鳥取城北高校にてオンライン&オフライン出前授業を行いました!
今年度もWE World Changer プログラムとして1年間一緒に授業をさせていただく鳥取城北高校にて、5月11日と6月29日に1年生に出前授業をさせていただきました。5月11日は学年全員を対象に生徒も先生も当団体スタッフもオンラインの「完全オンライン型」で実施し、6月29日は志学コースの25名を対象に生徒と先生は教室・スタッフはオンラインの「オンオフミックス型」で実施しました。
どちらの授業でも「社会問題を知ること」「今からできるアクション」をテーマに、グループワークを交えながらインタラクティブに行いました。
5月11日の授業は、緊急事態宣言発令中ということもあり、生徒同士もまだ数回しか会ったことがない&初の学年全体Zoomオンライン授業という、生徒・先生・スタッフ全ての人にとってチャレンジングな授業となりました。双方向のコミュニケーションが難しい中でしたが、チャット機能や少人数でのグループワークを活用することで意見交換の場を作ることができました。
《授業概要》
対象:1年生志学コース(70名)
時間:90分(2コマ)
目的:社会問題を知り、アクションの作り方を学ぶ。
内容:
・当団体の紹介(設立の経緯、活動内容など)
・社会問題についての知識共有(貧困、教育、水と衛生、農業と食糧、医療、収入向上、etc…)
・アクションの起こし方
・グループディスカッション
議題「貧困を解決するために、あなたが一番大切だと思うのは…
教育・水と衛生・農業と食糧・医療・収入向上のうちどれですか?」
・グループワーク
【いくつ見つかる?アクションアイディア!】
お題と社会問題を組み合わせてアクションを考えるワーク。(画像参照)
できるだけ多くのアクションアイディアを出したら優勝。
6月29日の授業は、学校ではすでに通常授業が行われていたのですが、東京からの県外移動による感染拡大のリスクを考慮し、教室とFTCJスタッフをオンラインで繋ぐ「オンオフミックス型」で実施しました。
知識を広げるレクチャーパートは、黒板に資料やスタッフを映し出した一斉授業の形式で行いました。グループごとのワークパートは、先生方と協力しながら、パソコン(の向こうのスタッフ)にクイズの答えを言いに行くなど、エンターテイメント要素も取り入れて行いました。
ワーク中や感想を聞く際に、教科担当の先生がパソコンを持って教室中を歩いてくださりました。まるで本当に席まで行って生徒の皆さんと話しているようで、先生との連携でワーク形式の授業の実施が実現できたことに、スタッフ一同感謝いたします。
《授業概要》
対象:1年生志学コース(分野選択者25名)
時間:90分(2コマ)
目的:SDGsについての理解を深め、関心のある社会問題を解決するためのアクションを考える。
内容:
・SDGsとそれに関わる社会問題の現状
・アクションの起こし方
・スタッフスピーチ
・グループワーク
【問題ピクショナリー】
グループの1人がお題を見にいき、そのお題を絵だけでメンバーに伝えるワーク。
【社会問題データクイズ】
社会問題に関する様々なデータについてのクイズにグループ対抗で答えるワーク。
代表者1人が答えをスタッフに耳打ちをしにいく。
(今回はパソコンに小声で言いました。)
【アクションを考えよう!GICワーク】
「Gift + Issue = Change」(Gift=「自分の好きなこと・得意なこと」、Issue=「自分が関心を持っている社会問題」、Change=「解決に向けたアクション」)の考えを元に、自分にできるアクションアイディアを書き出すワーク。
《生徒の皆さんからの感想》
5月11日
・現在世界で起こっている貧困などの社会問題について知り、真剣に考えることができました。
・世界の貧困問題の現実を知ることが出来ました。子どもが一日に亡くなる人数が東日本大震災の被害者と同じ程だという事など、知らないことが沢山ありました。これからの学習で、更に自分の知識を増やし、様々な考えを持てるようにしたいです。
・自分と同じくらいそれより下の子が働いていると聞いて胸が締め付けられるような気持ちになりました。
・日本で普通に暮らせていることはとても恵まれたことだと思いました。これから先、貧困や児童労働など、社会問題に関する活動に参加してみたいです。
・私は子どもだから世界を変えることは不可能だと思っていました。でもそんなことは決してないということが初めてわかりました。
