フードリテラシーを高めよう!

クレイグとマークのコラムの紹介です。

https://www.we.org/stories/improve-food-literacy/

今年、カナダ人は200万トンの食糧を捨てるといわれています。

ジャンジャン捨てまくっていながらも、去年日照りが凄くて穀物が壊滅的な被害を受けていて、農家の人たちが家畜に与える餌を確保していることに苦労していることなんて、考えたことないですよね?

とはいえ、少しは考えた方が良いと思うんですよ!

 

大多数のカナダ人は、食について考えるということをしていません。多くの人たちが、恵まれた食糧事情に甘やかされているということもあるでしょう。

 

2月9日は「食糧自由デー」でした。この時期までに、カナダ人の平均所得は、一年の間に必要な食費を確保しています。

これは別に驚くべきことではありません。カナダ人の年収の出費農家の人たちがうち、食費にまわされるのは10パーセント以下だからです。(カナダ農業連盟の調査より)

中国とロシア、南米ではこの数値が20パーセントから30パーセント、アフリカ諸国では40パーセント以上になります。

 

一部地域に例外があることを忘れてはなりませんが、基本的には、カナダは安価な食品を持続的に享受することができています。

しかし、だからといってそれを当たり前だと思ってはいけません。「フードリテラシー(食の読解力)」を高めること、すなわち、私たちの毎日の食の選択がもたらす、環境的・社会的・経済的影響を理解することが、前向きな変化を起こすことにつながります。

 

では、何を持って「食の読解力」が高まったといえるのか?それは、ゴミを減らすこと、地域に密着した食料品店を応援すること、また私たちを食べさせてくれる農家の人たちと顔の見える関係になること、などが挙げられます。

 

私たちの祖父母は農場育ちでしたが、それから代替わりして以降は、都会育ちです。

農家の家に生まれつつも、その血筋を体現するようなことは、クレイグが15代続く酪農家の家庭の娘と結婚するまで、ありませんでした。

みなさんが、一番最後に農場に行き、農家の人たちと話したのはいつになりますか?カナダの農家がもたらしている経済効果は1千憶ドル以上になります。

でも、経済難や異常気象によって農家の営みが脅かされ、ストレスにより農家の自殺率が上昇しているというような農村部が抱えている社会問題の話を聞くような機会は、ほとんどありません。

 

あなたの食事を支えてくれている農家の人たちと、顔の見える関係になりましょう。農家が出展している市場に行って買い物して下さい。

そして事業がどんな感じかを聞いてみて下さい。農家の人たちを教室やサークルに招いて、講演をお願いするのも良いでしょう。

 

格差も、フードリテラシーを育むうえでの障害になり得ます。郊外に巨大スーパーが乱立する一方で、都市部の低所得層家庭の多くが、「食の砂漠」をさまよっています。

地域密着型の商店が姿を消し、安価な栄養素の高い食品の入手が困難になっているのです。このような砂漠地帯を潤そうとする運動がいま、広がりを見せています。

移動販売、社会的企業として運営されているスーパー、都市農園などもその一環です。

今度買い物をするときは、地域の人たちに新鮮な食品を安価で提供しているお店を応援して下さい。

 

買い物といえば、あなたが買った食材の四分の一が捨てられていたらどう思いますか?

それがカナダの家庭が年間で捨てている食品の量なのです。これは家計を圧迫するだけでなく、水を無駄にし、二酸化炭素の排出にもつながります。

食糧1トン分を処理することで、年間に自動車から排出される量と同等の二酸化炭素が排出されます。

食べられる分以上の残り物は、出さないようにするのが一番良いのです。

 

念のために言っておきますが、フードリテラシーを身に着けているということは、低炭水化物ダイエットについての知識があるということなどとは全く違います。

フードリテラシーを身に着けているということは、私たちの食べ物がどこから来たのかを理解し、私たちの食の選択が私たちの住む世界にどのような影響を与えているかを理解しているということなのです。

食べ物に困らない私たちの状況を、当たり前のことだと思うのはやめましょう!