Well-being
ウェルビーング

Wellbeing
ウェルビーイングとは?

ウェルビーイングは英語でWell-beingと書きます。「well」は良い、「being」はその状態がつづく、という意味ですが、「良い状態がずっとつづく」なんてむずかしいことです。生きていると良いことも悪いこともあるものだからです。

フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)では、ウェルビーイングを人権が大切にされ、こころや身体や周りとの関係、社会の中での自分の存在が、自分にとってちょうど心地よい状態、または、そこに向かう過程(かてい)のことと考えています。つまり、「常にイキイキと元気で、輝いている状態」をめざしたり、意味するものではありません。

楽しいことがあってイキイキと生活できていたら、それはとてもステキなことですが、気持ちがしずんで落ち込んだり、怒りで体が熱くなることってありますよね。そういった感情をもっても、いいのです。

つらいことやイライラすることは、誰だってあるものです。大切なことは、あなたの気持ちが大きく揺れ動いたとき、特に、悲しみや怒りなどを感じたときに、うまくその感情とつきあっていくコツをみつけて実践していく、ということです。

日本社会では、子どもは一人前ではなく、おとなの言うことに従うべき、ただ守られる存在であるというような考え方が一部にあります。でも、年齢や性別、国籍、障害の有無、お金のあるなし、働いているか働いていないかなどにかかわらず、誰でも大切な社会の一員です。もちろん、子どもだって、大切な社会の一員です。

「子どものウェルビーイング」の実現には、子どもが社会の一員として大切にされていることが不可欠です。

つまり、一人ひとりの子どもの権利が守られていることがウェルビーイングの条件の一つだと私たちFTCJは考えています。子どものウェルビーイングを考えるとき、子どもの権利についても理解を深めることが大切です。



「子どものみなさんへ。つらいとき、もやもやするとき、自分の気持ちやこころにやさしく目を向けてみましょう。フリー・ザ・チルドレンの子ども向けページでは、「ウェルビーイング」について、いっしょに考えるヒントがあります。ぜひ、のぞいてみてください。」

ウェルビーイングについてもっと知りたい方へ

無料教材「ウェルビーイングな暮らしをおくるためのヒント集~自分らしく安心していられるために~(第1.2版)」は、カナダ国内のパートナー団体であるWEが、コロナ禍が始まり、カナダや北米の子ども・若者たちが学校の休校や感染防止対策による外出制限で心身に大きな悪影響を及んでいた状況を受け、2020年3月20日(国際幸福デー)に無料公開した教材を和訳し、一部を日本国内向けにアレンジしたものです。用語やメカニズムの解説のほか、心身双方において毎日健康的に過ごす手法やヒントを、随所に盛り込まれている簡易ワークを通じて学び、考え、実践かつ継続できるよう構成しています。

著者:リサ・カズウェル・キールバーガー
翻訳・編集・発行者:認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
対象:中学生以上
ページ数:216ページ
判型:B5変型(176 × 250 mm)
形態:電子書籍(pdf形式)
※本書はFITチャリティ・ラン2021のご支援によって作成されました。

Background
活動の背景

子どもの権利とウェルビーイング日本社会では、子どもは一人前ではなく、おとなの言うことに従うべき、ただ守られる存在であるというような考え方が一部にあります。しかし、年齢や性別、国籍、障害の有無、お金のあるなし、働いているか働いていないかなどにかかわらず、誰でも大切な社会の一員です。もちろん、子どもだって、大切な社会の一員です。

「子どものウェルビーイング」の実現には、子どもが社会の一員として大切にされていることが不可欠です。つまり、一人ひとりの子どもの権利が守られていることがウェルビーイングの条件の一つだと私たちFTCJは考えています。子どものウェルビーイングを考えるとき、子どもの権利についても理解を深めることが大切です。

ウェルビーイングを考えるとき、私たち一人ひとりのこころや身体だけでなく、周囲との関係にも着目した「社会のウェルビーイング」という視点もとても大切です。私たちは生きるうえで、地球環境や、社会情勢、地域の状況からも多くの影響を受けます。あなたのウェルビーイングを考えるときに、地球環境や社会が今どのような状況なのかということを見つめてみることも、とても重要です。

また、社会問題について考え、取り組むことは、一人ひとりのウェルビーイングにとって、とても重要なことです。困難に直面している人々やそうした状況を見聞きすると、あなたの気持ちは揺れ動くかもしれません。怒りを感じる人もいれば、悲しみを感じる人もいるでしょう。私たちは毎日、様々な事件や問題に関するニュースをネットやテレビで触れています。ニュースによっては心が締め付けられる人もいるかもしれません。状況や問題を知って、子どもとして何とかしたい、と思うこともあるでしょう。でも、何とかしたいと思って活動をしていく中で、周囲の人々の協力が得られなかったり、状況が変わらなかったりして気持ちがつらくなることもあります。「子どもなんだから、まずは勉強しなさい」とか、「子どもなんだから、ムリだよ」と周りからいわれることもあるかもしれません。または、あなた自身、子どもなんだから何もできない、と思っているかもしれません。でも、どうか、一人で悩まないでください。あなたは、一人ではありません。

私たちFTCJは、「子どもには世界を変える力がある」と実感しています。子どもにも、子どもだからこそ、変化を起こす力があります。なぜなら、あなたは大切な社会の一員だからです。私たち一人ひとりが持続して活動を続けるためにも、自分のウェルビーイングについて考え、気持ちとの向き合い方を知ることは重要だと考え、重点的にウェルビーイングに取り組んでいます。

Our activity
私たちの活動

私たちは、子どもの権利を実現し、ウェルビーイングな社会を作るために、以下の活動を行っています。

講演・出前授業・ワークショップ

2023年から小学校、中学校、高校やその他教育機関や青少年団体向けに出前授業や講演を行っています。

教材開発協力:博士(医学)赤石隆夫氏、児童精神科医 山口有紗氏 教材開発助成:公益財団法人東京都福祉保健財団「子供が輝く東京・応援事業」、大東建託グループみらい基金

外部団体との連携

子どもの権利を守り、ウェルビーイングを実現するためのネットワークを広げて、活動しています。

Towards Realization
実現に向けて

子どもの権利への理解を深め、子どものウェルビーイングを支える社会を築く仲間を広げていくことが、今、私たち一人ひとりに求められています。

教材・書籍

小学校、中学校、高校やその他教育機関や青少年団体にて、児童や生徒や学生が、ウェルビーイングについて学び考えることができる、ワークショップの実施のための教材や資料を提供しています。FTCチェンジメーカー教育プログラムに登録後、無料でダウンロードができます。

教材開発協力:博士(医学)赤石隆夫氏、児童精神科医 山口有紗氏 教材開発助成:公益財団法人東京都福祉保健財団「子供が輝く東京・応援事業」、大東建託グループみらい基金

動画

視覚的に理解を深めるための動画を制作しています。

Report
ウェルビーイングに関する活動報告