国連・子どもの権利委員会とのオンライン対話

子どもの権利条約25周年記念して開催される国連・子どもの権利委員会とのオンライン対話の場で、日本の子どもが日本での貧困問題や学校のありかたについての課題、また原発についての思いを伝えました。

日時:2014年9月24日17時~17時30分

場所:株式会社ワイズ・インフィニティ( 東京都港区赤坂2-10-9 ラウンドクロス赤坂2階)
※国連・子どもの権利委員会 とは?
「子どもの権利条約(Convention on the Rights of the Child: CRC)によって設立された組織。「子どもの権利条約」が各国でどのように実現されているのかを審査し各国政府に勧告を行うことを主な目的としていて、世界的な子ども問題の専門家18名から構成されています。
 参加者:
 高校2年生 高橋優美さん(福島県出身)
中学3年生 ちひろ(仮名)(NPO法人さいたまユースサポートネット)
コーディネート:NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
 協力:株式会社 チャンピオン美容室
内容:各セッションは30分間で、各セッションには3~4か国の子ども達(6~8名)と子どもの権利委員会委員2名、モデレーター1名(子どもの権利委員会関係者)が参加。 日本からは2名の子どもが参加し、フィリピイン、オーストラリア、フィリピン、ネパールの子ども達と共に、権利委員会委員と対話をしました。
権利委員会委員からの質問に対して、日本の子ども達は下記のような返答をしました。
 1、 2011年3月11日に発生した震災はどのような影響を与えましたか?
私たちは今、東日本大震災により起こった原発問題を抱えています。それにより非難を余儀なくされた方々は、自分の「ふるさと」を失ってしまいました。また、今まで長い間暮らしてきた家を置き去りにして非難をしなくてはなりません。それらのことから、精神的に喪失感を感じてしまいます。そして子供たちは思い切り遊べる環境を失ってしまったので圧迫感が少なからずあるでしょう。このようなことがストレスの原因となり、自殺率も高くなっているというのが今の状況です。原子力は目に見えないからこそ恐ろしく、回復にどのくらいの時間がかかるのかも、この先どうなっていくのかもわかりません。原発問題は社会的にも、精神的にも悪影響を私たちにもたらしたと言えるのです。
2、 どうしてこのようなことが起こった?
私は日本全体の安全に対する意識の低さがこのような原発問題を引き起こした大きな原因だと思います。原発が自分たちの暮らしている国に一つでも存在しているのならば、私達にはその原発について知る権利があります。知らなければならないのです。しかし私たちは原発そのものを知らな過ぎました。原発の利点ばかりを述べられ、リスクを隠されていると言えるのではないでしょうか。リスクも踏まえたうえで設置について考えるべきです。将来への危険性に対する認知の甘さも原因と言えます。
3、 何がこれから必要なのか?
日本は昔、広島と長崎に原爆を投下されました。そこで原子力の恐ろしさを恐ろしいほど実感したはずです。それなのに今は福島で原発が問題となり、多くの人が避難しているという状況です。これは意識が完全に低くなってしまった決定的な証拠ではないでしょうか。今回は福島でこのようなことが起こったけれど、いつどこで同じような事故が起こるかわかりません。今日、または明日起こるかもしれないのです。このような危険性があるということを私たちの意識下に置くことが今必要な事だと思います。
最後に・・
子どもからの発言は胸に刺さる重さがありました。
この様な機会が持てるようご協賛ご支援くださった株式会社チャンピオン美容室様、会場やネットのセッティング他、ご協力下さったワイズ・インフィニティ様、今日までの準備をご担当下さった尚絅学院大学教授森田明彦先生、ありがとうございました。