【報告】「世田谷区に子ども・若者の声を届けよう!」を開催しました

みなさん、こんにちは!
インターンのおりょうです。

2/16(日)に、らぷらす(世田谷区・三軒茶屋駅徒歩5分)にて、
「世田谷区に子ども・若者の声を届けよう!」を開催しました。

世田谷区在住・在学の小中高校生約20人が集まり、
区長・区議・教育長の講師の方々と一緒に、より良い世田谷区について話し合いましたのでご報告します。

ご参加いただいた講師の方々は、
保坂 展人 世田谷区長
渡部 理枝 世田谷区教育長
河野 としひろ 区議(自民党)
河村 みどり 区議(公明党)
風間 ゆたか 区議(立憲民主党)
高城 訓子 区議(共産党)

 

司会:FTCJインターン生(おりょう)、FTCJユースメンバー後藤みずほさん(大学生)のふたりで担当しました。

 

▼まず、保坂区長、教育長や区議のみなさんへ、参加者の子どもたちから質問や意見を発表してもらいました。

・玉川聖学院の中学生:3年前から文化祭でエシカルフェスタを開催していて、昨年はエシカルファッションショーを主催。企画は生徒で行い、素材や生産者のことを考えた洋服づくりをしている企業に協力を求め、小物も含めてすべてエシカルなものでショーを行うことができました。企業を訪問してプレゼンをすることは大変だったが、エシカルが今後不可欠と改めて感じました。という意見と共に、当日のファッションショーの動画を紹介しました。

・坂口くり果(中学1年生)さん:子どもの権利条約の記載を世田谷区の母子手帳に復活していただきありがとうございます。さらに認知を広めるために両親学級で話して伝えたいのですが、そういった機会はいただけますか?

・参加者の小学生:地球環境を守るため世田谷区はどのような取り組みをしているのか教えてほしい。

・欠席者の小学生から事前に寄せてもらった意見も伝えました:学校の先生の思い通りいい子を求められているようで窮屈です。先生や学校に改善を求めます。

などの発表が出されました。

 

↑玉川聖学院生によるフェアトレードファッションショー活動紹介

 

▼これらの意見や質問を受けて、保坂区長から以下のコメントをいただきました。

・フェアトレードやエシカルを広める活動の趣旨を伝えることで企業側の理解が深まり、自分たちの学びにもなりとてもよい取り組みだと思います。

・子どもは親の所有物ではないし、子どもは1人の人間として尊重されるべきです。しかし、まだまだ子どもの権利を守ることの重要性が知られていないので、母親学級で子どもの権利条約を話すといったことは有効だと思うので、検討していきたい。

・昨年は多摩川の洪水があり、区民も被害を受けました。世田谷区でも環境問題に、より一層取り組まないといけない。気候変動は命を脅かす問題であるためどこからどのように始めるか話し合って検討しています。

・学校で窮屈な思いをしているなら、それは変えなければいけないと思う。違いを認める教育が必要だしそれをすすめる教育をしていけるよう世田谷区では方針を出している。不適切があったら改善するので報告してほしい。

と、それぞれの意見に対してコメントを頂きました、区長、ありがとうございました!

世田谷区長と子ども達

↑ 参加者の意見にコメントする保坂区長

 

▼区長、区議、教育長ってどんな役割?について風間区議に教えていただきました。

区長:区民のリーダーとして世田谷区のことを考え、税金の使い方を決める人

区議:世田谷区民(92万人)の代表として区民の声を区政に反映させるため、区議会に届ける人

教育長:区長から任命された教育のスペシャリスト

 

▼次に、ご参加くださった区議及び教育長のみなさんから自己紹介いただきました。

1)河野としひろ区議(自民党)

30歳で区議に立候補し、現在2期目。サラリーマン(au販売店勤務)を経て区議に。世田谷生まれ世田谷育ちで、一番身近な世田谷の「地域」を大切にしたいという想いから区議になった。世田谷に関わるみんなの声を届けたい。子どもの権利条約や防災に関心をもって取り組んでいる。

2)河村みどり区議(公明党)

20代の息子2人の母。今年はちょうどネズミ年で年女。世田谷生まれ世田谷育ち。両親の介護や大きな病気など、自身の経験をもとに育ててもらった世田谷に恩返しがしたいという想いから区議に。世田谷区をフェアトレードタウンにする活動をすすめる推進チームに賛同し、すでにフェアトレードタウンになった名古屋を視察してきた。

3)風間ゆたか区議(立憲民主党)

教育のベンチャー企業を起業した経験を活かし、より良い教育を子どもに届け、実践したいという想いから区議に。実生活から保育園の整備などにも着目して、子どもにとっても保護者にとっても教育面、生活面でもより良い世田谷にしていきたい。世田谷のフェアトレードタウン推進の活動に賛同し、協力している。

4)高城訓子区議(共産党)

自分の子どもの不登校の実体験から「再出発できる社会」の実現や、経済的な困難の中で子育てを経験したことから、子どもの貧困対策に注力して取り組んでいる。誰もが安心して学べる社会・教育を区から都、国へ。今の社会に対して意見を言える教育が必要だと考えている。

5)渡部理枝教育長

尾山台小学校校長から9か月前に教育長に就任。今は直接子どもたちと触れ合う機会があまりないので、意識をしないと現場と乖離していく危機感をもってやっている。子ども若者のみなさんからも意見をどんどん届けてほしい。

 

▼意見交換の前に、区議や教育長の皆さんと仲良くなろう!ということで、ゲームを通じて交流しました!

