12月1日:世界エイズ・デー
World AIDS Day
世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が1988年に制定したもので、毎年12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われています。[1]
エイズの感染拡大を防ぎ、偏見や差別をなくすために、私たちにどんなことができるのか考えてみませんか?
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★できることを探す
<もう少し解説>
・エイズとは?
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エイズとは、後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome)の病名の略語で、1981年に初めて確認されました。
[7]
ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus;HIV)というウイルスに感染することで発生する病気ですが、
HIV感染=AIDSではありません。[2]
HIV感染からAIDS発症までは以下のような経過をたどります。
HIV感染からAIDS発症までの経過
・HIV感染者との性行為
・不衛生な輸血や注射器具の使い回し(覚せい剤の回し打ち)
・HIVに感染した母親の胎盤・産道・母乳などからの母子感染 など
によってHIVに感染する[5]
↓
免疫力(体外から入ってくるウイルスに対する防御力)が低下、
数週間以内にインフルエンザのような症状が出る(感染初期/急性期)
(その症状がHIVが原因なのか、インフルエンザウイルスなどの他のウイルスが原因なのかは、
HIV検査などの検査を受けないと判断できない)
↓
数年ほど自覚症状が出ないので、知らないうちに免疫力がさらに低下(無症候期)
↓
健常者の免疫力であれば感染しない、感染力の弱い病原性の微生物
(緑膿菌やヘルペスウイルスなど[3])による(日和見(ひよりみ)) 感染症にも
かかるようになり、特定の感染症(指標疾患)に感染していることが分かったら
エイズを発症したと診断される(エイズ発症期)[4]
・早期発見が大切
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エイズに対する治療方法は徐々に発達しており、不治の病ではなくなりつつありますが、HIVを体内から完全に排除する治療法はまだ確立しておらず、薬を服用し続けて、HIVが体内で増殖するのを防ぎ、免疫力を維持することが現在の主な治療法になっています。また、エイズは発見が遅くなるほど治療が困難になるため、早期発見がとても大切です。
・社会問題としてのエイズ
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エイズは医療の問題だけではなく、社会問題の側面も持ち合わせています。
(もちろん、エイズに限らず、他の感染症にも言えることです)
エイズがどのような病気かまだ分かっていなかった1980年代頃、皮膚感染(握手や吊り革など、「触っただけで感染する」こと)、空気感染するなど、間違った情報・誤解・偏見が広まっていました。こうした誤解や偏見によって、「触るな・近寄るな」といったいじめ・差別や、就職・居住・診療などの拒否など、HIV陽性者・エイズ患者への深刻な人権侵害が未だ続いています。
こうした人権侵害・社会問題に対し、「レッドリボン」運動が世界中で行われています。
ヨーロッパでは、古くから病気や事故で亡くなった人々への追悼を表すのに赤いリボンを用いていました。エイズが社会問題として表面化してきた、1990年頃のアメリカ・ニューヨークで、エイズで亡くなるアーティストが増えていました。エイズで亡くなった仲間たちへの追悼と、エイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すため、赤いリボンをシンボルにした運動が始まりました。[9]
赤いリボンを身に着けることで、「私はエイズに関して偏見を持っていない、エイズとともに生きる人々(PWH/PHA/PWA/PLWHA[8]と表記されることもあります)を差別しない」[1]
というメッセージを発信することができます。
できることから始めてみよう!
・寄付する
★お金を集める方法もいろいろあります。
-本やハガキを集めてお金に変えて寄付する
-文化祭などでの売り上げを得て寄付する
-人が集まるイベントで呼びかける など
ガイドブックはこちら
・行動を起こした人が集うフェス、チェンジメーカー・フェス!
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、国連で定められている「国際デー」などを参考に、1枚10分以内で考えられる無料の教材を作成しました。
↓こちらのリンクからご覧いただけます。↓
今日は何の日!? 国際デーから世界のことを考えよう!
ディスカッションのテーマとして、子どもが国際に興味を持つきっかけに、授業の冒頭での活用など、たくさんの場面でご活用ください!
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<参考・引用>