ホームレス問題

Last Updated:2024年4月26日

負のスパイラルにおちいる「ホームレス状態」

日本の法律では、「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」をホームレスとして定義しています。一方で、近年では安定した住居がない状態でネットカフェなどで生活する「見えないホームレス」と呼ばれる人々も増加しています。

安定した住まいがないと、身分証、連絡先、住所がなく、その結果、職についてお金を稼ぐことが難しくなってしまいます。たとえ収入があっても、携帯電話や身分証がないことから、アパートを借りたりすることが非常に困難です。

ホームレス状態にいたる理由には、失業、倒産や家庭内のいざこざなど、人によって様々です。日本には最低限度の生活を保障する生活保護制度が存在しますが、受給要件を外れてしまい生活保護を受けられず、ホームレスになってしまう人がいます。

 

知っていますか?

  • 厚生労働省が2024年1月に行った調査によると、ホームレス状態の人(路上生活者)は全国に2,820人いました。(令和6年能登半島地震の影響により石川県は除く)
  • 東京都内で、ネットカフェなどの24時間営業の店に宿泊することで生活している「住居喪失不安定就労者」(いわゆる「ネットカフェ難民」)は約4,000人いると推計されています。(東京都・2018年)
    ※厚生労働省「ホームレスの実態に関する全国調査」は、公表されている「ホームレスの定義」(都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者)やカウント方法(市区町村による巡回での目視)が曖昧なため、実態を完全には反映しきれていない「参考値」であることに留意する必要があります。
    ※ネットカフェ難民の数は2018年1月当時の推計であり、都内の「インターネットカフェ・漫画喫茶・サウナ・カプセルホテル等」に限定されており、「住居喪失不安定就労者」はほかにも
    24時間営業のファストフード店やカラオケボックスなどの別の店舗や知人・友人宅などを転々として生活しているなど、多様なパターンがあるため、実態はもっと多いことや、コロナ禍以降の経済不安の影響でさらに増えた可能性が考えられます。

引用
・厚生労働省HP「ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について」(2024年4月26日)
・東京都HP「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査報告書」(2018年1月26日)

もっと詳しく知るには

以下のページなどを参考に、日本におけるホームレス状態の人々の抱える課題について詳しく学んでみよう。そして、この問題を解決するためにできることを考えてみよう!