巣ごもりしながら、世界を変えるためにできる4つのこと

新型コロナウイルスの影響で、世界中の学校が休校となっています。この情勢を受け、WE(フリー・ザ・チルドレン・カナダ)では、自宅に居ながらにして、世界や社会の問題に理解を深める方法を紹介しています。(清田)

https://www.we.org/en-CA/we-stories/lifestyle/four-life-lessons-you-can-teach-your-kids-at-home

 

 

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大による臨時休校が続くなか、子どもたちの保護者は、難しい状況に置かれています。

子どもたちが楽しく過ごすというのは、簡単なことではありません。

家にずっといなければいけないという状況であればなおさらそうです。

教育面ではどうでしょう?自宅で過ごす子どもたちに、どうやって勉強の機会をつくればいいのでしょう?

 

外での活動ができず、博物館や動物園に行けないともなれば、動画配信サービスやテレビゲームに子どもたちを夢中にさせて、なんとか一日をやり過ごしたいという思いが頭をよぎることでしょう。それはよくないと思いつつも、どうしたら分からなくなりますよね?

でも、焦らなくても大丈夫です!家から出られなくても、子どもたちにできる活動はありますし、

この長い家庭生活は、子どもたちが思いやりのこころを育む良い機会になります。

今回ご紹介するアクティビティーは、子どもたちを夢中にさせるだけでなく、子どもたちが社会に貢献する術を学ぶきっかけになるかもしれません。

 

1. 自宅で共生社会を学ぼう

 

スマートフォンの音声認識は、元々障害がある人たちのために開発された機能であるということをご存じですか?

今では誰もが恩恵を受けていますよね?テレビのリモコンもそうです。

いずれも、共生社会の理念を体現したものであるといえます。

 

バリアフリーを促進するということは、人権を促進させるということです。

身心に障害がある人たちが平等な権利を持つ世界を実現するために、共生社会について学ぶ機会をご家庭で持って下さい。

 

手始めに、自宅の中にある、障害のある人たちの助けになっていそうなるものを探してみて下さい。

具体的なモノだけでなく、お菓子が入っている棚子どもの手の届く高さにあるから障害がある人も使いやすそうだとか、そういう小さいことで構いません。

 

次に、何が欠けているかを話し合ってみて下さい。どんな障害がある人もスムーズに移動できるようになっているか?バリアは無いか?トイレや部屋は身体障害があるひとも入れるようになっているか?などを話し合ってみて下さい。

 

意見を一方的に押し付けるのではなく、家族で話し合いながらお互いの考えを深め合って下さい。共生社会を実現するための重要な気づきを得る機会となるはずです。

 

2. 地域を(遠隔的に)支援しよう

他人と直接接触しなくても、家庭で地域のためにできることはたくさんあります。

ぜひ、この機会に、子どもたちに人助けの大切さを伝えて下さい。

 

高齢なご近所さんのペットを、散歩に連れて行ってあげて下さい。

身体障害がある人や、基礎疾患を抱えている人のために,必要な食料品を買いに行って、支援して下さい。

 

もしも経済的に余裕があれば、社会問題に取り組む団体に寄付をすることも考えてみて下さい。

数多くのNPOが、この最中に困難を抱えている人たちを支援しようとして動きだしています。彼らはみなさんからの支援を活動に活かすことができるのです。

弱い立場に置かれている人たちを支援する団体や、近所の子ども食堂などについて調べてみて下さい。

 

家庭で社会貢献活動を行うことは、子どもたちの気を紛らわすだけでなく、子どもたちが思いやりのこころを育み、より輝かしい未来を掴むきっかけとなるでしょう。

 

3. ホームレス状況にいる人たちについて考えてみよう

 

社会科見学ができなくても、子どもたちが社会問題について学ぶことはできます。

子どもたちはいま家に不本意ながら閉じこもっている状態ですが、そもそも帰るところすらない人たちもいるのだと子どもたちに伝えることで、ホームレス状態にいる人たちについて考えるきっかけができます。

 

自宅の庭で一夜野宿するのも、この問題を理解する助けになります。

もし外で寝るのが困難な状況であれば、リビングにテントを張るか寝袋を敷きましょう。

普段と違う環境で寝るなかで、ホームレス状態にいる人たちが直面する現実や課題(特にこうのような危機的状況に於いて)について話し合ってみて下さい。

 

4. ゲームを通じて水の保護について学ぼう

 

多くの開発途上地域の家庭に於いて、清潔な水はいつでも利用できるモノではありません。

多くの少女が、水を汲みに毎日長距離を歩いています。

しかしながら、水の希少性は先進国でも深刻な問題となり得ます。

南アフリカでは、2018年に干ばつが発生し、水不足に陥りました。

水の懸命な使用法について啓発するキャンペーンにより、南アフリカの人たちは最悪の事態は回避することができましたが。

 

世界中で様々なモノが不足するなか、水の確保も死活問題となっています。

水の問題について学ぶには絶好の機会であるといえるでしょう。

「ビンゴ!」ではなく、「ウォーター!」というゲームで、この問題について学んでみて下さい。

 

ルールはシンプルです。

ビンゴカードをまずはつくって、カードのマス目に数字ではなく、水の節約法を書いて下さい。

歯磨きをするときは蛇口を締めるとか、何でも構いません。それ以外の遊び方はビンゴと同じです。水の節約法を叫んで盛り上がって下さい!

 

このような活動は、子どもたちの気を紛らわすだけでなく、世界に関心を持つきっかけにもなります。

先の見えない状況ではありますが、子どもたちが何かしらを家庭生活の中で得て、成長して学校に戻っていけるようになることを願っています。