【世界子どもの日】子どもの権利条約フォーラムに参加しました

本日11月20日は、「世界子どもの日」です!

子どもの権利条約が国連で採択されて30周年、日本が批准して25周年を迎えました。

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンは、「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」の趣旨に賛同し、実行委員として参画しています。

これらを記念して開催された、「子どもの権利条約フォーラム2019」(11月16日(土)・17日(日)、於:文京学院大学)に、私たちも参加しました。また、当団体メンバーも子ども・若者として、熱い想いを語りました!

( ↑ 11月16日(土) 文京学院大学仁愛ホール)

このリレートークの参加者は、子どもの権利について日頃から関心を持ち、「一人でも多くの人々にどうしても伝えたいこと」を持ち寄って集まったメンバーでした。フォーラムまでに3度ミーティングを開き、子どもたち自身で何をどのように社会に伝えたいのかについて話し合いました。

そして、それぞれが考える子どもの権利が尊重されたり、侵されたりした経験や、権利によって輝くことができた瞬間をそれぞれの言葉で語ることで、子どもの権利の重要性について訴えました。

 

当日の発表内容の一部をご紹介します。

 

「子どもの権利条約は、私たち日本人の子どもたちにも関わることで、日本の子どももその主役です。開発途上国の貧困下の子どもだけの問題で遠い話では決してありません。」

「学校がもっと楽しいな、わくわくするなと思える空間になれば良いなと思います。学びたいことを自ら決定し、探求し失敗し他者と話し合い、また挑戦する。異なる興味関心を尊重し合う。そんな学びが多様性を受け入れる力になるはずです。」

「成長期の中学生に、学校指定の重い革鞄を片肩に持つことを義務化するのは、適切な校則でしょうか。また、先生方、「校則だから」が口癖になっていないでしょうか。」

「虐待されている子どもは、自分から助けを求めることができません。バレたら更に酷い暴力を受けるのではと恐れるからです。暴力から完全に遮断され、守り切ってもらえる空間が必要です。」

「生徒会などで活動してきましたが、生徒の訴えに校則を理由にNOを突きつけられます。しかし、その校則はどこにも定められていない場合が多々あります。」

「体罰は教育ではありません。言葉を介したコミュニケーションこそ重要です。又、学校内に居場所を見つけられなくても、学び続けられる学校に代わる環境が必要だと思います。」

「学校はあまり好きではなかったけれど、図書館の司書室が大好きでした。誰にも邪魔されない、安心できる空間の存在が、子どもにとって大きな支えとなることを知っていて欲しいです。」

「13%の人はLGBTQであると言われています。性的マイノリティにとって居場所を見つけることは、学校でも家庭でも難しいです。これを多くの人に知ってほしいです。」

「制服着用時に痴漢に遭い、一番辛い時にも周囲の大人からは冷たい言葉をかけられ、ショックで涙が溢れました。子どもだからと適当にあしらわないでください。」

「『あなたの好きなようにしたらいいよ。ずっとあなたの味方だから。』こう家族から聞かされて育ってきた私には、将来に不安はありません。しかし、友人は自分には何の取り柄もないし、将来どうしていいかも分からなくて不安だと語っていました。」

「児童保護施設は、外界からは遮断され、人と話す機会もないことを新聞で知りました。虐待等で人の温かみを失った子どもたちにさらなる孤独を与えることに疑問を覚えました。」

「私は、帰国子女です。帰国後、言葉の壁に困っていた時、学校の先生の放課後サポートのおかげで、今も楽しく学校に通っています。しかし、何のサポートもなく苦しむ友人もたくさんいます。彼らを助けてください。」

「私は、自ら区長と話をし、世田谷区の母子手帳への子どもの権利条約の記載を実現させました。諦めずに伝え続ければ、子どもの声も届けることができます。」

 

<登壇者の皆さん(敬称略・順不同)>

後藤瑞穂・坂口くり果・河合はな・山内郁輝・安藤日為・渡邊一樹(東京シューレ)・今田恭太・小林日和・岡本恵実・辻有紗

 

経験に基づいた率直な言葉は、多くの人に届いたと思います。会場にいらした方からは、「心に刺さりました」「子どもの生の声を聞くことができて良かった」などの言葉をいただくことができました。私たちの身の周りには、見えにくいところで様々な生き辛さを感じている子どもたちがいます。このような訴えをきっかけに、社会全体でアンテナを張り巡らせ、少しでも早い気付きに繋げていくことで、彼らの勇気が意味あるものになるのではないでしょうか。

 

私自身、一参加者として、「子どもの権利条約」の可能性を強く感じました。「子どもの権利条約」には、18歳未満の全員に保証されていることは何かが書かれています 。子どもたちにできること、制限されるべきでないこと、制限されたら反論できることなどを知ることができます。

「子どもの権利条約」を軸に自身の高校時代を振り返った時、無意識に自分で自分の可能性を制限していた(されていた)部分が多くあったと気が付きました。

ただ「子どもの権利条約」の存在を知るだけなく、すべての小中高生が、条文を通して自分自身の置かれている立場を客観視することで、気づかぬうちに失っていたものや、見落としていた自分の内に秘められた大切なものに気付くことができるのではないかと思います。

そして、見つけた何かを子どもたちから発信していくことで、さらに、「子どもの権利条約」に関連したムーブメントが加速していくのではないでしょうか。

 

当団体が開催するWE Day Community Japan (2020年3月20日 @LINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂))は、そんな子どもたちの発信の場でもあります。WE Dayでは、子どもの権利や社会問題について共に声を上げられる仲間に必ず出会うことができます。

「世界子どもの日」をきっかけに、大人は周囲の子どもの様子を、子どもは自分の置かれている状況を子どもの権利条約と共に振り返ってみてください。

そして、得られた発見を是非WE Day Japanで共有しましょう!

 

WE Day Japanへの参加方法についてはこちら:https://ftcj.org/we-movement/wedayjapan

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