鉱業に関する大統令

こんにちは、浅田です。
お盆休みですが、みなさんいろいろなところに出かけているのでしょうか?

さて、今日はFTCJの支援先のプレダ基金からのニュースレターを紹介します。

The original article)

(訳者 翻訳チーム 山田あさ子)

鉱業に関する政府の政策案では、炭鉱による生態系の影響についての記述があったことは歓迎できます。特に山と森林の心と魂までをも奪うような露天掘り(訳注:逆三角錐のように大きく掘る方法で、環境破壊に影響を及ぼす)についての記述は評価できます。しかし、生態系への害については何も書かれていませんでした。

 

環境や先祖伝来の土地を守るため、現存の法律を再度強調しています。大統領の意向は、閉鎖的な王家の政府の中で先制君主が作ってきたよい法律や、すばらしい意志に対抗するには、十分な強さではないかもしれません。

 

大統領令の保護が広がり、78の地域で炭鉱へ行かないという”ノー・ゴー”宣言が出されましたが、いくつかの腐敗しきった政府、特にミンダナオ島では施行されておらず、現行の法律を無視しています。彼らは、マルコス時代の権力をそのまま引きずっており、先代の人々の固有の土地に、探査や採掘企業への採掘の許可を違法に行っています。
 

大統領令は、1995年のフィリピン鉱業法として知られるRA7942を再適用しています。その規定に基づき、環境天然資源省(DENR)は、厳密に、採掘や計画、すべての古木や原生林の採掘を禁止し、分水線、保安林、荒地、マングローブ林、苔地、国立公園、地方や市・町の森林、公園、緑地帯や鳥の聖域を、1992年の第25号やその他の法律や、国家統合保護地域システム(NIPAS)のもとで、禁止領域として定義しています。

 

先住民族の先祖伝来の土地は、協議を経て、明確にはっきりとした公共の支持や、社会的な受容、インフォームドコンセントがなければ厳密に炭鉱を禁止されています。

大統領令では、「すべての先祖元来の土地は、土地に関する先住民族の文化社会の、事前の同意がなければ、採掘のために開かれるべきではない。」と示しています。これらの強力な法律にもかかわらず、DENRや、その他の政府関係者達は、操り人形となり、裕福層や権力者の味方になっています。彼らは不十分な理解のまま、誤って違法に採掘業者に許可を与えてしまいます。

 

サバネンの人々、彼らの土地や、サンボアンガ半島の何百という土地に住む何千人ものビサヤの人々は、採掘利益によって侵略されてきましたが、辛抱強く、勇敢に鉱業会社に反抗してきました。15年間も、彼らは探鉱を認めないことを知らせようと平和的に抗議してきましたが、彼らの運動は無視されてきました。彼らの土地は、公然と探鉱の対象にされており、1997年以降、探鉱会社が次から次へと訪れ、彼らの土地のピヌキス山や、隣接する山々のあるメドー地域の採掘権を得ました。 2002年に設立されたフィリピンの生物保護機関の最終報告によると、シュガーローフ山の現状は、87,963.43ヘクタールもの面積が保全重点地域となるほど深刻です。彼らは、これらの関係機関を相手に訴訟を起こしましたが、最近最も衝撃的だったのは裁判所が、炭鉱業者を政府の支持者として裁判に参加させたことです。

 

最高裁判所は、企業への採掘中止や断念を認める保護命令を人々に認めましたが、それは実行にいたる力がないかもしれません。

このような地域や状況は、数千もの惑星の環境危機の一つが明らかになったにすぎません。

無責任な企業が、違法に入手した許可証を使って人々の権利を侵害し、破壊的な採掘量や環境略奪に従事する場所、それがここにあるのです。

 

アメリカやヨーロッパの法律は、この種の不正行為を禁止しています。検察は、企業市民が先代の権利を侵害している活動を行っていることをよく見るべきです。

裁判は、炭鉱企業が居住し、彼らに炭鉱の正当性をもたらし、保護している数千ヘクタールのうちの数百の主要な土地や森林のある国々のNGO団体を中心に行われるべきです。

そして、世界中の人々が、マニラのマラカニャン宮殿のアキノ大統領へ、貧困層や農民、土地を侵略されている人々の権利の保護を訴える声が聞こえるよう働きかけ、また署名のために立ち上がるべきです。