【ユースチーム・クラウドファンディング】新型コロナウイルスによる、フィリピン学校修繕プロジェクトへの影響について(第四報)

こんにちは。当団体の子ども・ユースメンバー有志が2019年8月16日~9月に実施・達成したクラウドファンディング「未来を創る教育を子ども達へ!~ミンダナオ島学校修繕プロジェクト~」の修繕工事の着工がコロナ禍で遅延している件に関して、現地から第四報が届きましたのでお知らせします。
(プロジェクトの詳細は、上記プロジェクトページか、当時のブログ投稿をご覧ください)
なお、Readyforでご支援いただいた皆様には、本記事と同じメッセージを12月27日にReadyforのアカウントへお送りしております。

プロジェクトロゴ

 

校舎老朽化の状態(一例)

【新型コロナウイルスによる、本プロジェクトへの影響について】
(第四報)

 

いつも当団体への活動にご理解・ご協力いただき有難うございます。
認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン事務局でございます。

 

掲題の件、第三報から4ヵ月半経ってしまいましたが、先日、現地パートナー団体から連絡がありましたので、プロジェクトの近況をお知らせ致します。

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<要点>
・現地ではコロナ禍で今できることを各地で精一杯進めており、フィリピンのコロナ禍が収束し、外出制限などの緩和や自治体などへの手続が進み次第、直ぐにでも着工できるよう調整を継続している

 

・フィリピンは、秋以降、コロナは落ち着きつつあるが、台風・地震の追い討ちを受けた

 

・学校教育は10月から再開されたが、オンライン環境のインフラ整備が遅れており、教育が機能不全に陥っている

 

・支援対象の学校は、そもそもネットが通っていないので、分散登校による対面授業でしのいでいるがやはり授業が遅れている

 

・地域間移動の許可を得るための負担が大きい+パートナー団体スタッフがご高齢のため、現地訪問はコロナ禍が収束するまでは難しい

 

・現在は工事再開に向け、修繕対象の学校を管轄する自治体への各種手続を進めているが、役所もコロナ対策による業務縮小で手続が遅れており、進捗が見られるのは年明け以降になる見込

 

・そのため、着工は来春以降にずれ込むことが確実で、具体的な時期はまだ予想が難しい状況
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フィリピン国内の新型コロナウイルス感染状況は、8月をピーク(1日あたりの新規感染者が数千人規模)に減少傾向が見られていますが、11月以降も1日あたり千人以上の新規感染者が判明しており、外出制限措置(GCQ:フィリピン政府の外出制限のうち、4段階中2段階目)が継続され、まだまだ予断を許さぬ状況が続いています。

さらに、10月下旬から11月中旬にかけ、フィリピンには強い勢力の台風が幾つも接近、上陸し、12月に入るとフィリピンの複数の島でマグニチュード6を超える強い地震が相次いで発生し、コロナ禍に加え、自然災害の追い討ちがかかってしまっているのが現状です。

第二報(7月3日配信)で言及しました「フィリピンの新学期」についてですが、10月5日から学校が再開され、オンライン形式メインで授業が実施されています。しかし、ネット環境や端末といったインフラ整備が経済的に厳しい自治体、学校や世帯が多く、教育格差が急速に広まってしまっています。

本プロジェクトで修繕する学校も、オンライン授業を配信する、受信するための端末の調達以前に、ネット通信のための環境(電話線や光ファイバーなどの敷設)そのものが未整備のため、授業は少人数学級(分散登校)・対面形式で対応しているものの、例年よりも授業が遅れてしまっています。

パートナー団体(KPACIO)も、修繕する学校に直接足を運んでプロジェクトを少しでも前に進めたいと考えているものの、
・ご高齢のスタッフが多く、新型コロナウイルスの感染リスクが高い
・地域をまたぐ移動には、PCR検査の陰性証明書が必要
・そのPCR検査の費用は高額かつ自己負担
・陰性証明書の有効期限は14日間
(現地に向かうためには、自己負担でPCR検査を受け、自治体に移動許可を得る手続を毎回行わなければならず、時間・経済面の負担が大きい)
という制限があるため、フィリピンのコロナ禍が収束しない限り、現地へ足を運ぶことは困難とのことです。

現地へ足を運ぶことは未だ叶っていませんが、パートナー団体などの関係者が総力を挙げて、工事再開に向けた各種手続を進めています。しかし、修繕する学校を管轄する自治体も、新型コロナウイルス対策による業務、人員縮小に伴って手続が大幅に遅れており、手続が進むのは年明け以降になる見込のようです。

フィリピンのコロナ禍が収束し、外出制限などの緩和や自治体などへの手続が進んでからになるため、「着工時期は引き続き「未定」という状態ではございますが、着工に向けて調整を継続している」というのが今年8月以降の本プロジェクトの近況です。

現地から続報が入り次第、第五報をお知らせ致します。引き続きご理解・ご協力いただけますと幸いです。
何卒宜しくお願いいたします。

(参考情報)
JAXAウェブサイト(2020年11月13日)
https://www.eorc.jaxa.jp/earthview/2020/tp201113.html
ウェザーニュース(2020年10月31日)
https://weathernews.jp/s/topics/202010/310065/
tenki.jp(2020年11月11日)
https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2020/11/11/10476.html

外務省 海外安全情報
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=103457
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=104081

フィリピン政府 新型コロナウイルス対策特設サイト(2020年11月25日時点)
https://www.covid19.gov.ph/health/epidemiological-data-analytics
(グラフ:New cases per day)

在フィリピン日本国大使館HP
https://www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00267.html

ジェトロ・マニラ事務所
「フィリピンにおける新たな隔離措置の概要」(2020年5月18日)
https://www.jetro.go.jp/newsletter/orf/2020/news/ECQ.pdf
(2ページの表)