桜丘中学校でウェルビーイング授業を開催
近年、「ウェルビーイング」という言葉がよく聞かれるようになりました。
例えば、経済協力開発機構(OECD) では2019年 に“Learning Compass 2030”を発表し、この中で子どもたちがウェルビーイングを実現していくことの重要性を提唱しています。
日本でも、教育の施策について議論を行う中央教育審議会教育振興基本計画部会でも「ウェルビーイングと教育」は議題に度々あがっています。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、子どもが自らの力で社会を変えていくうえで、ウェルビーイングは重要な前提条件だと捉え、テイク・アクション・キャンプの中でもセルフケアをはじめとしたプログラムを実践してきました。
2022年8月、フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、より多くの子ども世代がウェルビーイングについての理解を促すことを目的に、学校現場でのウェルビーイング授業づくりを始めました。児童精神科医の山口有紗さんにご協力をいただき、中学生向けのウェルビーイング授業案を作成しました。2023年2月には、世田谷区立桜丘中学校の教員と生徒の皆さんに協力いただき、実際に計3回のウェルビーイングについての授業を実施しました。
授業前には、ウェルビーイングについて興味・関心をもつ有志の生徒に集まってもらい、授業で使用する資料などの授業内容について意見をもらい、より生徒の皆さんにとってわかりやすい内容になるように努めました。グループでの活動の規模や時間など、生徒の皆さんがより集中するためのアドバイスを多くいただくことができました。
ウェルビーイングについての授業は1年生の全クラス向けに実施しました。当初はZoomを利用した中継を想定していましたが、より内容についての理解を高めるために動画を事前に用意し、それに基づいて各クラスで実施する方式を採用しました。教員の皆さんにとっても初めての試みだったかと思いますが、多大なご協力をいただきました。
桜丘中学校での経験をもとにフリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、ウェルビーイングについての授業を作成し、今後全国各地で実施できるようにしたいと考えています。