フィリピン:ミンダナオ島台風被害

 

昨年12月大型台風が東南アジアを襲いました。フィリピンでも被害は甚大で、フィリピン政府の発表によると、死者数1,046人、行方不明者841人以上、被災者数294,110人、国際機関のレポートによると総被災者数は620万人にも上るといわれています。

今回訪問したミンダナオ島のリグイニョンという地域は、
フィリピンのダバオという都市から、車やバイクを乗りついで、2-3時間の所にあります。
現地のNGOスタッフと車で訪問地域まで向かっていると、川の手前で車は突然止まり、ここからはバイクに乗ろう、と指示がでました。

このまま車で行けばいいのに、と思いましたが、川に歩いて行くと愕然としました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川の上にかかっていた橋が洪水の影響で橋の中腹は川の中に落ち、橋は使えない状況になっていました。

 

 

 

 

 

 

 

地元の人々は、竹でイカダを作り、上部に縄をはり、縄を引くことでイカダを動かしていました。

 

 

 

 

 

 

 

沈まないのか、、と心配していると向こう岸からバイク2台と数名がのったイカダがこちらの岸に向かってきたと同時に、安心しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

橋が壊れてしまっても、それに対処し生活している住民のたくましさを感じました。

 

台風の被害はそれだけにはとどまらず、デイケアセンターを建設した地域の水道が使えなくなってしまったそうです。
水道設備はあるけれども、利用できず、約30の家庭で一つのホースから出る水をシェアしているということでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家事や炊事で水をつかう時や、シャワーを浴びたい時は、さほど遠くない距離ではありますが、水が出ている所まで足をはこばなければなりません。子どもたちが大きなタンクを抱えて水を取りに向かう姿を何回か目にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

台風から8カ月たった今でも、フィリピン政府の修復しようと動きは見られない、ということでした。

こういった被害を目の当たりにして、私たちも緊急支援募金を開始し、支援物資の配布をその後行うなどしましたが、本来は自治体など政府が率先して動き被災した人々を支えなければいけないと、現地で活動するNGOスタッフは語っていました。政府が動くようNGOはもっと声をあげて行くべきだとも話してくれました。