【報告】ミンダナオ島の先住民族の小学校にトイレができました!

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、フィリピンの貧困や差別の中にいる人々、特に子どもたちが質の良い教育を受け、自立できるよう国際協力事業を行っています。

支援地域の1つである、フィリピンの南部ミンダナオ島の山間に住む先住民族の村では、子どもたちが通う小学校のトイレが壊れて使えない状況であることがわかりました。トイレがないことで授業の出席率や進行にも影響がでていることから現地の先生たちの要望もあり、この学校に新しいトイレの建設を行なうことにしました。

この度、計画通り、子どもたち用のトイレ(男女別)と先生用のトイレがそれぞれ完成しましたので、ご報告します。
 

村の小学校から見える景色

 
2023年後半に資金を集め、今年1月には工事を開始する予定でしたが、年末から激しい洪水などが続き工事が遅れ、3月から工事を開始、今年5月に無事2つのトイレが完成しました。


2024年2月
コミュニティの人々を集め、本プロジェクトの詳細とプランを話し合い、村人から賛同を得ました。

今回、生徒用のトイレには通気改良型ピット式(VIPL)、先生用には簡易水洗式トイレ(PFL)を使うことになりました。
VIPLは、開発途上国の農村地域でよく使われているトイレのシステムで、深く掘った槽が満杯になると穴を閉鎖し、隣の槽と交互に使っていく仕組みです。

生徒用トイレの外側には、室内にニオイがこもらないよう通気パイプを設置。
先生の宿舎に設置する水洗トイレは、村から1km離れたところにある湧き水を運び使用するということで決まりました。
 

2024年3月
工事が開始されました。
今回の工事のために2名の熟練の大工と石工、1人の助手を雇いました。
前半の穴掘りなどは、この学校に通う子どもたちの保護者をはじめとした地域住民がボランティアで作業を手伝い、彼らの昼食やスナックは村の女性たちが用意しました。

壁に使うブロックを作っている様子

地域住民がボランティアで作業に参加

 

2024年5月
ついに両トイレが完成!
年末年始に続いた洪水の影響で当初の予定よりも完成が遅れましたが、5月に完成させることができました。
さっそくこの学校に通う子どもたち全員を集め、新しいトイレの使い方と、衛生の大切さを伝えるレクチャーを実施しました。
フィリピンの学校は今年度は5月で終了となり、7月末から新年度が始まります。このトイレは、新年度から活用される予定です。

完成した生徒用の新トイレ

先生用宿舎にできた新トイレ

村のリーダーによる受入の儀式

衛生の大切さについてスタッフが子どもたちに説明している様子


今後の予定

無事に念願のトイレが完成し、新学期から生徒たちは安心して学校に通う事ができるようになります。
今年後半は、老朽化が進んでいる学校行事や村の会議などで使用しているホール、そして幼稚園の建物の補修などを進めていく予定です。また、先生たちのトレーニングを実施し、子どもたちがより質の高い教育を受けられるよう支援を行ないます。

老朽化が進む幼稚園の教室

幼稚園の前で遊ぶ子どもたち

 
ご寄付をお寄せくださったみなさま、クラウドファンディングやペンパルプログラムを通じて当プロジェクトへご支援くださったみなさま、日ごろから団体の活動を応援してくださっているみなさまに、心より感謝申し上げます。引き続き、どうぞ応援をよろしくお願いします。
 


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