フリー・ザ・チルドレンとわたし リレーコラムVol.2 木村 千夏

\団体の設立25周年記念/
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンのスタッフが活動への思いを綴るリレーコラム

Vol.2 木村 千夏(広報担当)

 

こんにちは。フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)広報担当の木村です。
いつもあたたかいご支援ありがとうございます。
スタッフのリレーコラム、副代表理事の原元からバトンを受け継ぎました。

コラムを書くために振り返ってみるとFTCJと出会ってから早いものでもう10年以上経っていました。
いろいろあった思い出の中から、いくつかご紹介したいと思います。ぜひご覧ください。

 

 

▶団体との出会い

私がFTCJと出会ったのは2011年の4月ことでした。

皆さんの記憶にも刻まれているかと思いますが、東日本大震災が起こり関東に住む私たちにも不安が漂う、そんな中でした。

当時私は大学院に進学し、学部のころから興味を持っていた国際協力について研究を始めようとしていた頃でした。途上国の教育支援や教育開発に興味を持っていて、子どもたちの生きる力、自分で考え行動を起こせるようになるスキルを育むためにはどういった教育が必要なのかを調査・研究したいと思っていました。

それまでに海外の子ども支援をしているNGOで事務局ボランティアやイベントのお手伝いなどはしていたものの、もっと深く事業や運営について学びたいと思い、インターンとして関わることができる団体を探しているところでした。

 

インターンとして活動を始めたころ。スタッフ・ボランティアさん・インターンやメンバーでわいわいランチパーティー(2011年夏頃)

 

教育支援、子ども支援、などのキーワードを入れるとたくさんのNGO/NPOが出てきました。教育を受けられない海外の子どもたちの支援をしている団体はたくさんありましたが、なんとなくそれだけでは足りない気がして心が惹かれず、検索を続けていると、海外と日本の子どもをエンパワーしていると書かれたFTCJのウェブサイトにたどり着きました。

 

ウェブサイトを読んでいく中で目に入ったのは、リーダーシップトレーニングキャンプ(現テイク・アクション・キャンプ)でした。アクティビティやワークを通じて子どもたちの可能性を引き出し、アクションへの一歩をサポートするプログラムは、当時教育開発を研究していた私にはとても興味深く、キャンプだけでなく子どもたちのサポート方法にもとても興味を持ちました。

 

 

私が探していたのはこれだ!と思いましたが、残念ながらインターンの募集は出ていませんでしたが、業務内容に興味を持ったことだけでも伝えたい、できることならインターンとして活動したい!! という思いで連絡したところ、オフィスで面談をしてもらえることになったのです。

当時のFTCJは、ちょうど世田谷区に事務所の移転をしたばかりの時期で、訪れたオフィスはガランとしていて、小さい机でスタッフと面談をしました。面談を経てインターンとして採用してもらい、この日から今日まで10年以上続く私のFTCJでの活動がスタートしました。

引っ越しのドタバタのなか、インターン募集もしていない時期の受け入れは、今考えると、とても大変だっただろうな、と思います。

そんな中でも受け入れてもらえたのは、「日本と世界の子どもたちのためにアクションを起こしたい!」
という私の気持ちを尊重しサポートしてくれるフリー・ザ・チルドレンだったからだと思います。
(あの頃のことを当時からのスタッフに聞くと、募集もしてないのに来たけどどうしよう!となっていたよね、と笑って話してくれました。)

 

▶子どもたちやサポートする大人との出会い

私はインターンとして子どもメンバーのサポートやイベントの運営を行うことになり、そこでたくさんの子どもたちや活動をサポートしてくれているボランティアの方々と出会うことができました。

 

NGO/NPOが集まるグローバルフェスタ(2011年頃)

「好きなこと×国際協力でアクションを起こそう!」というFTCJの呼びかけに、それぞれの得意・好きな分野を生かしてアクションを起こしていた子どもたちは、とても生き生き楽しく活動していました。

学校の授業、部活や塾とFTCJの活動を両立しているメンバーもいて、その熱意やひたむきさに心を動かされました。

 

 

 