・私が今日の話で一番心に残った言葉は、「何か行動を起こすのに若すぎるということはない。若者は未来だけでなく、今日のリーダーなのです。」という言葉です。私達のグループでは、貧困問題に対してスマートフォンができることについて話しました。若くてもできあることはあると思うので、積極的に社会問題に、取り組んでいくことは大切だとわかりました。
・世界中の子どもたちを救う活動って、自分とは全くかけ離れたすごく遠い存在だと思っていたのですが、私たちと同じような年頃の人たちが、自ら進んでいろんな活動をやっているのを見て、もしかしたら身近な存在なのかもしれないと思いました。
・グループでディスカッションでみんなの意見が共有できてよかったです。みんなよく考えてよい案を出していたので私ももっと考えようと思いました。
・グループディスカッションでは、私が考えつかないような意見が出たりして新鮮でした。
・グループで自分たちに出来ることについて話し合った時に、文化祭で劇や歌で伝えられないかなどの意見がでて、誰にでもわかりやすくて心に残りやすいのではないかなと思いました。
・私も自分にできる小さなことを大きな愛を持って取り組みたいです。
6月29日
・学校に通えない子どもの数、児童労働の数、法的に存在しない子どもの数など全てが想像以上で驚かされるものばかりでした。世界の課題は一つだけで成り立っているのではなくて、いろんなものが繋がりを持って存在しているということが分かりました。
・私が初めて知ったことが沢山あって、貧困だったり、学校に行けない子の割合など、世界規模でものを見てみないと気づけないことが沢山あるんだと知りました。
・学校に通うこと、ご飯を毎日食べられることなどが当たり前になっている暮らしはとても幸せな事だと気づきました。
・世界には自分よりも苦しんでいる人がたくさんいるということがわかりました。便利で楽な暮らしが出来ているからこそ忘れてはならないものがあると思いました。
・自分が好きなことをして、世界の社会問題を解決に導くことが出来れば楽しいと思います。楽しいって言ったらいけないのかもしれないけど… じゃあ自分は何ができるんだろうと考えさせられました。小さなことでも、積み重ねれば大きくなります。世界の人々のためになることをすることが出来たら嬉しいです。
・世界の問題に対して行動を起こしたり、アイデアをだしたりすることはとても難しいことだと思っていたけど、自分の好きなことから発想を広げていくこともできるのだと知って、少しハードルが下がりました。今、自分になにができるのか考えていきたいです。
<問題ピクショナリー>
・お題の言葉の意味がしっかり分かっていないと的確な伝え方ができないのが難しいなと感じました。簡単な絵でもみんななんとなく分かってくれるのがすごかったです。言葉がいかに大切かが分かりました。(問題ピクショナリー)
・絵だとしても、表情などで気持ちや感情を伝えることは大切なことだと感じました。
・絵だけで伝えるのは難しくて、理解してもらうのに時間がかかり大変でした。でも意思疎通できた時は嬉しかったです。
<スタッフスピーチ>
・夢がないとかそれに対する強い不安とか高校生の頃の太智さんの気持ちにめちゃめちゃ共感しました。そこからさまざまな経験を通して本当にやりたいことを見つけたという話を聞いてかっこいいなと感じました。すきなこと、興味のあることを続けていいという言葉が心に残りました。
・夢が無くても好きな物事にヒントが隠されている事を知り、その考えは自分が考えた事のない発想だったので、夢やワクワクする事に対してもう一度しっかり考えようと思いました。
<みんなのGift + Issue = Change>
・サッカー + 人種問題 = 大会を開いて交流する機会を増やす
・バレー + 貧困 = 大会をつくり、その参加費やグッズ売り上げを寄付する
・音楽 + 貧困 = チャリティーソング (ウィーアーザワールドみたいに)
・DIY + 貧困 = みんなで作ったリメイクグッズを売って売り上げを寄附
・音楽 + 人権問題 = 人権問題を訴える言葉をSNSなどでリレー形式で繋いでいき、曲をつけてもらう。人権問題についてみんなに知ってもらう。
・絵をかくこと + 貧困や子どもに関する問題 = 友達と協力して貧困などを描いたすごい絵をかいて、SNSに載せる。そしてみんなに拡散してもらう。
素敵なアクションがいっぱいです!
鳥取城北高校1年生のみなさん、そして素敵な機会をくださった先生方、本当にありがとうございました。
次回の8月の授業も楽しみですね。今後ともよろしくお願いします。
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