世界83か国から、20万人の若者が一堂に会した、WE Day Connect!!

これまで北米などで開催されてきたWE Dayですが、先日、会場をスタジアムからネット上に移した、「WE Day Connect」が開催されました。

参加者はネットを通じてつながった83か国の若者たちです!今回はその時の模様をお伝えします!(清田)

 

https://www.we.org/en-CA/we-stories/we-day/digital-technology-brings-we-day-inspiration-to-students-around-the-world

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日のために何カ月もかけて準備をしてきた世界中の人たちが、今や今やとその瞬間を待ちわびていました。

 

トロントのダウンタウンにあるWE(フリー・ザ・チルドレン)の本部では、観客も大盛りの状態でその時を待っていました。

Wi-Fiもパンク寸前に!そ一方、83カ国の先生たちが、WEのウェブサイトへのログインを済ませていました。

 

WE Day Connectが幕を開けようとしていたのです。

 

ことの始まりは、10年前の最初のWE Dayまでさかのぼります。

始まったその瞬間から、このイベントはまさに神がかっていました。

きらびやかな照明の下で行われた歌やパフォーマンスやスピーチは、本当に最高でした。

しかし、このイベントのパワーの源は、ステージ上にあったのではなく、観客にあったのです。

大歓声から、あふれんばかりのエネルギーがわき出ていました。そのエネルギーは、自分たちは普段生活している場所よりも、より大きな世界で生きているんだということをかみしめた若者たちから発せられたものでした。

 

この10年で、WE Dayは拡大を続け、北米の各地やイギリスでも開催されてきました。その規模は、スタジアム19個分に相当します。

 

しかし、WE でアクションを起こしている生徒は100カ国以上の国に居ます。彼らもまた、集う場を求めているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「世界のどこであろうと、生徒や先生たちとつながれる方法はないか?」WE Day Connectはその問いへの答えのひとつなのです。会場をステージからネットへと移し、 世界をより良くするアクションを称える双方向性のイベントです。世界中の教室をネット回線でつなぎ、23万人の生徒たちと共に、ゲームをしたり、歌手のパフォーマンスや、マーティン・ルーサー・キング3世の感動的なスピーチの動画を配信したりしました。

 

しかし、このイベントの真の主役は生徒たちです。マイクロソフトのテクノロジーを活用して、WE Day Connect では若者たちのストーリーを丁寧に共有していきました。

彼らが、社会問題を解決したいという情熱を、どのようにして啓発活動やファンドレイジングの成功に結び付けていったのかということを共有しました。

WE Schoolsでは、教室の内外で教師や生徒が国際社会や地域社会の問題解決に取り組むことができるようにするために、万全の支援をしています。

 

「当校の生徒も物凄く集中していました。」社会科の教師であるディオンヌ・グルードは言います。普段は騒がしいイーグルス・ランディング中学校の生徒たちは、イベント中ずっと静かに聞いていました。

「世界中の子どもたちと、共に変化を起こしているということを知り、とても嬉しいでそうでした。」

 

それもそのはず。実はこの中学校、一日でフリー・ザ・チルドレンへの支援金を100ドルも集めたのです。

生徒たちは、他の学校が起こしたアクションをとても知りたがっていました。

WE Day Connect は、このような成功談を通じた学びの分かち合いにあふれていました。

 

カリフォルニアのウッドレイク小学校では、地域のホームレスに物品支援を行いました。

 

トリニダード・トバゴとブラジルの学校では、フラッシュモブと児童労働への沈黙の抗議を行いました。

 

オンタリオのピン・グローブスクールでは、共生社会の理念に沿った言葉の使い方をゲームや動画で伝えるアプリの制作を行いました。

 

ジュネーブのインターナショナルスクールでは、SDGsに沿ったアクションを一年間実行しました。

 

グルードによれば、このようなアクションの分かち合いは、普段様々な困難に直面するイーグルス・ランディング中学校の生徒たち生徒たちに強い印象を残しました。

「多くの学びがあったようです。生徒たちはこのイベントを通じて変わりました。視野が広がったのです。」

生徒たちがグルードのところにやってきて、起こしたいアクションを話すようになったそうです。

親御さんたちも、子どもたちが意欲的に物事に取り組むようになった変化を感じていました。

「想像以上に、忘れられないイベントとなりました。」グルードは興奮気味に語ります。

 

