活動のヒント
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンは、メンバーやグループをはじめとする全国のみなさんの、「世界や社会のために、何かしたい!」という気持ちを応援しています。「知りたい!」「なぜ?」「何かしたい!」 という気持ちを大切に自分がやってみたいと思ったことを、素直にカタチに活動していきましょう。
活動をはじめるとき、そして活動の途中でヒントがほしいときがきっと来ると思います。そんな時、このページをぜひ思い出して、活用してみてください。
もくじ
このページには、次のことが載っています。
1.活動ってどうやるの?
2.情報を味方に!
2.スキルアップしよう
1.活動ってどうやるの?
活動内容や方法は人それぞれ!ここでは、まず活動を始めるときのポイントや注意点をまとめました。
目標を決める。
活動を始めるにあたって、
まず決めるべきことが
「目的」です。
目的を決めることで、なぜ活動しようと思ったのか、何のために活動したいのか を明確にします。
目的を決めてから、そのための具体的な計画を立てていきましょう!
たとえば、フリー・ザ・チルドレンの目的は…、
ミッション1
貧困や児童労働から子どもをFree(解放)すること
ミッション2
「子どもは無力だ」という考えから子どもをFree(解放)すること
誰と?いつ?どこで?
誰と、いつ、どこで活動するかはみなさんの自由です。
友達の家でミーティングをしたり、公園や学校、イベントで活動することがあるかもしれません。
活動場所でのマナーを守る、使用させてもらう施設をきれいに使う、許可なく場所を占領しない、あいさつをしっかりする、協力への感謝の気持ちを述べるなど、マナーを守って気持ちよく活動しましょう!
アイディア × ニーズ
国際協力は、「自分たちがしたいこと(アイデア)」だけすればいい、というわけではありません。
「現地の人が必要としていること(ニーズ)」であることが第一条件です。やりたい活動が本当に役に立つものなのかを考えながら、活動内容を考えていきましょう。
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たとえば、
「モンゴルに筆記用具を贈ろう!」とボールペンやシャープペンを集めても、
・シャープペンシルは芯がなくなったら使えなくなり、ゴミとなってしまう
・寒い国ではボールペンが凍って書けなくなってしまう
など、思ってもみないことがあります。アイデアを行動に移す前に、リサーチを確実に行いましょう!
情報を味方に!
「知識は力」です。ここでは、情報を正しく上手に使う方法を紹介します。
情報を味方につけて、活動を成功させましょう!
どこから?
情報は様々なところで集めることができます。
・新聞 ・テレビ ・インターネット ・本 ・動画 ・ソーシャルメディア(SNS)
・授業 ・講演会 ・インタビュー ・イベント など
複数の方法で調べれば、より正確に、より深く、より広く情報を集めることができます。
どうやって?
1.「何の」「どんな」情報を集めたいのかをはっきりさせる
2.「いつまでに」集めるかを決める
3.集中して集める
4.集めた情報を整理する
活動を成功させるためには、仲間と「情報を共有する(分かち合う)」ことが大切です。
活動にかかせない共有事項は、主に3つあります。さっそく見てみましょう!
1.調べたことを共有する
調べたことを共有して、グループの知識の質を高めましょう。
2.仲間の情報を共有する
活動日の出欠管理や、それぞれの役割分担を共有しましょう。
3.活動に使うデータを共有する
グループの活動方針や目的、計画、目標、具体的な活動内容、活動日ごとの成果や反省などを共有しましょう。
誰でも、どこからでも利用できる情報源、これがインターネットです。便利な分だけ、危険もたくさん潜んでいます。
以下の注意点を確認し、情報を正しく使いましょう!
1.鵜呑(うの)みにしない
同じテーマでも、180°違う情報に出会うことがあります。インターネットには、便利な情報もあれば、適当に書かれた情報も…。いつ書かれたのか、統計は古すぎないか、著者や作者がわざと強調した表現をしていないか他の資料と比べましょう。
2.作成者の視点を理解する
作成者が違えば内容も変わってきます。物事の理解や視点は、その人の経験や育った環境によって作られるからです。どんな人?どんな教育を受けてきたの?専門家?どんな立場?何を伝えようとしているの?などの疑問を持ちながら調べると、何を目的として誰を対象に書かれたものなのかが分かります。
3.全体像をとらえる
調べていると、いろいろな面白い事実に出会うかもしれません。衝撃的なものに出会うと興奮状態になり、正しい判断ができなくなってしまいます。心は熱く、頭は冷静に。問題の全体像をつかみながらリサーチを続けましょう。
4.情報源を明確に
活動中、調べたことに反論されるかもしれません。参考にしたサイトのURLを書き留めておきましょう。インターネット以外で使った本や資料もリストアップしておきましょう。
5.リサーチ手段の1つとして
インターネットには星の数ほど多くの情報があります。誰でも簡単に情報を載せることができるからです。便利な情報源ですが、あくまでもひとつの方法だと考え、他の方法でも調べましょう。
6.どんなサイトなら信頼できる?
