フィリピン台風30号・緊急支援を始めます!

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【緊急支援】
フィリピン台風30号の被災者緊急支援を開始します。
ご支援をよろしくお願いします。
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2013年11月18日

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、フィリピン
台風30号被災者支援のための募金活動を開始しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月にフィリピンを直撃した台風30号「ハイヤン」により、中部のレイテ島をはじめ、現地で甚大な被害が出ています。
フィリピン政府の発表では死者約4,000人、負傷者約18,000人、行方不明者は約1,600人。そして避難生活を強いられている家族が7万世帯以上となっています。(11月18日現在)

この緊急事態に際し、私たちはフィリピンのパートナー団体とともに、フィリピンのビサヤ地域で被災した人々、特に子どもを対象にして緊急支援活動を行うことになりました。

具体的には、下記の支援を行います。
・台風30号によって家を失った人々、負傷したり病気になったりした人々に対して食事や医療を提供
・避難所で救援活動にあたる人々に対して、家族や家、仕事や土地を失った被災者のケアの仕方や接し方の指導やワークショップの実施
・家族や親せきを失い孤児になった子どもの保護活動及び教育支援を実施

そこで、台風被害を受けたフィリピンの人々の支援のために
緊急募金を集めます。
みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

※フィリピン台風30号緊急支援の募金は、郵便局もしくは銀行からの振込みのみ受け付けております。
「フィリピン緊急支援」と振込票の備考欄に記載をお願いいたします。

◆募金受付口座(下記の2つのいずれかにお振込みください)

1)郵便振替の場合

郵便口座:00120-5-161532

口座名称:フリー・ザ・チルドレン・ジャパン

※他金融機関からの振込用口座番号
〇一九(ゼロイチキュウ)店 当座 0161532

2)銀行振込の場合

銀行名:三菱東京UFJ銀行

支店名:上野支店

口座番号:普通 5360502

口座名:トクヒ)フリーザチルドレン

◆お問い合わせ
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン事務局
TEL 03-6321-8948
Email info@ftcj.org

以上、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

写真提供:緊急支援現地パートナー団体 プレダ基金

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緊急支援現地パートナー団体 プレダ基金
代表 シェイ・カレン神父 からのメッセージ

2013年11月12日

史上最大の破壊力と言われる今回の超大型台風30号「ハイヤン」(フィリピン名:ヨランダ)により、多くの人々が命や家を失い、怪我を負いました。中でも、親を亡くした孤児は最も弱い立場にあります。町も村も家も無くなり、両親もいない。彼らは、栄養不良、誘拐、拉致の危険にさらされています。こんな風に考えるのは恐ろしいことですが、これが自然災害時の厳しい現実です。子どもを人身売買業者や小児への性的虐待者から守るには、子どもへの細心の注意と直接的な介入が必要です。人身売買業者は、子どもを助けるという口実で彼らを拉致し、小児への性的虐待者に「花嫁」として売っています。また、非合法の養子縁組や、もっと酷い場合には、性的虐待や性的搾取の目的で子ども達を引き渡して、何十万ユーロ(ポンド)をも稼いでいるのです。

フィリピン社会福祉開発省では、救援団体に緊急要請をして、今回の台風で最も被害が大きかった地域での子どもの人身売買に対する警戒を行っています。超大型台風は、フィリピン中部の町や村を完全に壊滅させ、多くの死者を出しました。それらの町や村の子どもは、「ヨランダの失われた子ども達」と呼ばれています。時速315キロもの強風による厳しい試練は、ヴィサヤ地方の住民に傷跡を残すことになるでしょう。そして、私達もまた、どのような対応をどれほど速やかに行ったか、評価されるでしょう。

テレビ報道では、被害の状況が伝えられ、苦痛、飢え、野外での生活が今後数カ月は続くだろうと言われています。熱帯低気圧「ゾライダ」が暴風雨と共にフィリピンに接近しています。あなたがこれを読んでいる頃、フィリピンでは暴風雨にさらされているか、あるいは、度重なる被害にショックを受けて立ち尽くしているかもしれません。

この台風により、1万人以上が亡くなった可能性があります。これほどの殺人的なサイクロンになるなど、誰が予想できたでしょうか。人々は、今、全てを失いました。彼らが頼りにできるのは、寛大な寄付と、できるだけ短時間に救援物資を届けようとする政府の機能だけです。いつか彼らがまた元気を取り戻し、自立できる時が来るでしょう。しかし今は、他のあらゆる災害と同様に、助けが必要です。私達は、最も助けを必要としている人々にそれを与え、還元し、共有するよう求められています。

道路や橋が崩落したり、地滑りで土砂に埋もれてしまったため、人命が救出できずにいます。瓦礫の下で死体が腐敗しており、共同墓地に埋葬されたものもあります。救済支援者が山奥の村に到着するまで、このような状況があと数週間は続くでしょう。

しかし、この悲劇にはもう一つの危険が伴います。自宅と親を失ってさまよう孤児の存在です。1万5千人もの死者が出たら、多くの子どもが孤児になるでしょう。栄養不良の危険だけでなく、最悪の場合は、非合法の養子縁組や性的搾取を目的とした誘拐や人身売買に巻き込まれる可能性もあります。

多くの人々は、このような残酷で痛ましい現実から目をそむけますが、実際に起きている事実であり、これを防ぐためにあらゆる行動を取らねばならないのです。プレダ基金では、寄付の呼び掛けや、荒廃した地域に訓練を受けたソーシャルワーカーを派遣し子どもたちに食糧の提供や、家もなく身寄りもいない子ども達が誘拐されないよう保護するなどの活動を行っています。

私達は目の前の困難に対して、精神的な強さを奮い起こして立ち向かい、打ち勝たねばなりません。フィリピン人はとても我慢強い人々です。1年間で20回もの台風に耐え、強い地震も1、2度ありました。環太平洋火山帯に位置するフィリピンでは、火山が噴火していない時でも、様々な自然災害が起こります。

私が宣教師として、貧しく困窮したフィリピンの人々と過ごした44年の間、数々の自然災害を経験しました。大嵐、洪水、地滑り、地震、火山の噴火。火山泥流「ラハール」は止めどなく流れ、全てのものを破壊します。

フィリピンの人々には、すばらしい精神的な強さと回復力があります。困難な状況にあってもユーモアのセンスで乗り切り、カメラに向かってほほ笑み、自分達の苦難を笑い飛ばすことができる人々です。ただ今回の状況は、これまでとは比較できないほど過酷です。しかし、彼らの生きようとする意志は、フィリピンの人々を突き動かす原動力であり、彼らは勇気と機知に富んだ方法でそれを行います。彼らは復興、再建、種まきや収穫といった仕事を、何年もかけて進めていける人々です。

彼らには、希望を持って生き、あらゆる災害や苦難を乗り越えるすばらしい能力があります。多くの人々が食料、水、避難所を必要としています。また、子ども達には、保護や栄養、世界中のコミュニティからの善意が必要です。人生最悪のこの時期を乗り越えるために、誰もが助けを必要としています。彼らは、愛を与える神が、信仰、愛情、善意を持つ全ての人の中に生きていると信じています。この永遠に消えることのない善良さの力は、他者への愛を通して、困窮している人々の元に届くでしょう。

(翻訳協力:FTCJ翻訳ボランティアチーム 大藤千枝)