フィリピンスタディツアー2019報告(4)
皆さんこんにちは!
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの福井です。
2019年3月25日~3月31日までフィリピンスタディツアーを実施しました。
第4回目、参加者がどんなことを学び、感じたのか報告が届いているので紹介したいと思います!
第四回目、【KN】さんの報告を紹介します!
【フィリピンスタディツアーに参加した理由】
以前から、発展途上国で暮らしてる子どもたちがどの様な生活をしているのかに興味があり、文献などで調べていました。
しかし、文献から学ぶことができる範囲に限界を感じ、実際の状況を自分の目で確かめたいという意欲が生まれました。
そのため、子どもと接する機会の多いこのフィリピンスタディーツアーへの参加を決めました。
【一番印象に残っているプログラム 】
最も印象に残っているプログラムはトンドでの家庭訪問です。
まず、訪問する家庭までの道のりでゴミ山の中で作業している人々を見ました。
その中には小学校低学年ほどの子どもの姿もあり、日本では見たことのない光景に衝撃を受けました。訪問した家庭は五畳ほどの広さで、夜は家族九人がそこで寝るそうです。
天井が低いため家の中は暑く、風呂場はなく、調理をするスペースもありませんでした。しかし、私が持っていたスラムの印象に反して電気が通っていて、扇風機、テレビ、音楽プレーヤーなどはありました。
政府が援助してくれるのは一家庭三人までなので、子ども七人のうち学校に通うことができているのは三人のみで、その他は家業であるゴミ拾いを手伝っているそうです。
家庭訪問をして、スラムでは衣食住全ての生活、そして学習権も十分に守られていないことを身をもって知り、このことに関して問題意識を持ちました。
【参加前・参加後の自分自身の変化】
私は以前から発展途上国で暮らしている子どもの権利について関心を持っていましたが、実際に何が問題なのかは分かっていませんでした。
また、学校で定期的に送っている発展途上国の子どもへの寄付金に関して思い返してみても、どの様に使われているのか、そして現地では何が本当に必要なのかよく考えずに行っていました。
当時は関心があるだけで、現状を知らずに支援を行っていたのだと思い返します。しかし、このプログラムに参加して現状を自分の目で見ることができました。
現地で何が問題なのか、そして何が必要とされているのかを知り、本当の意味での支援とは何かを考え直すきっかけになったと思います。
その中でも、学習権の大切さについて改めて気付かされました。私は今まで望まなくとも学習権が与えられている生活をしていたため、学習権について考えを巡らせる事はありませんでした。
しかし、フィリピンで学校に行きたくても金銭面の問題から通うことができない子、楽しそうに勉強をしている子に出会い、全ての人に教育を受ける環境を提供したいと思うようになりました。
学習権の支援はすぐに実行できるものでも、すぐに結果が出るものでもありませんが、このツアーはいつかこの夢を実現したいと強く思わせてくれました。
【スタディツアーで経験したことを、どう活かす】
私はこのスタディーツアーでの経験を身近な人に伝えることで活かすことができると思います。一週間フィリピンに滞在して、フィリピンの良い面も悪い面も見ることができました。
それらのことを身近な人に伝えることによって、フィリピンに興味を持ってくれる人がいると思います。そして、その人たちが寄付をし、またこのスタディーツアーに参加してくれるかもしれません。このように支援の輪を広げていきたいです。