世田谷区長や教育委員会を小中高校生メンバーが訪問!
JUGEMテーマ:ボランティア
世田谷区で活動するフリー・ザ・チルドレン・ジャパンは、3月1日に、世田谷区在住の小学生3人、中学生1人、高校生1人、計5人の子どもメンバーとともに、世田谷区長の保坂展人さんを訪問しました。子どもを暴力や差別、いじめから守るためにも、子どもの権利条約を子どもに伝える取り組みに力を入れて欲しい、と提案しました。
保坂区長には、まず、小学6年生の坂口くり果さんから、昨年くり果さんが提案した「子どもの権利条約を世田谷区の母子手帳に掲載」することが今年の4月から実現することになったことへのお礼をお伝えしました。
続けて、「母子手帳に掲載することで、お母さんやお父さんが子どもの権利を知り、子どもの権利を守ることにつながると思い提案したのですが、同時に、子ども自身が子どもの権利を知ることがとても大切だと思っています。だから、今回は子どもの権利を世田谷区の小学校や中学校などで資料を配布するなどして伝えていくことをぜひして欲しいと思い、お願いに来ました。最近も、虐待されて亡くなってしまった栗原心愛ちゃんなど悲しい事件がありますが、そういった虐待などから子どもが守られるためにも、子どもに、子どもの権利条約を伝えることは大切だと思います。」とくり果さんは意見を述べました。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、昨年、子どもの権利条約について子どもが学べるハンドブックを世田谷区在住の高校生メンバー後藤瑞穂さんと一緒に作成したので、そのガイドブックを保坂区長にお渡しし、世田谷区の小中高校でこのような冊子を配布していただけたらと思いますと代表の中島早苗から補足説明しました。
FTCJが作成した「知ろう!子どもの権利条約カード付ハンドブック」
詳細はこちらから↓↓↓
http://ftcj.ocnk.net/product/263
このハンドブックの挿絵イラストを担当した高校生の後藤瑞穂さんは、
「私はこの子どもの権利条約ハンドブックの作成を一緒にしないかと、フリー・ザ・チルドレンのスタッフの方からお話を聞くまで、子どもの権利条約についてはよく知りませんでした。でも、イラスト担当になり、子どもの権利について色々と調べました。子どもの権利条約で定められている権利は素晴らしいものばかりだと知りました。子どもの権利条約の理念に沿うようにするために、イラストも、偏りがあったらいけないと思い、登場人物の男女の数は同じにしています。また、中性的であってもいいし、あらゆるすべての人種も等しく権利が守られるべきという考えにのっとって、多様な子どもの絵を描くようにしました。子どもの権利条約のハンドブックなのに、イラストに偏りがあると思われるのはとても嫌だったからです。あまり子どもの権利条約は世間に知られてないので、このガイドブックを通じて知ってほしいと思います。」と話しました。
また、中学1年生の中村有佑くんは、「フリー・ザ・チルドレンのことはお兄さんから聞いて知ったのですが、フリー・ザ・チルドレンの子どもが同じ子どものことを思って活動するという理念は面白いなと思って活動に参加するようになりました。今は、子ども自身が子どもの権利について知らないと思うので、もっと伝えていくことをしていくべきだと思います。子どもの人権を、もっと子どもの人権を尊重されている子どもにも、子どもの人権を守る大人の人にも、知ってもらいたいと思っています。」と話しました。
そして、小学校4年生の世田谷区在住の子どもメンバーは、
「ぼくは、フリー・ザ・チルドレン・ジャパンが開いた子どもの権利条約について考える集まりに参加したのですが、疑問に思ったことがあります。それは、子どもに関わることなのに、なんで、学校では子どもの権利について教えてくれないのかなということです。学校とかでもっと子どもの権利について知る機会があるとよいと思いました。」と思いを保坂区長に伝えました。
これを受けて、保坂区長は、
「みなさんの想いはよくわかりました。3年前に児童福祉法が改正されて、子どもの権利条約が理念として初めて明記されるようになり、日本政府の動きとしても、子どもの権利条約をもとに様々な子どもへの取り組みをしていきましょうというようになりました。日本政府は、子どもの権利条約を批准しているので、憲法の次に大切な考え方として政策や法律に反映させていかないといけないので、特に、子どもの権利条約でうたわれている「子どもの意見表面権」が保証されるよう、私自身も今まで国会で答弁するなどしてきました。だから、世田谷区でも子どもの声が聞かれるようにしていきたいと思っています。」と子どもメンバーの皆さんの声をしっかりと受け止めてくれました。
また、区長面会のあと、世田谷区教育委員会副参事の加藤敏久さんにも面会し、子どもメンバーから、世田谷区に住む子どもたちに、世田谷区として子どもの権利をもっと学校で伝えるような取り組みをしてほしいと意見を伝えました。「子どもの権利条約ハンドブック」の作成に参加した高校生の後藤瑞穂さんから、加藤副参事にガイドブックが手渡されました。
加藤副参事は、「世田谷区に住むみなさんが、他の子どもたちのことを思って活動している様子は本当に素晴らしいものです。すでに世田谷区のいくつかの学校では子どもの権利を伝えていますが、みなさんの意見を大切に、さらに世田谷区の子どもたちが子どもの権利について知るようにしていきたいと思います。何かその他にも学校などで困ったことなどがあれば、いつでも連絡してきてください。」とお話ししてくださいました。
今回の、保坂区長と教育委員会の加藤副参事への面会は、世田谷区議会議員の風間ゆたかさんのご協力で実現しました。今後開かれる世田谷区議会において、今回の子どもの声を紹介し、世田谷区で子どもの権利を伝える仕組みづくりについて議会で話し合いがされるよう、取り上げて下さると風間区議はお話しくださいました。
保坂区長、風間区議(後列右)、ありがとうございました!
子ども自身が子どもの権利のことを知り、暴力やいじめ、差別などから守られるよう、子どもが声をあげられるよう、そして、子どもの声が聞かれるよう、引き続きフリー・ザ・チルドレン・ジャパンは活動していきます。
お時間をとってお話を聞いて下さった保坂区長、教育委員会の加藤副参事、サポート下さった風間区議に改めて心よりお礼申し上げます。