【報告】オンライン・スタディツアー in フィリピンを開催しました

 

12月18日(日)に、オンライン・スタディツアー in フィリピンを開催しました。

小学生からおとなまでの109名の方にご参加いただきました。

 

※本事業実施にあたり、浅井スクスク基金と大東建託グループみらい基金の助成によるご支援いただきました。ご支援に心より感謝申し上げます。

 

ナビゲーターは、FTCJ代表理事の中島早苗と、
現地のパートナー団体KPACのハリエットさん・ダフネさん。

 

最初にフィリピンや支援地の概要について知り、まずはトンド地区のゴミ集積場の様子を見ました。

かつて、ゴミから自然発火した煙が立ち上っていたことから「スモーキーマウンテン」と呼ばれたこの地区。もうゴミは集められていませんが、資源ごみや廃品を回収して収入を得る「スカベンジャー」として働いていた人々がそのまま住んでおりスラム化しています。

※スラム:都市で、貧しい人たちが寄り集まって住んでいる区域(デジタル大辞林)

今でも廃品回収業者が集まってきており、この地区の人口はむしろ増えているそうです。

ほとんどの人は自分たちで建てた家に住んでいるため電気やガスがないことも少なくありません。

住んでいる方にもインタビューをし、どのように生計を立てているのかなどを聞きました。

 

後ろの緑の森のような部分がかつてのスモーキーマウンテン
奥に見える白い袋に資源ごみが入っている

 

住民が自分たちで建てた家
インタビューしたご家族

 

 

次に、ナボタスのスラム地域を訪れました。

マニラ近郊の港町で、地方から仕事を求めて来た人々が住み着き、大きなスラムを形成しています。

今回は街歩きとして、サリサリストアというお店の紹介から始まり、お家訪問、そしてマーケットの様子などを見て回りました。※サリサリとは「いろいろな」という意味のタガログ語(フィリピンの公用語の一つ)です。

 

道中では、鳩がたくさん飼われていたり、電線が絡まっていたり、カラオケがあったり、、、

移動販売しているパンを買ってみたり、犬や鶏、ドロドロの道をまたいでみたり、、、

日本ではなじみのない光景が次から次へと現れ、参加者からもたくさんのコメントや質問が飛び交いました。

 

 

スラム街の入り口付近、左はサリサリストア
絡まっている電線

 

住宅街は迷路のよう
家の中と炊き立てご飯

 

最後に、KPACを通して支援しているスラムに住む子どもたちとお母さんへのインタビューを行いました。

参加者からの質問に答えてもらったり、将来の夢について話してもらったりしました。

「学校は何時から何時?どんな授業?部活はある?」「学校以外の時間は何してる?」

「好きなことは?反対に悲しくなる時は?」「コロナで大変だったことは?」「有名なアニメは?」などなど。

自分たちと似ていること、全く違うことなどがあり、日本のみなさんも驚きや感動を感じながら聞いていました。

自己紹介は照れ笑い
最後はみんなでピース!

 

彼らの将来の夢は、「韓国と日本に行く」「料理人になる」「警察官になる」「先生になる」こと、

そしてお母さんたちの願いは、「子どもたちが無事に育っていくこと」「家族が健康であり、年末年始を一緒にお祝いできること」だと教えてくれました。

参加者からも「きっとなれる!」「できるよー!」という応援の言葉が寄せられ、温かい雰囲気でイベントが終わりました。

 

 

ご参加いただいたみなさん、そして現地でご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!

2023年3月末には、3年ぶりとなる実際に現地を訪れる「フィリピン・スタディツアー」も実施されます。

今度はぜひ全身で現地を感じてみてください!

スタディツアー

 

 

参加者の感想

・全然知らなかった国の生活とか文化とか景色とかを知れてとても刺激になった。現地の様子を生中継で見れるのが新鮮で楽しかった。現地の子たちと話すのが楽しかった。

・実際にやりとりをリアルタイムで見ることでより印象に残った。私たちが恵まれた生活をしている中、こんな環境で厳しい生活をしている人が居るという事実に前よりも実感を持てた気がする。

・自分は高校でSDGsに取り組みをしていて、直接的に見たことがなかったので今日は貴重な体験が出来ました。初めて聞く知識ばかりですごく興味深かったです。自分も貧困に苦しむ人になにかできるアクションをしたいと感じました。

・現地の子どもたちと交流でき、同じ若者として共感する点があり、楽しかったです!「世界は一つ」だと思うことができました。

・フィリピンのリアルな生活を知れた。カラオケがあったり、スマホを使っていたりと自分が想像していなかった生活をしていてびっくりした。一番印象に残ったのはパンデミックの時ご飯の量を減らさなければならなかったといっていたことで、物価が高くなり、食事を減らさなければならにぐらい生活に影響が出ているのだなと思った。

・生中継と現地をよく知るスタッフの方とのやりとりと、臨場感ある進行で、長時間でしたがとても楽しかったです!現地の様子が伝わりましたし、オンラインでありながらも一期一会の印象に残るイベントでした。ありがとうございました。

・フィリピンの子どもたちに対してのイメージが変わって、みんなとても明るくて楽しく過ごしているなと感じた。偏見を持たないことが大切なんだなと学んだ。みんなと将来の夢を実現できるようにこれから頑張る!自分からアクション起こせるようにする!!

以上


助成ご支援:公益財団法人公益推進協会「コロナに負けるな!浅井スクスク基金」、大東建託グループみらい基金