特に印象に残っているのはチーム活動でした。いくつかのジャンルに分かれてチームを作り、その中でアクションを起こしていこうというもので、例えばフェアトレードに興味があるメンバーはフェアトレードチームに参加して活動を行っていました。

フェアトレードチームでは、FTCJが支援しているフィリピンの団体を通じてオリジナル商品を作ろう!という企画が立ち上がりました。ターゲットを決め、どんな商品が良いのか、学校の友達にアンケートを取ってリサーチするところから始まり、商品サイズや柄、色を決めて現地に伝え、サンプルチェック、修正依頼・・・。完成までに時間もかかりましたが、メンバーは丁寧にひとつひとつ問題・課題に向き合い・みんなで話し合い、進めていきました。そしてイベントやオンラインショップで販売することもできました。

フェアトレードチームのミーティング①
フェアトレードチームのミーティング②


自分たちで作ったものを自分で販売でき彼らの嬉しそうな顔、喜びの声に、もっとたくさんの子どもたちがこういった体験をできたらどんな社会になるだろう、そう思いました。

 

 

イベントのFTCJブースの前で。

インターンをしながら学生だった私は2012年に就職活動の時期を迎え、興味のある教育・子どもの分野に業界を絞り就職活動を行いました。

いろいろな企業の方から話を聞いたり、面接を受けたり、説明会に参加したりしながらも、利益最優先で働くことに納得がいかず、私は本当にここで働きたいのか?と考えることが何度もありました。

働き方を考える際にライスワーク(Rice-Work:ご飯を食べるための活動)、ライフワーク(Life-Work:自分の好きなことや夢を追い求める活動)、という言葉がよく聞かれますが、私にとって働くことはライフワークであり、とにかくすべての情熱を傾けられることを仕事にしたいという気持ちが強く、アルバイトしながらNGOなどで活動するというのも一つの手だな、と考えていました。

 

そんな中、代表の早苗さんから、FTCJの職員として働きませんか?と声をかけられました。

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンで働ける、、、!?!?!

私には思ってもいなかったオファーで、うれしいとともに驚きがとても大きかったです。話を聞くと、給与は面接を受けていた企業と比べると低く、その面でも驚きましたが(笑)、でもチャンスが巡ってきたからチャレンジしてみよう!と思い、一緒に働きたいです、と返事をしました。

 

▶職場でも好きなこと×興味のあることで活動

スタッフになってからは、これまでの子どもメンバーのサポート、イベント運営、広報に加えて、海外支援事業サポート、現地視察、カナダでのリーダーシップトレーニングの同行、フェアトレード商品管理、オンラインショップ運営・管理、WEBサイト作成、都や法務局などに提出する資料作成等、多岐にわたる内容に関わることができました。

いろいろなチャンスをもらうなかで、広報や制作物を作ることが楽しいと気付き、そしてもちろんたくさんサポートを受けながらも、たくさん任せてもらえるようになり、今は広報担当としてレポート、パンフレットやチラシ制作などを行っています。

たくさんの子どもたちやその保護者の方に、FTCJの活動を知っていただき、子どもたちのチカラを信じることの大切さ、そして何かアクションを起こしたい子どもたちのこれからのアクションにつながるよう、伝わる広報をしていきたいと思っています。

 

▶子どもたちの今と未来を応援する仲間を募集しています

 

学生時代に出会ったFTCJのスタッフたちが私のアクションを起こしたい気持ちを受け止めてくれたように、
アクションを起こしたいけれど、でも何をしたらよいかわからない、というもっと多くの子どもたちの想いを
受け止め背中を押すには、いっしょに子どもを見守り、エンパワーしてくれる仲間が必要です。

FTCJは現在も少ないスタッフで、子ども活動サポート、出張授業、教材作成、海外支援、組織運営の全てを行なっていますが、スタッフも資金も足りていない状況です。そんな状況を打開するために、FTCJでは毎月500円からの継続寄付で子どもたちの活動をサポートしていただけるマンスリーキッズパワーサポーター募集キャンペーンを実施しています。

一緒に、子どもたちの今と未来を応援しませんか?
https://syncable.biz/campaign/6091