【最終報告】「SDG4教育キャンペーン2022」子ども・ロビイングメンバー企画最終振り返り会

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、すべての人々が教育を受ける権利を受けられるよう、教育分野で活動する国内のNGO・NPO団体が加盟するネットワーク「教育協力NGOネットワーク(略称:JNNE)」に加盟し、「SDG4教育キャンペーン」の実行委員をつとめています。「SDG4教育キャンペーン」は、SDG4(教育目標)に関する、政党へのアンケートの実施アンケート結果に対するウェブ投票・意見募集や、子ども・ユース世代によるロビイング活動を展開しており、当団体はキャンペーンの中でも「子ども・ユース世代によるロビイング活動」を毎年担当しています。

 

「SDG4教育キャンペーン2022」バナー
キャンペーンバナー (C)JNNE

 

本年の「子ども・ユースロビイングメンバー」が4月28日~8月4日に行ったロビイング活動を振り返る会を8月9日(火)19:00~20:20にオンライン形式で実施し、9人のメンバーのうち3名と当団体スタッフ2名が参加しました。
※省庁側の確認に時間を要したため記事の公開順序が前後してしまいましたが、7月14日に実施した文部科学省訪問の報告記事を8月26日16時前に公開致しました。なお、8月4日に実施した外務省訪問の報告記事はキャンペーンHPをご覧ください。


本企画で行った活動(研修・院内集会・省庁訪問)を簡単におさらいした後、

1:オンライン研修(全3回)の感想・振り返り
2:院内集会・省庁訪問の感想・振り返り
3:「SDG4教育キャンペーン2022 子ども・ユースロビイング活動」を通じて達成・成長できたと思うこと

に関する振り返りやヒアリングを、オンラインホワイトボードアプリ「Google Jamboard」を併用しながらそれぞれ10分間行いました。これらの話し合いの中で出てきた意見や感想を幾つか抜粋して報告します。

 

1:オンライン研修(全3回)の感想・振り返り

第1回研修当時の様子 (C)JNNE

 

4月28日5月8日5月27日に実施したメンバー研修に関する振り返りや、内容・運営面に関する意見、提案などのヒアリングを行いました。メンバーからのコメントを幾つか抜粋します。

キャンペーンHP内の政党アンケート設問解説に加え、設問を作成した実行委員からも現場の声や解説を実際に聞けたので、各設問が扱っている問題への理解が深まりました。
一方で、各設問内で出てくる専門用語が多く、それぞれの用語の内容を理解するまでに時間や負担がかかったため、子ども・ユース向けに説明をシンプル・平易にした解説文も用意してほしいと思いました。
・自分の意見を伝える機会が多く、初対面の人と意見交換をする機会もあったため、自分の考えを相手に伝わるように表現する力が身につきました。
・自分と近い年代のメンバーのみなさんや、おとなのスタッフの皆さんとの意見交流の機会がとても多く、自分の考えの発信や他の方の考えを聞くことを通して、政治(教育)を自分ゴトとして捉えることができるようになりました。
昨年と異なり、今年は研修が3回に分かれていたので、政党アンケートの内容も理解しやすかった。(昨年から継続参加しているメンバー)
(補足:「1度の研修で6つの社会問題を詰め込み式に解説するのは、受講するメンバー・準備する実行委員双方にとって負担が大きかった」という昨年の反省を踏まえ、今年はキャンペーンのスケジュール(メンバーの募集期間など)も見直し、研修も3回に分けることで改善を試みました。)

 

2:院内集会・省庁訪問の感想・振り返り

6月6日に実施した院内集会、7月14日・8月4日に実施した省庁訪問の振り返りを行いました。メンバーからのコメントを幾つか抜粋します。
(補足:院内集会の振り返りは6月11日に実施しましたが、時間を経て新たに気づくことも出てくるため、今回改めて振り返りを行いました。)

6月6日に実施した院内集会の様子
7月14日(木)に文部科学省を訪問 ※報告記事は近日公開予定
8月4日に外務省とオンラインで面会
※報告記事はキャンペーンHPをご覧ください。
※当初は対面・オンライン双方での面会を予定しておりましたが、コロナ禍第7波のため、昨年に引き続き全面オンラインでの実施に変更しました。

 

(院内集会について)

・緊張したけれど、自分の意見をしっかり伝えることができました。
・国会議員の皆さんは自分がイメージしていたよりもフレンドリーな方が多く、印象が変わりました。
・昨年叶わなかった対面参加ができ、現場の空気感や緊張感を体感できたことがとても貴重な経験になりました。
「子どもでも声を上げることで社会・世界を変えていくことができる」と実感できました。(昨年から継続参加しているメンバー)
・「1人で言っても愚痴だが、2人で言えば意見、3人で言えば兆し、大勢で言えばうねり(Movement)になる」 という伊藤孝恵議員のコメント(アーカイブ動画の46:50頃)が特に強く記憶に残っています。

 

(省庁訪問について)
・院内集会の時は時間不足で伝え切れなかったことがありましたが、当時の反省を踏まえ、省庁訪問では伝えたいことを悔いなく伝えたり、提言内容をより充実させたりすることができました。
・30分という短い時間の中で議論を深めていく難しさや、オンライン特有の壁も感じましたが、省庁の皆さんがどのような考え方や取り組みをされているのか直接聞くことができて勉強になった。

 

 

3:「SDG4教育キャンペーン2022 子ども・ユースロビイング活動」を通じて達成・成長できたと思うこと

最後に、本企画を通じ、自分が何を達成できたか・どのように変わった/成長できたのかという観点で振り返り・共有を行いました。一部を抜粋します。

・(院内集会の振り返りでも述べたとおり、)声を上げ、積み重ね続けていくことの大切さを体感することができました。声を上げることで社会は少しづつでも変わっていくことを確信し、自信につなげることができました。
・ディスカッションなどを通じ、年下の世代からエンパワーされる(力づけられる)ことが多くありました。
・自分の考えや思いを言語化したり、どのようにすれば自分の意見や想いをより効果的に・正確に相手に伝えられるか試行錯誤したりすることができ、コミュニケーションスキルを向上させることができたと実感しています。
・難しい部分も数多くありましたが、国内外の様々な教育問題に関する見聞を深めることができ、自分の(自分に保障されている)権利を改めて認識しました。
・学校のクラスとは異なる地域、世代のメンバーとの話し合いの中でも、臆せず積極的に話すことができました。
・消化不良な部分もありますが、アピールで終わるのではなく、しっかりと議論を行い、一方通行ではないコミュニケーションをとるという目標を少しは達成できたのではないかと思います。

 

メンバーの皆さん、およそ3ヶ月半お疲れ様でした!
本振り返り会をもって「SDG4教育キャンペーン2022」も終了しました。今回頂いた提案やご意見は、来年以降のキャンペーン運営に反映できるよう、来年の実行委員会へ引き継ぎます。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンは、「”子どもには世界を変えられない”という考えから子どもをFree(自由)にする。」というミッションの達成及び国内外の教育問題の改善・解決に向けて引き続き取り組んでまいります。