一般的には、大学や政府、公式な組織のサイトの情報はある程度信頼できます。しかし、それぞれ独自の方針や視点、意図があるので、他の資料も必ず調べましょう。
※コンピューターウィルスにもご注意!危ないサイトはクリックしない!
2.スキルアップしよう
活動とは、その文字通り「活発に動く」ことです。
仲間と話し合う、文章を書く、スピーチをする、説明する、仲間を増やす、資金を集める…様々なアクションで活動の質が高まり、あなたの目標が達成に近づきます。しかし、ただがむしゃらに動けばいいというわけではありません。ここでは、あなたと仲間の活動のためのスキルアップ術を紹介します!
インプット(情報を集める)編
1.日頃のインプットを大切にする
新聞、テレビ、インターネット、授業、日常の会話の中で「使えそう!」と思うものがあったら、「何に」「どのように」使うかを考えながらメモを残しておきましょう。
2.アイデアノートにどんどん書く
インプット以外のことで、自分で思いついたことがあったらどんどんノートに残しておきましょう。いろいろなアイデアが合わさって新たなアイデアが生まれることも。
アウトプット(情報を使って考える)編
1.書いてみる
頭の中で考えるだけよりも、書きながら考えるとアイデアが浮かびやすくなることがあります。
グループで話し合うときも、ただ話すだけでなく、メモを取りながら話してみましょう。
2. 環境を変える
考える場所を変えることで、アイデアが浮かびやすくなることもあります。
リビング?図書館?トイレ?公園?ファミレス?…
あなたの頭が一番柔らかくなる場所はどこでしょうか?
3. 考えるのをやめる
何も思い浮かばない!そう思ったら、考えるのをやめましょう!
一番頭が柔らかくなるのは、頭がリラックスしているときです。
読む
上手に書ける人は、たくさん読んできた人たちです。日頃からたくさん読んでおけば、どのように書けばいいのかが掴めてくるはず!
テーマ設定
書き始める前にテーマを決めることで、考えや構成がまとまり書きやすくなります。
文章のタネ
自分とって印象深かったことを文章のタネにして素直に言葉にすると、読み手にも強い印象が残ります。
タネはテーマに直接関係なくても構いません。そこから書き始めて、テーマにつなげましょう。
具体的に!簡単に!読みやすく!
ある状況をより具体的に書くことで、読み手がイメージしやすくなります。すると、説得力が高まり、共感や感動を生むこともできます。その場の情景、におい、温度など、その場を知らない人でも読みながら実体験できるくらい具体的に書いてみましょう。
文章はなるべく簡単に短く書くことをオススメします。一文が長いと、書くときも何を書いているのか分かりにくくなり、読むときも何が書かれているのかが分かりにくくなってしまいます。
そして、文章はなるべく読みやすいようにスッキリさせましょう。句読点をうまく使うことはもちろん、空行や改行、段落を入れることで読みやすくなり、理解が深まります。
リズム
一旦書き終わったら読んでみましょう。「おかしいな」と思ったところはスムーズになるまで書き直しましょう。ほかの人にも読んでもらうことで、自分が気づかなかったところも直すことができます。
タイトル
内容も大切ですが、まずはタイトルで「読みたい!」と思わせることも大切です。
内容をまとめたタイトルをつける方法もありますが、「読みたい!」と思うものを工夫して考えましょう。
参照をつける
文章の最後に、どこからの情報を参考にしたのかを、正しい書き方で書き記しておくことがルールとして
決まっています。参考にした本、ウェブサイト、新聞記事などを文末に書いておきましょう。
例:
クレイグ・キールバーガー(2004)『キッズ・パワーが世界を変えるークレイグ少年の物語』(中島早苗訳)大月書店
「児童労働」< https://ftcj.org/we-movement/issues/childlabor>2020年○月○日アクセス
事実と意見の区別
調べたことと自分の考えや意見を区別して書きましょう。読み手に誤解を与えたり、間違えた情報を伝えずに済みます。
まず、5W1H!
以下の項目をはっきりさせてから話す内容や原稿の作成に取り掛かりましょう!
