「フィリピンスタディツアー2023春」を実施しました 報告②

コロナウイルス感染拡大に伴うツアー中止から3年、スタディツアーがついに念願の再開!

2023年3月29日~4月4日の6泊7日の日程で、4年ぶりのフィリピンスタディツアーを実施し、
13~20歳の18名の参加者とスタッフ2名の計20名で、フィリピンのマニラとオロンガポ市を訪問しました。

今回は、当ツアーの報告ブログ第二弾です。
報告ブログ第一弾はこちら


ツアー4日目は、プレダ基金が運営する、性的虐待や性産業から救出された女の子たちが保護されている施設を訪問。
ここには現在、73人の5~19歳の女の子と、2人の乳幼児(保護された女の子の子ども)が暮らしています。

施設に到着すると、子どもたちが歓迎パーティーを用意してくれていました。
女の子たちがダンスや空手を披露してくれたり、ゲームをしたり、日本からの参加者みんなで日本の歌を歌ったり。

日本からやってきた同年代のゲストたちに、女の子たちは大喜び!
みんなすぐに仲良くなり、交流時間はあっという間に過ぎていき、名残惜しいお別れとなりました。

また、プレダ基金の支援を受けた子どもたちで結成された演劇チームによる劇「Once we had a dream」の鑑賞も行ないました。
暴力に苦しみ、声を上げられない子どもたち、そこから逃げようともがく姿が、力強い演技で表現されていました。
今夏、ドイツとオーストリアでの講演を予定しているとのこと。

この施設では、保護された子どものうち、安心して一緒に暮らせる家族がいなかったり、帰る場所がない子どもを対象とした自立支援プログラムも実施しており、現在5人がこのプログラムに参加しています。

そのうちの1人の19歳の女の子が、
4歳の頃から繰り返し性的虐待を家族から受け続け、信頼できる人が一人もいなく孤独だった子ども時代の経験や想い、
そしてプレダに保護され、どんな支援を受けてトラウマを克服していったか、という自身のストーリーを、みんなの前で話してくれました。

プレダ基金では、加害者に対する裁判など、法的な支援も積極的に行なっており、この女の子の加害者は全員有罪判決を受け、現在服役中です。


5日間お世話になったオロンガポ市を後にし、今度はマニラでのプログラムです。
移動日の5日目は、現地の大学生4人と一緒に「イントラムロス」という観光地を訪問しました。

ここは「城壁の町」と呼ばれ、かつてのスペイン領時代からアメリカ、日本の統治時代まで長きにわたり
統治のヘッドクォーターの役割を担っていた場所で、まわりは高い壁に囲われています。
ここで、日本軍の行いに関する展示や、フィリピンの英雄ホセ・リサールについての資料館などを見学したり、
さらに、世界遺産「サンアグスティン教会」にも足を運び、フィリピンの歴史や文化を学びました。


翌日は、マニラでのメインプログラム、ナボタス地域のスラム街を訪問。
フリー・ザ・チルドレンのパートナー団体であるKPACIOにお世話になりました。
参加者2人組ずつに分かれ、このスラムに暮らす9つの家庭への訪問を行ないました。

とても狭い家に大勢の家族で暮らしていたり、案外設備が整っている家もあったり、色々な家庭があり、
それぞれ家族へのインタビューをしたり、子どもたちと遊んだり、折り紙などで交流をしたりと、各家庭での時間を過ごしました。


衛生環境や文化の違い、色んなカルチャーショックを乗り越えたメンバー18名。
暑く厳しい気候の中、毎日盛りだくさんのプログラムに参加し、とても大変な7日間だったと思います。
最終日までにはすっかりフィリピンに魅せられ、「帰りたくない」「ずっとフィリピンにいたい」と名残惜しくなっているようでした。

帰国後にやりたいこと、アクションのアイディアが飛び交っていたので、ここからどんなムーブメントが起きていくのか、ワクワクです。

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現在、参加者のみんなでスタツア報告会を企画中!
詳細が決定次第、告知します。