フリー・ザ・チルドレンとわたし リレーコラムVol.4 広瀬 太智
\団体の設立25周年記念/
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンのスタッフが活動への思いを綴るリレーコラム
Vol.4 広瀬 太智(子ども活動応援事業担当)
海外支援事業スタッフゆにこからバトンを受け取りました、広瀬太智(たいち)です。
JICA海外協力隊や小学校教員を経て、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)の子ども活動応援担当として、出前授業やテイク・アクション・キャンプの運営、子どもの活動サポートなどの仕事をしています。
高校生のころからFTCJの活動に参加していたこれまでの3人と少し変わって、おとなになってからFTCJと出会った私の想いを綴ります!
今回のストーリーは
・FTCJとの出会い
・この仕事が大好き
・子どもに寄り添うこと
・おとなのパワー の4本立てです。
お好きなところからお読みください!
FTCJとの出会い
私がFTCJと出会ったのは、なんと海外に行く友人の送別会でした。
当時は、JICA海外協力隊(グアテマラ)から帰国後、公立の小学校教員として2年が経とうとしていた頃で、教育に関わるすばらしさを実感していたものの、もう少し協力隊の経験を活かして国際協力にも関わりたいなあと転職を考えていた時期でした。
友人が自分の会いたい人をひたすら招いたその会は、JICA職員や国連職員からNPOやコンサルなどの企業社員まで、転職活動中の私には願ってもない出会いの空間となりました。
グアテマラでは小学校の算数教育に関わっていました
教員時代、授業でよく国際協力に触れていました
そんな中たまたま私の隣の席に座ったのが、FTCJの職員で、私がその後全信頼を置く先輩?同僚?となる長沼ななみ(以下、ななみん)でした。
これが運命の出会い!
ななみんから聞いたフリー・ザ・チルドレン・ジャパンの理念、そしてクレイグのストーリーに心打たれ、「教育現場でなにか足りないと思っていたものはこれだ!」と思った記憶があります。
最初は、FTCJの活動にクラスの子どもたちを参加させたいと思い連絡を取り始めましたが、求人の枠があると聞いて「自分が求めていた職場はここかもしれない」と応募しました。
その後、無事面接を経て、2020年5月、晴れてFTCJの仲間入りを果たしました。
当初はリモートワークが多くオフィスに行けるのが嬉しかったです
初めて企画したオンラインイベント!ななみん、ゆにこと試行錯誤!
この仕事が大好き
私はこの仕事が大好きです。
私の仕事内容は、出前授業や研修のファシリテーター、子どもメンバーの活動サポート、イベントや活動の企画ですが、常に団体の理念やモットーを伝えることがその中心となっています。
元々人と話したり、何かを伝えたりすることは好きでしたが、
FTCJに入って「子どもにできることはたくさんある! 可能性は無限大だ!」と心から共感しているメッセージを伝えられることに特に喜びを感じます。
学校での出前授業では、社会問題にそこまで興味がない子どもたちに話を聞いてもらうことがほとんどですが、彼らの心にどれだけFTCJのメッセージを響かせることができるのか試行錯誤することもやりがいの一つです。
だんだんと子どもたちの顔があがってきて目が合う瞬間は、たまらなくうれしいです。
また、FTCJが大事にしている「好きなことを活かしてアクションを起こす:Gift+Issue=Change」という考えはFTCJの職員の間でも大事にされていて、自分の得意分野を存分に生かせる環境があります。
私は事務処理が苦手なのですが、それを理解しカバーしつつ、次はどうしたらいいかを一緒に考えてくれる上司や同僚がいることも大きな支えとなっています。
そして、得意分野である講演や子ども対応については全幅の信頼を置いて頼ってもらえることも大きな喜びです。
高校生向けのウェルビーイングに関する出前授業
おとな向けの子どもの権利に関する出前授業
初めて企画を任せてもらったハロウィンフードドライブイベントも今年で5回目!
2022年からは念願の対面キャンプ!
子どもに寄り添うこと
とはいえ、最初は悩んだ時期もありました。
子どもに寄り添うことを大切にしているFTCJでは、とにかく子どもたちを信じて見守ることが多いです。
教員出身の私は、子どもたちからなかなか意見が出てこない時など、こらえきれず口をはさみそうになることが多々ありました。ただ、テイク・アクション・キャンプや子どもメンバー活動の伴走などで、喉まで出かかった言葉を飲み込んだ数十秒後に、まさに言おうとしていた言葉が子どもたちから出てくるという経験を何度もしました。この経験を通して、待つことの大切さを徐々に理解していきました。
一方、FTCJでは子どもたちが自ら動くことを大切にはしていますが、「何でも自由にやっていいよ」ではうまくいかないこともあります。子どもたちは忙しい学生生活の中、やりたい思いがあってもなかなか動けない人も多いようです。その状況では、単に待っているだけでは、子どもも団体もお互いに不完全燃焼で終わってしまいます。
そのため、時にはこちらである程度方向性を提案するような活動の方がむしろモチベーション高く参加できるということもあります。
例えば1つのアクションを起こすためには、ミーティングの日程調整、アイディア出しとそのまとめ、広報や当日の準備などが必要となります。
これを学校が違う仲間たちと自分たちだけで行うとなると、ミーティングの日程調整だけでも時間がかかり、その間にモチベーションも下がってしまうことも日常茶飯事です。
そのため、こちらでスケジュールを提案したり子どもから出た企画案が壮大で実現までに時間がかかりそうな時は、2ヶ月でできることを一つの目標にするなどのサポートをしています。
準備期間の経験も大切ですが、短期スパンで行動・実施に至ることがモチベーションを上げ、結果的に活動を継続させることに繋がることが多いと感じます。この主体性と動きやすさのための提案のいい塩梅を模索するのはとても難しいですが、毎年子どもとの様々な活動の中で試行錯誤しています。
大学生へのファシリ研修からは多くを学びました
メンバーと人生初の街頭募金
オンラインイベントのサポートをしたり…
フェアトレード商品販売のサポートをしたり…
おとなのパワー
FTCJで働いていると、本当に「子どものパワーは無限大だ!」と感じることばかりです。
ただ、同時に子どもがパワーを発揮するためには必ずおとなのサポートが必要だということも実感しています。
子どもたちが安心して意見を言える場を作ったり、失敗できる環境を作ったり、ただただ話を聞いて楽しく過ごす時間をつくったり…子どもにはそういった場づくりをしてくれる「おとなのパワー」が不可欠です。
そして、おとながそのパワーを発揮するためには、やはり子どもと同じように安心できて、失敗できて、好きを活かせるような環境が必要です。
スタッフ一人一人の思いを大切にしながら事業を進めるFTCJはそれを体現している団体です。
私は、子どももおとなもパワーを発揮できるFTCJの輪が職員だけでなく、メンバーの保護者、サポーター、ボランティアのみなさんに広がっていったら素敵だなと思っています。おとなも子どもも、関わる人がみんな「自分にもできることがあるんだ!」と思えるコミュニティになっていけたらと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
誰もが力を発揮できる社会を目指すフリー・ザ・チルドレンの輪がますます広まるように、マンスリーサポーター、ボランティア参加、この記事を広めるなどなど、一緒にアクションを起こしていただけたら幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いします!
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