学校建設事業が始まったベルダラ村だより

インド・ベルダラ村にて、学校建設事業スタート!
こんにちは!フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)です。
2012年度、2013年度に渡って、FTCJ大学生メンバーが主となってすすめてきた「インドに学校を建てよう」プロジェクトには、たくさんの方々にご協力頂いたお陰で、目標の175万円が集まり、2014年度からインドで学校建設事業がスタートしました。

特に、2012年、13年度で実施したFTCJ子どもメンバー企画「チョコプロ」で販売した寄付つきチョコをご購入頂いた皆様、本当にありがとうございます!無事にインドに学校が建てることができましたことを、ここで感謝と共にご報告いたします。

さて、学校建設事業がスタートした、インドのベルダラ村から、コミュニティレポートが届きましたので、ご覧ください!
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ベルダラ村は、インドのラージャスターン州のラージャスマンド地域に位置しており、森林や丘陵、山々と耕作された盆地から成り立っています。耕作可能な土地は限られてはいますが、十分な雨量と灌漑設備があれば、生産の見込みは十分といえるでしょう。しかしながら、多くの農家は、自給自足をするので手一杯というのが現状です。ベルダラ村は、異なったカースト出身の様々な民族性の人々から成り、その識字率は男性が60%、女性が85%です。彼らは今、読み書きができないという難題に直面しているのです。

教育支援について

教育に力を注げば、村全体に変化をもたらすことが出来る、これはフリー・ザ・チルドレンが「村の自立を応援しよう」プロジェクトの信念として掲げてきたものです。村が必要とする教育を受けられるよう、教育の基盤作りに注力してまいりました。教室については、着々と建設が進んでおり、現在のところで1つの教室が完成、防護壁ももうすぐ完成するようです!生徒たちもこれから学び、成長できる場が出来たことを、心から喜んでいます。防護壁を追加したことで、教室外での学びの機会が確保されるとともに、安全で包括的なスペースを子どもたちに与えることができるでしょう。

教育の質と教育の有効性を高める重要な要素は、入学者とプログラム参加者、そしてプログラムに協力してくれる教育者を増やすことです。そして、フリー・ザ・チルドレンと教育者、村人達の間で開かれる会議にもまた、重きをおいています。出資者たちは、どうすればよりよい学校にできるのかを定期的に話し合い、就学前の生徒達の能力の強化を含め、特別カリキュラムを組むことで生徒のリーダーシップを育てることなどに取り組んでいます。出資者たちは、村の生徒たちが直面している教育への障害を打ち破るために、さらなる話し合いが必要だと考えています。

フリー・ザ・チルドレンは、すべての子どもたちが教育の恩恵を受けることができるよう、また、さらに多くの生徒が参加できるよう尽力してまいります。

綺麗な水と衛生管理 

衛生面の改善は、病気の蔓延を抑制し、また、病気を減らすことで授業へ参加できる子どもたちの数の増加も期待ができます。そして、綺麗な水の確保をすることで、それまで遠くまで水を汲みに出かけていた子どもたちも授業に参加できるようになるでしょう。綺麗な水と衛生面を確保することで、ベルダラの村人一人ひとりが整備されたインフラ設備と教育を気軽に手に入れることを、フリー・ザ・チルドレンは心待ちにしています。

健康面のサポート

綺麗な水と衛生面の改善のような健康面の改善計画は、村自体の強さや個々の自立を促し、選択肢を増やすという意味で、貧困のサイクルを打ち壊すことに繋がっていくのです。「村の自立を応援しよう」プロジェクトで力を入れているのは、医療サービスと衛生面の認知と教育です。健康面が改善されれば教育を受けることが出来、教育によって知識を得られることで、生産性が向上し、収入を得られるようになるでしょう。

ベルダラ村では、現在、無煙ストーブの設置に力を入れています。無煙ストーブは、有害な煙にさらされることなく料理をする事が出来、煙による汚れや、呼吸器系の病気の軽減にも効果が見られるとされています。現在までに39の無煙ストーブがベルダラ村に設置され、今後も村内の家庭に続々と設置を予定しています。

健康増進を目的としたヘルスキャンプは、ベルダラ村で主催され、一般的な健康診断や治療を受ける機会だけでなく、衛生面や栄養、女性の健康についてワークショップで学ぶことができました。1,004人もの人がこのキャンプに参加し、手洗いや沸騰したお湯の使用の大切さ、家庭菜園の重要性について学んでいます。このベルダラ村とのパートナーシップはより大きなものとなり、この健康への取り組みが、拡大、浸透していくことを、フリー・ザ・チルドレンは楽しみにしています。

代替収入と生計手段

これらの活動は、村や個人の所得収入への一助となるものとして、代替収入と生計手段へ投資をすることで将来的な成長へ向けた取り組みを支えています。社会経済的回復力と安定性が高まることにより、村人は新しい機会を得ることができます。これを達成する唯一の方法は、ベルダラとフリー・ザ・チルドレンが協力し、プロジェクトの開発モデルの要となる代替収入と生計手段を得ることです。これは、畜産業と金銭感覚を身に付けることでクリアすることができました。ベルダラ内で10人ほどの女性グループが2つあるのですが、彼女らは、貯蓄の大切さや財政的な管理、集団力学のトレーニングすることに取り組んでいます。女性たちはそれぞれ5頭のヤギを受け持ち、金銭感覚とヤギの飼育を学んでいます。

ご支援くださったみなさまへ

みなさまの継続的な支援のおかげで、ベルダラは多くの成長を遂げることができました。ベルダラは教育や健康管理、金融サービスなどを含め、基本的なサービスを利用出来るようになっています。大幅に改善された社会経済の安定性と回復力で、将来的な成長へ向けた取り組み全体を大いに向上させました。ベルダラでは、学校基盤や教育の質、きれいな水や衛生面の確保、識字能力や計算能力、職業上のスキル、農業に関する技術などを身に付けるよう、改善、取り組んでいます。あなた方の惜しみないサポートがなければ、我々の取り組みがこうして光を浴びることはなかったでしょう。みなさまからのあたたかいご支援、心より感謝申し上げます。

(翻訳協力:翻訳チーム  五十嵐かおりさん)