ポスターを通じて、エンパワーメントに取り組むシカゴの若者たち

「自分たちに自信を持つ」というのは、大事なことかもしれないけど、なかなか難しいですよね。

今回ご紹介するのは、地元の人たちをエンパワーメントする若者たちです。(清田)

https://www.we.org/stories/chicago-high-school-students-combat-community-stereotypes-through-art-project/

 

 

 

 

 

 

 

シカゴのサウスサイドの4人の高校生が地域で自己紹介する準備をしています。

まもなく地域のメンバーはイングルウッドエクセルアカデミーの生徒が、学校の学生サービス担当ディレクターであるコルビー・チャップマンの指導のもとで成し遂げたことを見とどけます。

どうやって?創造力に富んだアートプロジェクトとWE(フリー・ザ・チルドレン)からもらったちょっとしたひらめきで。

 

グループのメンバーはデショーン・ワシントン、ジェイラ・トーマス、エリヤ・ウェストン、ジャーメイン・メイです。

コルビーはグループを「社会的意識が高く、貧困地域ニーズを分かっている」優秀な模範生たちだと言います。
コルビーは彼らが助けが必要なときはいつでも早く学校に出向き、あるいは遅くまで残るようになりました。

 

「手助け」はイングルウッドエクセルアカデミーでさまざまな形で行われます。
デショーン、ジェイラ、エイラ、ジャーメインは、ごみを拾って地域を美しくすることから、4月には無料のランチを提供して学校中を驚かせるなどさまざまなプロジェクトに時間と労力をつぎ込みました。

 

「私たちが住むような、いわいる『恵まれているといえない』ような地域の住民は、『恵まれている』地域の住民と同じように成功することはできないと思っている人がいます。」ジェイラは言います。彼女はこの考え方に異論を唱えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェイラたちは新しくできた学校のWEクラブの教材を使い、たとえどんな状況にあっても彼らの未来をつくるのは他でもない自分自身だと示すことから始めました。

WEスクールの学習プログラムはリーダーシップスキルを教えながら、社会的擁護と同じく地域や世界規模のボランティア活動の価値を教えます。

学習プログラムからヒントを得て、WEクラブの生徒たちは地域の固定観念に異論を唱えます。ジェイラは「私たちに出来ることをする。」やり遂げることが大事だと言います。

 

こうして「WE エクセルイングルウッド」が誕生しました。学校中の可能な限りの多くの生徒たちが刺激的なポスターを作成し、これまでの成果と将来の目標をアピールするというポスタープロジェクトです。

そして地域の人々に彼らの成功と夢を披露します。

 

昨年の冬にWEスクールのプログラムを学校に持ち込んで以来、コルビーは生徒たちがこのアートプロジェクトのような機会に飛びつくのを見てきました。

それは彼らにとって地域で指導的役割を果たすことの出来るチャンスなのです。

イングルウッドの学生サービス担当ディレクターは、夢中になって参加する生徒たちを見て興奮しています。

彼女は、WEスクールプログラムの力がWEクラブに入っていない生徒のやる気を引き出すと信じています。
「それほど話をしたがらない生徒がいるかもしれません。彼らはみんなの前に出たがりませんが、秘めた才能を持っています。(こういうタイプの生徒)はプロジェクトを大きなものにしてくれます。私たちはプロジェクトを学校中に広めています。」

デショーン、ジェイラ 、エイラ、ジャーメインらは「WE エクセル イングルウッド」で全力を尽くしています。

生徒会メンバーの四人は「イングルウッドを引き継ぐ」ために、プロジェクトにさらに拍車をかけて懸命に大量のポスターを集めています。

彼らのメッセージが描かれたポスターは、地域の子どもたちに彼らの希望と夢を叶えたサクセスストーリーを思い描かせます。

 

まず、最初にデショーン・ワシントンがイングルウッドの71番街から大歓声の中登場します。彼は大好きな娯楽としてスクールチームでチェスをします。

そして最近、彼の選んだ大学の奨学金5000ドルを獲得しました。次にジェイラ・トーマスは63番街からです。彼女は、卒業クラスのトップの座を維持しながら家の仕事もバランスよく行いました。

さらに彼女は最近、ダレイ大学で追加コースを受講するためにデュアル登録の申し込みをしました。三番目はエリヤ・ウェストンです。

彼はシカゴの17地区選出の市議会議員デビッド・ムーアを支持するMoore4Youth会の一員です。彼は新進気鋭の政治的チェンジメーカーですが、たまたまエクセルアカデミーのバスケットボールチームのキャプテンにもなりました。

そして地元の食料品店で放課後のアルバイトを始めたばかりです。そして最後はジャーメイン・メイ。彼のポスターは、卒業後の将来を考えているもう一人のMoore4Youth会のメンバーの物語を描いています。

 

コルビーはこのような生徒が自分の可能性を引き出すことができるようにすることは、教育者としての仕事に欠かせないことだと考えます。

そして生徒たちは感謝しています。
「そんなチャップマン先生が好きです。というより、力を与えてくれる彼女が大好きです。」とエリヤは夢中になって話します。「本当に力を与えてくれるんです。」

 

WEスクールのサービス学習プログラムは、コルビーが学校内外での自分の社会的影響を考えるよう仕向けてくれました。彼女は、その経験を信じ生徒の指導者としての責任と地域で起こったことを決して忘れません。

「私自身が良き模範となるためには、積極的に社会的行動、社会的効果、すなわち「変化」を引き起こす必要があります。それは私が自身が、その変化を体現する存在でなければなりません。」と彼女は主張します。

「特に2つの点において確信しています。一つは私が模範であることで変化をもたらしていること、そして2つ目は日常生活の中でさえ 、 生徒が周りにいないときでも – 私は私であるということです。そのことが私に緊張感を与えてくれていることに感謝しています。」

 

(原文記事執筆:サラ・フォックス 翻訳:翻訳チームメンバー  文責:清田健介)