エチオピア
自然豊かな、美しい大地が広がる国
エチオピアは、数多くの川が流れ、広大で豊かな自然に恵まれた、アフリカ大陸の北東「アフリカの角」(インド洋に“角”の様に突き出た半島)に位置する、海のない内陸国です。
アフリカで2番目に多い、約1億人(2017年 世界銀行)の人口、そして国土も日本の約3倍ほどある大きな国で、国内にはたくさんの異なる民族や宗教、文化を持った多様なコミュニティがあります。
公用語は、エチオピアの6つの主な民族を代表するアムハラ語。アムハラ語は独自の文字を持ち、長い歴史を持ったエチオピア独自の言語で、植民地化されたことのないエチオピアならではの大切な文化の1つといえます。
エチオピアの子どもたちが置かれている現状
ここ数年間、エチオピアでは経済成長が続いていますが、未だ多くの課題を抱えています。
人口の約4分の1が国際的な貧困ライン(1日1.90米ドル、日本円で約200円)を下回る生活水準にあり、人口の約80%が、地方や田舎に住んでいます(世界銀行、2017年)。こうした地域では、家計を支えるために家族の農作業などの手伝いをしなければならない子どもたちが多くいます。
エチオピアでは13歳までの初等教育は無料ですが、中学校からは授業料がかかります。また、授業が無料となっている小学校へ行くにも学用品などを購入する必要があるため、貧しい家庭の子どもは小学校へ通うことができません。
また、人口が多いだけでなく、人口が地方や田舎に集中しているため、学校や先生の数が足りておらず、先生1人につき平均1クラス55人もの生徒を担当している状態で、教育の質にも課題が残されています。
知っていますか?
エチオピア人の平均寿命は65.9歳です。(UNDP、2018年)
15歳以上のエチオピア人の識字率は49.1%です。(CIA World Factbook, 2015)
フリー・ザ・チルドレンの取り組み
こうした課題を解決するため、フリー・ザ・チルドレンは、エチオピアで10年以上にわたり活動しているカナダの団体 “imagine1day”とパートナーシップを組み、エチオピアでの学校の建設や先生への研修などの事業を行っています。
imagine1dayが築いてきたエチオピアの政府機関やコミュニティとの関係を活用することで、エチオピアが抱えている課題の解決に一緒に取り組んでいます。
支援のかたち
村の自立を応援するプログラム(Adopt a Village)
貧困を生み出す要因は、複数あります。ですから、貧困を解消するための解決策は一つではなく、様々な側面から同時に支援活動を行うことが大切だとフリー・ザ・チルドレンは考えています。
そこで、わたしたちは貧困地域の人々が生きるために必要な基本的ニーズ(衣食住や教育、健康、仕事など)が満たされるよう、教育・保健・水・収入安定・食料の「5つの柱」を軸とした、村の自立を応援する支援プログラムを開発し、持続可能なコミュニティづくりに向けて活動しています。
エチオピアでのプログラムは、5つ柱のうち、まずは教育支援を最優先にして活動をしています。image1dayと現地のコミュニティとのパートナーシップ関係を活用して、子どもたちが毎日ワクワクして学校に通えるための環境を整えています。また、先生への研修やリーダーシップ研修などを通じて、教育の質の向上を目指しています。