【報告】WE TALK “SOCIAL” Vol.06 スウェーデンから中継!環境問題について考えるワークショップを開催

5月22日に、オンラインワークショップ、WE TALK “SOCIAL”を開催し、中学生〜社会人35名以上にご参加頂きました。

 

今回のテーマは「I から Weに!ぼくらの環境革命」。

―環境問題に対して、私たちにできることはなんだろう?

―さらに、自分のアクションを周りに広げていくにはどうしたらよいのだろう?

この2つの大きな問いを中心にワークショップが行われました。

 

まずは、スウェーデンの大学で教鞭をとる講師が、環境問題に対する様々なアクションの事例について紹介しました。後半は、自分がしてきたアクション・してみたいアクションを参加者同士でシェアし、さらにそのアクションを広げていく方法についてディスカッションしました。参加者それぞれが持つ興味や経験がとても多様で、よい刺激が多い色鮮やかなグループワークになりました。

 

ディスカッション

「“I” から “We”にするために必要なことは?」

①周りを巻き込む、一緒に何かをするためには?

②周りを巻き込もうとする時、気をつけた方がいいことは?

<アイディア>

①巻き込むために

・友達に話す。

・家族や友達などの身近な人から、学校、地域などに徐々に広げる。

・SNSで発信する(Twitter, Instagram, LINEのホーム画面!!)

・校長先生や先生に話して、協力してもらう。

・スーパーなどに協力してもらう。

・ディズニーなどの人気映画から学ぶ。

・家庭菜園をやり、その野菜を使ってみんなで料理を作る。

・旅行やお出かけと関連づける。

・ポスターを貼る。

 

②気をつけること

・自分の考えを押し付けない。

・やらないからといって非難しない。

・真面目になりすぎない。楽しく!

・「楽しそうだな。」と思ってもらう!

 

参加者アンケート
<
印象に残ったこと>

・グループディスカッション

・自分たちの身近なところにもできることはたくさんある!

・二酸化炭素排出量世界5位が日本だということ。

・銀行口座の見直しが、環境問題改善につながること。

・銀行が投資している所をしっかりと見定めて、決めるということは興味深かった。調べてみたいと思った。

・自然エネルギーから生産した電気エネルギーのみを供給している電力会社があったこと。

<感想>

環境問題に関して出来ることってなんだろう、限定されてしまうのではないかと思っていましたが、講演とディスカッションを通じて身近にも出来ることは沢山あるんだと気づきました。最後の方に押し付けになってしまってはいけないと言っていたのにとても共感しました。やはり楽しく取り組んでもらいたいのでその部分を考慮してしてみんなで解決に踏み出したいです!本日はありがとうございました!

 

 


アーカイブ動画を公開!

YouTubeにて講座の配信を開始しました。講座にはグループワークの時間が1回含まれますが、プライバシー保護のため、ディスカッションの時間はカットしての動画公開となります。

皆さんも、是非ご自身で考えたり、友達と動画を一緒に見ながらグループ通話でディスカッションしてみてください!


 

石原さんから、回答を宿題にしていた内容とアンケートでいただいた質問についても、コメント頂きました!

 

◆スウェーデンの発電について
水力発電・原子力発電がともに約40%ずつ、次いで風力発電が11%、残りはその他(ちなみに太陽光発電は0.1%と少ない)。ちなみに原発については歴史的に色々行ったり来たりしているが、現在は今ある10基を越さないという方向で維持されている。

◆スウェーデンの電気自動車の普及について
電気自動車については、質問にもあったようにノルウェーはすごく普及している。2005年から売れた車の数の中での電気自動車の割合は、ノルウェーが39%と世界一高い。スウェーデンは約5%とそれに対して全然低く、他の北欧の国もスウェーデンと同じくらい。ノルウェーだけとびだして高いことがわかった。

 

◆2030年までに達成したいと考えることはなんですか?

私が個人的に達成したいことという意味であれば、あと2年ほどかけて博士論文を完成させることが一番集中してやりたいことです。今回の講座では自分の研究の話は全然しなかったけれど、日本におけるIターンと呼ばれる、都会から田舎へ移住する人たちをインタビューしています。その中で、こういったライフスタイルは、今まで日本が経済成長や豊かさを目指していたのが、そういったものはもういいから、自分の人生を豊かにするものは他にあるんじゃないか、という動きだと思っています。それは「脱成長」と言われたりします。(興味がある人は辻信一先生の「ゆっくりでいいんだよ」という本が分かりやすいです。今までの開発や社会発展のあり方の批判や、これからどうあるべきかを書いています。)
環境のことを考えると、今後10年、スウェーデンや日本などの先進国と言われる国はおおよそ毎年16%ずつ二酸化炭素排出量を減らさなきゃいけないという数値目標を、私の大学の同僚が打ち出していて、それは今まで歴史的に達成されてないようなレベルのものです。そのためにやらなきゃいけないことはいっぱいあるけど、ひとまず私は、自分にできることとして、研究をしたり、大学生向けの授業でも、自分たちで考えてアクションを起こせるように背中を押したり、今回のように日本でもワークショップなどを今後もしていきたいと思ってます。


スウェーデンから講師としてご参加くださった石原さん、参加者の皆さん、ありがとうございました!

 

今回講師を務めた石原祥子さんは、自身のブログでも環境問題への取り組み方など、分かりやすくて面白い記事を挙げているので、興味のある人はぜひ読んでみてください♪

石原さんのブログはこちら
石原さんのツイッター @sachbon

 

第7回講座の報告はこちら