↑ゲームでの交流の様子

 

▼参加者から区議や教育長へ質問・提案をし、意見交換しました。

① 玉川聖学院高校生徒会のみなさん:自由が丘の街をエコ推進タウンのモデルとしたらどうか。町で使う電力を自然エネルギーにシフトする。自転車専用レーンを設ける。また、より安全に自転車が走行できるようにする。道路をグレーにして熱をこもりにくくするなど。また、エシカルを知って行動してもらうために学校単位で取り入れるのはどうか。給食をオーガニック食材にする。エコキャップ運動を行う。制服やサッカーボールにフェアトレード商品を採用するなど。

・河野区議より:来年度から給食牛乳がビンから紙パックに変更となる。開いて乾かすことを児童が行うことで、エコやエシカルについて意識が高まるのではないか。自転車専用レーンについてはヘルメットの義務付けも大切。

・河村区議より:食品ロスは家庭4割、事業6割と言われている。まずは、家庭から茶碗一杯のロスをなくすことが必要だと思っている。2か月以上賞味期限が残っている食品を区庁舎などで回収し、子ども食堂で使用するフードドライブという取り組みもある。先日行われた14歳成人式(世田谷区立中学校の生徒会が主に行う発表)においてSDGsがテーマとなった。10代のみなさんが自分ゴトとして考えていることに感動した、今後の活動に期待したい。

・高城区議より:自発的な活動、発表素晴らしい。環境問題はみんなの問題だから、みなさんにどんどん行動していただきたい。

・風間区議より:区民の代表である区議として、直接皆さんの声を聴けるのは大変貴重だし、ご意見に感謝。区議会に声を届けていきたい。フェアトレードのサッカーボールは実現しやすい。制服はモデルチェンジのタイミングで行うと実現可能かもしれない。クリーンエネルギーは自治体ごとに選べる。区役所はすでに採用している。道路はお金がかかるので難しい。

・渡部教育長より:牛乳は、4万8千人分の紙パックがリサイクルに回ることになる。アレルギーの子が触ったら危険という問題があるので、色々な観点から実施できるかを考えないといけない。給食食材については、オーガニックにすると安定供給に疑問があり、費用の問題もあり、多面的に見ることが必要。ただ、できないと言い捨てるのではなく、できるところから始めていく。全てでなくても品目によりとか完全じゃなくても顔が見える野菜にするなど前に進める。みなさんにも自分の力で考えて未来を切り開いてほしい。世界の入り口は自分のすぐそばにある。

②玉川聖学院の高校生からの意見:フェアトレードタウンの進行状況と私たちにできることを教えてほしい。

・区議より:必要なのは、区議会と区長が賛同することだが、現在進行形で始まっている。オリンピック前に宣言できれば全国に影響を与えられる。みなさんはイベントに参加するなどして広めていけるので、そういった身近なことからできることをやっていくのが良いのではないか。

③参加者の中学生からの意見:コスタリカの模擬選挙(子ども選挙)について知った。実際の投票ではないけれど、政治に興味を持つ子どもたちが多くいるはずなので日本でもやってみたらどうか。

・区議より:

・政策をまねしてクラスで演説するなど子ども議会はかつてあった。こどもマニフェストがあれば投票率の低さの改善になるかもしれない。ただ、選挙は選挙管理委員会の主催だから区議が議会から提案できるかは分からない。シチズンシップ教育は中学メインだが、小学校でもできるよう工夫して小さい時から選挙について考える機会を提供することはよいだろう。一人ひとりが、子どもでも政治を自分ごととしてとらえられるようにすることは重要。一人の強い思いがみんなを動かすことができると信じている、などコメントを頂きました。

 

▼他にも当日発表はできませんでしたが、参加者の皆さんから様々な質問・意見・提言などがでました!

– どうして先生は、生徒に対してみんな同じようにするの?

– 東京オリンピックに向けて世田谷区がしていることはありますか?

– 若者の投票率の低さをどうやって上げたらよいでしょうか?

– 学生同士がもっと対話できる場所を作ってみるのはどうですか?

– なんで給食の飲み物が牛乳なの?

 

始まりから終わりまで楽しい雰囲気に包まれながら、参加者からもたくさんの意見・提案が出て、有意義な時間となりました。区議や教育長のみなさんには、分かりやすくお話ししていただき、とても部強になりました。

↑最後に全員で写真をとりました

 

お忙しい中、イベントに駆けつけてくださった区長、区議、教育長のみなさん、本当にありがとうございました!

そして、世田谷区のこれからを考えイベントに参加してくれた小中高校生の皆さんも、本当にありがとうございました!! 当日、セッティングや記録などお手伝いをして下さったオブザーバーのおとなの皆さまにも心より感謝申し上げます。

 

今後も子どもや若者が集まり、地域の課題についてや地域をより良くすることを考えるイベントを開催していていきたいと思います。