WHAT 「何を一番伝えたいのか」
WHO 「誰に?何人に?」
WHERE 「どこで伝える?」
WHEN 「いつ伝える?」
HOW 「どうやって伝える?」
分かりやすい、伝わる構成を
1. はじめかた
聞き手の興味をそそるように話し始め、そのあとの内容にスムーズにつながるようにしましょう。
・個人的なストーリーを話す ・これからどんなことを話すのか簡単に伝える など
2. 内容
あなたが伝えたいことを、あなたらしく、楽しんで伝えましょう!
3. おわりかた
一番伝えたいことを、繰り返しましょう。また、ただの話で終わらないよう、話を聞いたあとにどのような行動をとれるのか考えられる文章を入れましょう。話をするということは、誰かの時間をいただくということです。感謝の気持ちを述べましょう。
話の流れがバラバラだとどんなにいい内容でも上手く伝わりません。
起承転結の流れを意識して、分かりやすい構成にすることが大切です。
とにかく練習!
緊張しないために、そしてもっと上手に伝えるためには、練習が必ず必要です!
熱意を持って伝えることを意識して、できるだけたくさん練習しましょう。
・聞き手の目を見て話そう
・聞きやすいスピードと声量で話そう
・ジェスチャーや表情を使って、体全体で伝えよう
・声やジェスチャーの強弱で、メリハリをつけよう
・原稿は覚えて、伝えることに集中しよう
次につなげよう!
話す経験は積むほど、人前で話すことに慣れることができます。ですが、「上手く」話せるようになるには、振り返りをすることが大切です。良かった点や改善点をまとめておきましょう。
SNS・ブログ・ホームページ
SNSを使えば、よりたくさんの人との交流を持ち、興味をひくこともできます。また、ブログやホームページを作れば、イベントや活動の紹介記事を載せたり、それらの記事をわかりやすくまとめておくことができます。SNSに、ブログやホームページのアドレスを載せれば、一石二鳥ですね!
展示・文化祭・説明会
学校で展示をしたり、文化祭で出店することで、学校の仲間に直接伝えることができ効果的です。説明会を開くことで、グッと分かりやすくなり、関心をもってもらえたり、その場で仲間になってもらうこともできます。学校や地域で説明会を開いてみましょう。
チラシ・ポスター
イベントの紹介やメンバー募集などのポスターやチラシを作成し、人目の付くところに貼ったり、配ったりしましょう。イベントなら、「どこで」「いつ」「誰が」「どんなことをするのか」を明記しましょう。自分のグループの情報も忘れずに!ポスターを貼るのに許可が必要なら必ず許可をとってからにしましょう。
ネット掲示板・メールマガジン掲載
国際協力系のイベント紹介のサイトやメルマガを投稿できるサイトを利用すれば、同じ関心を持つ人々に自分たちの活動を広めることができます。
Yahoo! ボランティア http://volunteer.yahoo.co.jp/
JICAパートナー http://partner.jica.go.jp/
JANIC 情報掲示板 http://board.janic.org/janicboard/
NPO-NGO Walker http://www.mag2.com/m/0000028395.html
街頭募金 ~流れとコツ~
1. 目的と計画
まずは「何のために」行うのかを決め、下調べをしましょう。
そのあとに具体的に「どのくらい(金額)を目標に」「何日に」「何時から何時まで」「どこで」「誰が」行うのかを決めましょう。
聞かれそうな質問にはすぐに答えられるように、仲間と情報をシェアしよう
2. 場所を選び、許可をもらおう
公道→ その場所の警察署に届け出を出します
駅構内→ 駅長さんに許可をもらいます
私有地(誰かの家の周りや空き地)→ 持ち主や周りの家の人に許可をとります
3. 準備
目標金額を達成し、目的をはたすためには準備がかかせません。募金箱、パネル、チラシ…など、募金活動の内容や背景を理解してもらえる仕掛けを考えましょう。
人はけっこう募金箱を見ています。募金箱に何の募金なのかを書いておきましょう。
(チラシも見てすぐに内容がわかるものを作ろう)
何のために、どのくらいの金額を集めているのか、どういったフレーズが待ちゆく人に響くのか、どういう言葉だと足を止めてくれそうか、話し合ってみよう。
4. 活動、後片付け
時間や場所を守って活動しましょう。活動が終わったら必ずその場をきれいにしましょう。
楽しく、にぎやかに声かけをしていると、何しているんだろう?と歩く人たちの視線を集められるかもしれません。そして活動している自分たちも楽しくなるように盛り上げましょう!
声をかけながらチラシを配って、募金の目的「何のために」募金活動を行っているのか広めましょう。もちろん、チラシをいらないという人もいます。ですが、少し時間がたつと、どういった人がチラシをもらってくれるか、足を止めてくれるかわかるようになります。意見交換しながら、交代してめげずに何度もトライしましょう!
