中国農村地域

フリー・ザ・チルドレンと中国農村地域

フリー・ザ・チルドレンは、中国で起きたある事故をきっかけに2002年から中国での活動を始めました。学校に行くお金を稼ぐために工場で花火の組み立ての作業して働いていた8歳から11歳までの38人の子どもたちが、工場で起こった爆発に巻き込まれ亡くなってしまったのです。

このような事態を改善するため、フリー・ザ・チルドレンは中国の最も貧しいいくつかの地域 で、地域の開発や教育を助けるプロジェクトを始めました。今では中国全土の農村部で活動をしています。

中国での活動開始以来、フリー・ザ・チルドレンは中国の農村部で貧困に苦しむ子どもが教育を受けられるようにするために、学校の建設や学校で勉強するために必要な道具の支援を行っています。さらに、中国では男の子と女の子の間の教育を受ける機会の差も深刻な問題となっている為、私達は、とくに農村部の女の子の支援や、母親が安定した収入を得られるようになるための支援を行っています。

知っていますか?

86位
中国は、世界第2位の経済大国であるにも関わらず、世界の188か国中、国連の人間開発指数は第86位です。(UNDP, 2018)

 

85%
中国農村地域において、安全な水を安定して得ることができる人々は85%です。(UNdata, 2010)

 

56%
中国の農村地域において、衛生的な下水設備のある村に住む人は全体の56%です。(WHO, 2010)

 

 

中国の子どもたちが置かれている現状

残念ながら、この国が教育に投じている予算は充分とはとてもいえません。農村部に充分な数の学校が建てられていないという事がその実態を物語っています。多くの農村部の子どもたちが近くに学校がないために遠い地域へ登校して授業を受けています。そのような登校は子どもたちにとって辛く時間がかかるだけでなく、とても危険でもあります。

この問題に根本から取り組むために、フリー・ザ・チルドレンは農村部各地の政府と連携して学校建設に取り組んでいます。現在は、都市部近郊の農村部の地域で重点的に活動をしており、資金もその活動のために使っています。このような活動を通じ、中国の人々も、農村部に学校を作る事は、大人数の生徒を抱える都市部の学校の負担軽減に繋がるだけではなく、農村部か ら都市部にまで登校しなければならない子どもの負担軽減になる事に気づき始めています。

フリー・ザ・チルドレンの取り組み

支援の目的

①児童労働の撲滅

②農村の貧困地区に住む子どもへの教育を受ける機会の提供

③都市部から離れた農村地域が、持続可能な経済的基盤が構築できるようになるための支援

村の自立を応援するプログラム(Adopt a Village)

貧困を生み出す要因は、複数あります。ですから、貧困を解消するための解決策は一つではなく、様々な側面から同時に支援活動を行うことが大切だとフリー・ザ・チルドレンは考えています。

そこで、わたしたちは貧困地域の人々が生きるために必要な基本的ニーズ(衣食住、教育、保健、労働)が満たされ、子どもが教育を受けられるよう、「5つの柱」を軸とした、村の自立を応援する支援プログラムを開発し、持続可能なコミュニティづくりに向けて活動しています。

 

中国農村地域での分野別実施事業

■教育:学校建設 、教員宿泊施設、図書館建設 、必要な設備を備えた教室や教科書 、制服の配布

■水と衛生:清潔な水が飲めるようになるための設備、手洗い所、トイレ、水と下水処理についての教育

■保健:保健衛生の研修、健康診断、医師による保健衛生のワークショップ、給食室の設置

■収入確保:畜産、収入確保や暮らしの健康に関するワークショップ、地域保健員の育成、職業訓練

■農業と食料:農業訓練、種の配布、調理場の建設

ケースストーリー

2008年、Aluoという村にある小学校は、集会の途中で大地震に襲われました。幸いにも生徒は無事に避難できましたが、校舎は壊滅的な被害を受け、学校として使用する事が出来なくなってしまったのです。この事態を受け、フリー・ザ・チルドレンはAluoでの活動を始めました。

活動開始当初、子どもたちは保護者が泥で建てた仮校舎に通っていました。 仮校舎は1年生から3年生までの教室しか確保できず、場所も物資も不足していました。校舎には明かりもなく暗い状態で、清潔とはいえず、電気も通っていなかったので防寒設備もありませんでした。

4年生から6年生には教室がなかったので、日曜日の夜になると、山の向こう側にある別の村まで3時間かけて歩き、そこの村の学校で授業を受けていました。家に帰ることができるのは金曜日の授業が終わってからの週末の間だけでした。

2009年以降、フリー・ザ・チルドレンは地域のボランティアの方々の支援にも支えられながら、 泥の仮校舎よりもずっと大きい安全な校舎を新築し、村の小学1年生から6年生までが村で共に学べる学校をつくりました。現在、245人以上の児童(以前に比べ53%増加)が通っています。地域のおとなたちは、熱心に子どもたちの教育のために投資をし続けており、雨季が終わるたびに通学路を舗装したりしています。フリー・ザ・チルドレンも制服や教科書などの必要な物資を配布したり、図書館や先生方のための仕事場や宿泊施設の建設を行っています。

また、地震で学校の水源は破壊されてしまったため、家で家事をしている女の子達は1km離れた村の外れまで歩いて水をくみに行っていました。これを1日2回やらなくてはならなかったので、勉強や遊びに使えるたくさんの時間を犠牲にしていました。

フリー・ザ・チルドレンは政府と協力しあいながら、Aluoの新しい水源を確保するために活動し、現在は地元の泉から学校までパイプで繋がっており、学校に清潔な水を供給することができています。学校のグラウンドにはトイレも設置され、児童たちが衛生について学ぶ場になっています。

 

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