【インドについて-小西公大さんと宮本隆史さん】
FTCJでは今年度の支援先がインドのラージャスターン州に決定しているため、
インドについて興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
今回、子ども記者チームは、2013年7月31日
東京外国語大学現代インド研究センターでご勤務され、インドの研究をされている
小西公大さんと宮本隆史さんにお話を聞いてきました。
子ども記者: お二人がインドに興味を持ったきっかけを教えてください。
小西さん:私が初めてインドに行ったのは、18歳の時です。「自分を変えたい!」と強く思い、強烈な異文化体験をするために、一人で40日間インドを一周したんです。辛いこともあったのですが、それからクセになりましたね。
宮本さん:私はもともと東京外国語大学でみんながやっていないことをやってみたいと思い、ウルドゥー語を専攻していたんです。そのまま大学院で学び、今に至ります。
子ども記者:インドのラージャスターン州について教えてください。
小西さん:ラージャスターン州はインドの中でもワースト5に入るくらい貧しい地域です。州の名前は「王家の地」という意味で、もともと王様が多い国なんです。だから権力を持つ人と、それに従う人によって社会がつくられている。今でもその名残があり、格差は大きく存在します。また貧しい人びとの中には、親世代の借金により債務労働を強いられる子どもたちも多くいます。彼らはラージャスターン州の子どもたちだけではなく、もっと貧しいビハールやジャールカンドから連れてこられているという事実もあります。また、これはインド全般にも言えることですが、家父長制が根強く、教育意識が低いのが問題ですね。
子ども記者:ありがとうございました。最後に、国際協力に興味を持つ子どもたちに向けて、メッセージをお願いします。
小西さん:最初から、「助ける」という意識は持たないでほしいですね。そうじゃなくて、現地の人々から「学び、教えてもらう」と考えてほしいです。これが、現地の人と上手く関係を築いていくポイントだと思います。
宮本さん:私は逆に、「助けたい」という純粋な気持ちは大人になっても、忘れないで
いてほしいです。あとは、相手との対話が大切だと思います。
小西公大さん、宮本隆史さん、取材にご協力いただきありがとうございました。