5. 報告、お礼、振り返り
どのくらい集まったのか報告しましょう。報告するためのホームページやブログがあると便利です。
FTCJ事務局に報告をすれば、ブログに掲載します。みなさんの報告お待ちしています!
そして、協力してくださった方に感謝の気持ちを述べましょう。振り返りをすることも忘れずに。活動の良かった点ともっと工夫できる点を考えれば、次の活動がグッと成功に近づきます。
販売活動~販売活動の流れとコツ~
1. 目標と計画
まず「何のために」販売するのかを決めましょう。
その次に「いつ」「どこで」「どんな商品を」販売したいのかを決めましょう。
FTCJでは、フェアトレード商品の代理販売/卸売販売を行っています!詳しくはこちら
2. 調べる・共有する
販売する商品の情報や販売する目的とその背景を調べて、
販売活動中に質問を受けた時に全員が答えられるようにしておきましょう。
3. 必要なものを準備する
例えば・・・
商品/プライスカード(商品名と値段)/POP(商品名とその特徴)/活動紹介パネル・チラシ・ポスター/飾り付け/備品(はさみやテープ)/お釣り/お金を管理する箱/募金箱/役割分担表/販売表
フェアトレード商品なら、フェアトレードやその背景を説明するパネルなども用意すると◎!
4.準備と当日の役割分担
全体責任者/商品の仕入れ/準備/広報/金銭管理/在庫管理 など
当日の動きを想像して、必要だと思う役割を決めて役割分担表を作りましょう
バッグならサイズ感が分かるように立てて置く、アクセサリーならつけた時にどう見えるかわかるように飾る、目をひくようなPOPをつくるなどして工夫しましょう。遠くから見たときに「行ってみたい!」と思えるように、全体の飾り付けも工夫しましょう。お客さんが楽しんでお買い物ができることが大切です!
5. 当日
準備が整っていれば大丈夫!楽しんで活動しましょう!
※お会計は正確に!
フェアトレード代理販売を申し込むと、FTCJ事務局から商品とイベント商品販売表が届きます。
現金や在庫数に間違いが出ないよう、商品をひとつ販売するごとに記入しましょう。
6. 販売終了後
イベントお疲れ様でした。販売終了後の片づけ、振り返りを行って、販売の活動が終了となります!
販売後やることの例
在庫数と売り上げの確認/後片付け/協力してくれた方へのお礼/振り返り
FTCJ事務局への報告/在庫の返送と売上金の振込
活動報告をしよう
どのくらい売れたのか、どんな支援につながるのかを報告しましょう。感謝の気持ちとともに、自分の買い物が誰かの役に立つことの楽しさを伝えましょう!
メディアに取り上げてもらおう
多くの人が見たり読んだりするテレビや新聞、雑誌等に自分たちの活動やイベント情報を取り上げてもらえるように働きかけましょう。新聞社、雑誌社、テレビ局に連絡したり、直接お願いしに行くことから始まります。知り合いがいたら積極的に頼んでみましょう。
活動をするうえで役立つツールをいくつか紹介していきます。
使い方によってはトラブルが起こることもあります。使い始める前に、ご家族の方に確認してから使いましょう。
※ロゴをクリックすると外部のリンク先が開きます。
メールアドレス
無料で作れるメールアドレスをもっておけばメンバーとのやりとりはもちろん、先生や大人 のスムーズに連絡を取ることができます。
ソーシャルネットワークサービス(SNS)
SNSを活用して、情報発信や遠くに住んでいるメンバーや他の団体とと交流できます!
ブログ・WEBサイト
グループ内で資料を共有したり、調べたことや新しいアイディアを伝えるのに役立つのが以下のサイトです。情報の共有は、グループ活動をするうえでとても大切なことです。これらのサイト以外でもいいので、共有方法を必ず決めておきましょう。
共有サイト
グループ内で資料を共有したり、調べたことや新しいアイディアを伝えるのに役立つのが以下のサイトです。情報の共有は、グループ活動をするうえでとても大切なことです。これらのサイト以外でもいいので、共有方法を必ず決めておきましょう。
動画・配信サイト
動画配信サイトの活用で、ミーティングやイベントの生中継、活動の動画をアップしてたくさんの人に見てもらうことができます。現在は多くの中高生が動画や配信を見ているので、仲間を集めるツールとしても活用できそうですね。
クラウドファンディング
クラウドファンディングを効果的に使えば、インターネット上で広く呼びかけ、活動のための資金調達や、何かのための募金を集めることができます。
コミュニケーションツール
ミーティングには参加したいけど、遠くていけない!といった場合に活用できるツールです。