アマンドラ・ステンバーグへのインタビュー
不定期に連載しているWe Dayのスピーカーへのインタ
ビュー。今回は、映画「ハンガー・ゲーム」のルー役など
で知られる、女優のアマンドラ・ステンバーグへのインタビュー
です!
https://www.we.org/2016/08/16/off-stage-amandla-stenberg/
アマンドラ・ステンバーグがみんなに愛されているの
は、恐れることなく自分の思いを発信しているからで
しょう!17歳のアマンドラは自身の立場を活かして社
会に変化を起こそうとしています。
アマンドラは女性の権利やLGBTの人たちの権利を強
く支持し、文化の盗用についても声を大にして反対して
います。社会問題に対するアマンドラの情熱、それを原
動力に彼女は声を上げ、若者たちにもアクションを起こ
すよう促しています。映画「ハンガーゲーム」に出演した
女優でもあり若き活動家でもあるアマンドラが今何に最
も関心があるのか、彼女にとって「Me to we」な生き方とは何か
について、バックステージでお聞きしました。
訳注
(LGBT(:レズビアン(L)・ゲイ(G)・バイセクシュアル
(B)・トランスジェンダー(T) の頭文字をとったもので、
多様な性のあり方の総称のこと)
(文化の盗用:他の国や地域、民族の文化を、その文化
に関係のない人たちが、文化や民族に対して、敬意を払
うことなく真似したり面白おかしくしていること。)
たくさんの若い人たちがあなたに勇気づけられていま
すね。自分の女優という立場を活かして社会を変えて
いこうと思ったのはどうしてですか?
『自分の女優としての立場を活かそうと思ったのは、私自身が、
「自分には女優として、大きな影響力がある」ということを自覚し
ているからです。私が発信することで、世間の女子たちが自分に
自信を持つことができたり、彼女たちや周りの友達をとりまく現状
に対して声を上げたりするきっかけを作ることができます。女優と
いう立場でSNSなどを通じてだって彼女たちを力づけることができ
るし、出来る限りそれを利用してみよう、って思ったんです。』
スタイルに自信を持つことについてとても積極的に発
言されていますね。他には何に関心がありますか?
『自分のスタイルや体つきに自信を持つことについて
は、強い想いがあります。とりわけ有色人種の女性が、
どのようにして、自分の体つきについて否定的に考える
ようになるのかということについて関心があります。体型
というのは、人種差別や性差別にもつながっています。こ
れは、私の実体験でもあります。周りの黒人や他の有色
人種の女性たちが同じようなことを経験しているのを目の
当たりにしています。文化の盗用もそうです。黒人女性が、
面白おかしく偏ったイメージで語れることで、黒人女性が劣
っているという概念が根付き、彼女たちの文化が侵害され
る、そういった差別から生じた副作用が文化の盗用ではな
いかと思います。』
自分にとって大切な信念を持っている人たちにはどの
ようなアドバイスをいただけますか?その信念をみん
なに知ってもらうにはどうしたらいいでしょうか?
『声を上げることや変化を起こす何らかの試みをやめ
てしまうのは、自分がやっても何も変わらないだろうと
思ったり、間違いや失敗を恐れて対話を始めることが
できないからだと思います。でも誰だって失敗はするし、
どんなに小さな変化でも実際には大きな変化が起こっているんです。』
困難な状況や批判にはどのように対処していますか?
『批判については、気にしすぎないようにしています。
何が重要で何が重要じゃないかは自分で分かるので、
批判であっても私の意見でよくないところを指摘してくれ
たり、対話を始めようとするものであれば受け入れます。
でも、ただの中傷したいだけの批判については気にしま
せん。』
あなたにとっての、「Me to We」 な生き方とは?
『私たちが人として持っている共通の経験ついて考え
ることだと思います。つまり、個人的なこと、自分の個
人的な葛藤であっても、それは実は多くの人が抱えて
いる、政治性のある問題にもなり得るのではないかと
いうことです、自分の問題意識や存在、葛藤が、他の
人との様々な交わりを経験することで、あなた自身や
他人に変化を起こしているとも言えるのです。それは、
社会全体を巻き込む変化にも言えることだと思います。
私たちは、みんな自分たちが持つ特徴や、バックグラウ
ンド、葛藤など、こうした様々な側面でつながっているん
です。』
(翻訳:翻訳チーム 山本晶子 文責:清田健介)