食の倫理にかなうことのジレンマ

クレイグとマークのコラムの要約です。
身近な「食」というものから世界の問題を考えてみませんか?

The original article


皆さんの新年の抱負の中には、ダイエットを始め、食べ物に関わるものも多いでしょう。地球規模では、‘世界を養う’となるでしょう。私たちがよく聞くクリスマスソングの定番、“Do They Know It’s Christmas(今、クリスマスだというのを知ってるかい)”というBand-Aidの曲は、30年も前にエチオピアで起きた飢餓がきっかけです。

いまなお、世界中で10億人近くが、栄養不足の状態にあるのをご存じでしょうか。現在の地球には、世界人口を養うのに十分な食料生産能力があるとされています。それなのに多くの人が飢えに苦しむ要因として、専門家達が挙げるのは、個人では対処しがたい政治レベルの諸問題です。しかし、政治的な話とは別に、個人レベルでも取り組める解決策があります。フリー・ザ・チルドレンは、開発途上国で、環境に優しい新しい農業技術を導入して、地域の食糧を確保しています。私たちが、日常、意識して食品を選ぶことも、世界の飢餓に対する一助となり得ます。

食の倫理にかなった食生活には、一見、矛盾する面があり、やっかいです。一例として、地球環境の観点からは肉食を控えて、栄養価の高い穀類生産が推奨される一方で、地産地消も言われます。これは、遠くで生産される穀類ではなく、地元産の肉を食べることを意味します。地産地消は、その地域に役立ち、輸入食品を買うことは、海の向こうの農民の収入を増やし、生活を向上させます。ところが、食料の輸入は、気候変動につながる温室効果ガスの排出を伴います。

今年の年頭の抱負に、日常の食品にもっと意識を向けるというのはいかがでしょうか?なるべく地域の食品を食べる。輸入食品を買うときは、フェアトレード商品かどうかに注意しましょう。試しに、今週1週間の食事に意識を払い、その結果をFTCのデジタルコミュニティWe365.com に投稿して下さい。例えば、地域の生産物をもっと買う、フェアトレード生産物を買う、1,2回肉抜きの食事を試みるなどです。

(翻訳チーム 要約:山下正隆 文責:浅田紀子)