行われました。

みんな一人一人の声が大事なんだよと伝えること、無理に言わせることではなく、心が動いた瞬間に話してほしい、そこにいる一人一人の声を拾っていける社会になっていけば良いというお話が心に残りました。

 

また会場からの質問では、おとなたちを変えていくにはどうしたら良いかという質問が出ました。恐れがあるとなかなか認めにくいことや、子どもの権利を守ろうとしているおとなの権利は誰が守ってくれているのか、建前から本音に落としていく、ためには何が大切なのかなどを各登壇者の方々が、地方自治体がやるべきことや学校と地域の繋がりなどのお話をくださりました。

 

シンポジウムの最後には、「こども若者★いけんぷらす」に参加した子ども若者の方々とぽんぱーというぷらすのメンバーから意見を聴くための工夫や子ども若者の視点で情報発信するメンバーの方から、日常の中での周りのおとなとの関係に悩んだことや、子どものモヤモヤに気がついていないおとながたくさんいるからこそ、声あげていくことの大切さなど、子ども若者からの思いのこもった願いや意見を聞き、改めてこどもまんなか社会のあり方を考えさせられる時間となりました。

 

登壇者のみなさん

 

 

▼当日のシンポジウムの様子は、下記のYouTubeにてご覧いただけます。