「私と私の生徒にとって重要なことは、私たちのアクションのインパクトと、アクションを起こしている他の子どもたちを知ることです。」

マナー・パークで教師をするジョアナ・ハーベイはこう語ります。ハーベイは毎年、生徒たちをWE Day に引率していますが、如何せん人気イベントのWE Day。

ハーベイの学校のWE club,には毎年80人が参加していますが、WE Dayに引率できる生徒は20名しかいません。

 

「WE Dayに行った子どもたちは、そこで人生の転機となるような瞬間を迎えますが、WE Day Connectの良い点は、誰でも参加できるという点にあるでしょう。人数を問わずだれでも参加できます。多くの生徒たちが、より身近にインパクトを実感できます。変化を起こしている一員だということをより強く感じられるでしょう。」ハーベイは語ります。

 

ハーベイはWE Day Connectをビューイングパーティー形式にしました。お昼休みに潜り込んできた他のクラスの生徒たちに、一緒にWE Day Connectを見るように促しました。

「子どもたちはイベントで共有されるストーリーに感動していました。」と語るハーベイ。

しかしそれよりも、多くの子どもたちが、アクションを起こしてみたいと語ったことの方が、重要なWE Day Connectの成果でした。

「世界中の子どもたちの様々な活動を知ることで、行動を起こしてみたいと思うようになったようです。」

 

イギリスの教師のデイヴィッド・チャーチは、画面上に流れる世界中の教師からのコメントに釘付けになっていました。

配信される映像を見ながら、生徒を称える教師のコメントや、自分たちの学校で行っている活動などに言及する教師のコメントが流れてきました。それを見ながらチャーチはメモを取っていました。

「多くの人がたくさんのアイディアをシェアーしていました。『うちではこんなことをやった』『うちではこういうことをやった』と。うちの学校でもできそうなことを書き留めていました。」

 

といってもこの先生、実はただの勉強熱心という訳ではなく、結構重要なアクションの担い手となっているのです。

これまで、社会を変えるためにアクションを起こしているチャーチの生徒5人が、その功績を認められWEのインドへのスタディーツアーに奨学金付きで派遣されました。

これはチャーチの教育活動の賜物であるということは言うまでもありません。

スタディーツアーが生徒にもたらしてきたインパクトを目撃してきたチャーチは、イギリスの他の教師に向けて、スタディーツアーに申し込むように呼びかけるコメントを書き込みました。

 

一方、イギリスから遠く離れたインドでは、教師のRiya JainとNeetu Dhimanは、他の生徒に拍手を送りつつも、自分たちの生徒が誇らしくて仕方がありませんでした。

彼らの生徒は独特な状況にいました。

「開発途上地域の支援を目的とした募金活動」という場合、多くの生徒たちにとっては遠く離れた外国を支援するとことになりますが、インドの生徒たちは、地元から数キロしか離れていない村を支援する活動を行っていました。

生徒たちは、このイベントを通じて、自分たちがインドのみならず世界中のチェンジメーカーとつながっていることを知り誇りを感じました。

「世界中に広がるネットワークの一員であるということを知ることができた訳ですから。このような体験はWE以外では不可能です。」 Riyaはこう語ります。

 

「テクノロジーは生活を便利にしたが、人と人とののつながりを希薄にした」このような主張が、今の社会にはあふれています。しかしこれは、別に世界の真実でもなければ自然の摂理でもありません。

WE は、マイクロとソフト社との協力のもと、人と人をつなげるために、テクノロジーの活用を進めています。

そしてそれは確実に成果をあげているのです。

 

何年もの歳月をかけ、多くの生徒がWE Day に集ってきました。

そんな時を経て、この度初めて開催されたWE Day Connectでは、20万人が集いました。

これはWE Dayの1年分の参加者に相当する数です。

マイクロソフト社のご協力により、WE movementは夢にも思わなかったことを成し遂げることができました。

マイクロソフト・エデュケーションの副社長であるAnthony Salcitoは、アクションを起こそうとしている世界中の人たちが集う場ができたと考えています。

「テクノロジーは、人類を退化させるモノだと思われがちですが、本来は、人と人とのつながりをより良いモノにするために、この世にあるべきモノなのです。」

 

WEはあなたがどこにいようと、いつもあなたのそばにいます。

 

(原文記事執筆: ジェシー・ミンツ )