ホームレス問題

負のスパイラルにおちいる「ホームレス状態」

日本の法律では、「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」をホームレスとして定義しています。一方で、近年では安定した住居がない状態でネットカフェなどで生活する「見えないホームレス」と呼ばれる人々も増加しています。

安定した住まいがないと、身分証、連絡先、住所がなく、その結果、職についてお金を稼ぐことが難しくなってしまいます。たとえ収入があっても、携帯電話や身分証がないことから、アパートを借りたりすることが非常に困難です。

ホームレス状態にいたる理由には、失業、倒産や家庭内のいざこざなど、人によって様々です。日本には最低限度の生活を保障する生活保護制度が存在しますが、受給要件を外れてしまい生活保護を受けられず、ホームレスになってしまう人がいます。

 

知っていますか?

  • 2023年1月の調査では、ホームレス状態の人(路上生活者)は全国に3,065人いました。(厚生労働省・2023年1月)
  • 東京都内で、ネットカフェなどの24時間営業の店に宿泊することで生活している「住居喪失不安定就労者」(いわゆる「ネットカフェ難民」)は約4,000人いると推計されています。(東京都・2018年)
    ※この数値は2018年1月当時の推計であり、調査対象も都内の「インターネットカフェ・漫画喫茶・サウナ・カプセルホテル等」に限定されており、「住居喪失不安定就労者」はほかにも24時間営業のファストフード店やカラオケボックスなどの別の店舗や知人・友人宅などを転々として生活しているなど、多様なパターンがあるため、実態はもっと多いことや、コロナ禍以降の経済不安の影響でさらに増えた可能性が考えられます。

引用
・厚生労働省HP「ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について」(2023年4月28日)
・東京都HP「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査報告書」(2018年1月26日)

もっと詳しく知るには

以下のページなどを参考に、日本におけるホームレス状態の人々の抱える課題について詳しく学んでみよう。そして、この問題を解決するためにできることを考えてみよう!