フィリピンスタツア報告:台風被害にあった子どもたちの今

2015年3月25日~3月31日まで、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)では
フィリピンへのスタディツアーを実施しました。

最初の4日間は、2013年11月に超大型台風の被害を受けたパナイ島に滞在して、
FTCJが建て直しを支援したアクラン州バタンにある学校を訪問し、学校に通う
子どもたちやその家族と交流したりボランティアを一緒にして過ごしました。

今回は、そのパナイ島での様子を少しご報告します!
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2013年11月にフィリピンを襲った超大型台風の影響で、学校の校舎は壊れ、人々の家や漁業に必要な定置網なども吹き飛ばされ、怪我人も出るなど大変な状況に陥ったパナイ島のアクラン州バタン。フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、台風の被害をもろに受けたイピル統合学校(小学校~高校までの一貫校)に対して校舎の再建や、教材、備品の購入支援を実施しました。

【台風被害直後の学校の様子】

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屋根が吹き飛び、コンクリートの壁も崩れて、学校名の入った看板が落ちてしまった教室

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学校の敷地内の花壇があったり庭は、倒れた木々や瓦礫で埋め尽くされました。
奥の教室も崩れてしまいました。

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黒板や教室の壁も倒れてしまいました。

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教室内に飾ってあったアキノ現大統領の写真が落ちています。

この様に、全ての教室が壊れ、教材や備品もだめになってしまったので、当時はとても、学校で授業ができる状況ではありませんでした。

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しかし、たくさんの方がご協力下さった緊急復興支援のご寄付によって、
学校を修繕でき、新しい机やいす、教材が設置され、教室がきれいになったのです!

でも、まだ学校の壁や屋根のペンキの塗装が終わっていないということと、
教室の土台の下の部分にコンクリートを追加してしっかりさせることが必要
ということがわかり、今回のスタディツアーで、その作業のボランティアを
するためにも、訪問してきました。

まず、私たちが学校に到着すると、ちょうど、前日に学校が夏休みに入ったこともあり、学校に通う子どもたちや先生方が音楽やダンスとともに、温かく出迎えて歓迎してくれました。

welcome dance
学校までの沿道をフィリピンや日本の国旗の旗を振ったり、飾りつけされた
歓迎のための帽子をかぶってダンスとともに子どもたちが出迎えてくれました。

wellcomedance3
きれいになった校庭の広場で子どもたちは、素敵な衣装をまとって、ダンスを披露

welcome dance2

歓迎!フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
学校の教室の正面に、「フリー・ザ・チルドレン・ジャパンのみなさん、ようこそ!」の文字が。

ダンスやウェルカムメッセージを私たちになげかけてくれた子どもたちに続き、日本から到着した私たちも、自己紹介をして日本の歌を披露したり、今回の訪問に合わせて日本の学生さんたちが支援物資や募金を集めてくれたので、それをお渡ししました。
(高知県別府小学校、明治学院高校FTC同好会、大阪暁光高校FTC部やその他メンバーの皆さん等からのご寄付をお渡ししました。
ご協力頂いたみなさん、本当にありがとうございました。)

その後、子どもたちと一緒にゲームをしたりして楽しく交流しました。

ウェルカムパーティー2
英語やタガログ語で自己紹介!

文房具寄付2
「SmilinGreen静岡」のみなさん、いつも文房具などのご寄付ありがとうございます!
今回も、届けてきました。

文房具寄付
色鉛筆や筆箱にノート、その他いろいろ日本からやってきたプレゼントを子どもたちは喜んでくれました。

交流
お昼を食べた後、子どもたちと交流しました。

午後はいよいよコンクリート作りやペンキ塗りボランティア
35度ある暑さの中でも、子どもたちと一緒に完成させましたー!

volunteer1 volunteer3

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コンクリートづくりは、本当に力仕事で体力勝負!

こうして、なんとか予定通り、学校でのボランティアを終えることができ、
夜はホストファミリーのおうちへと向かい、夕飯を一緒に食べたりしてホームステイしました。

次の日の朝、学校に集合して、ボランティアを一緒にして時間を
共有できたことや、ホームステイについて、意見交換をしました。

学校に通う子どもたちは、
「きれいになった学校で学べることがとても嬉しい!」

と口々に話してくれました。

また、
「遠い日本から、私たちイピルの子どもや学校のことを心配して、
学校の建て直しのために助けてくれたみなさん、わざわざ村を訪問してくれたみなさん、本当に本当にありがとうございました。」

「今回、日本から中学生や高校生が来てくれて、仲良くなれて一緒に時間を過ごせて本当に嬉しかった。今度はもっと長く滞在してほしいです。」

などと、一緒にボランティアをして汗を流した子どもたちが、恥ずかしそうに思いを語ってくれました。

それを受けて、日本から参加した中学生や高校生たちも

「最初はフィリピンってどんなところかなって不安もあったけど、みんながとても温かくて優しくて、本当に感動しました。もっと、長く滞在したいと思いました。」と話しました。
※今回の参加者の小島千幸さんの感想を別のページで紹介していますので、ご覧ください。

【活動報告】フィリピンスタディーツアーに参加しました!

日本から来た参加者の感想の中には、
「日本も、2011年に大きな地震や津波に見舞われた東北の地域があります。4年の月日が経ってもなお、地域の人たちは復興に向け大変な思いをしています。きっと、イピルのみなさんもまだまだ大変なことがあるでしょう。
そういった被災した人たちの思いに寄り添って、一緒に歩んでいきたいと私は改めて思いました。」
と話してくれました。それを聞いたイピルの先生や子どもたちは、一緒にがんばりましょう、と感想をくれました。

台風被害から2年以上がたったイピル。当時の嵐が巨大で怖かったから、時々思い出すととても恐ろしくなると子どもたちは語ってくれました。学校の再建はできたけれど、まだまだ本当の意味での復興はこれから、といったところでしたが、前向きに、明るく元気に過ごしている子どもたちと出会い、逆に勇気をもらいました。

私たちの訪問を温かく迎えてくれたイピル学校のみなさん、地域の人たち、本当にありがとうございました!

イピルのみなさんと2
学校の先生方、ありがとうございました!

イピルの皆さんと
伝統的なダンスを披露してくれた生徒さんたち、ありがとう!

きれいな校庭
きれいになった学校はとても気持ちが良く素敵でした。

学校のメッセージ
教育は力なり。いつまでも平和な地域でありますように!