【FTCJ子どもアンバサダーリレーコラム】 Vol.8「苦しい経験から新しい自分になること」

 

当団体の子どもメンバーの代表であるFTCJ子どもアンバサダーによるリレーコラム第8号です!

 

リレーコラムって?

FTCJ子どもアンバサダーが執筆したコラムを2週間ごとに投稿していきます。
テーマは「子どものわたしが伝えたいこと」。
子どもアンバサダーの皆さんに自由に発信していただける場であり、
自分が感じていることやアクション、やってみたいこと、興味のあることなどから自分でテーマを見つけ、読者の皆さんに伝えたいことを書いていただきます。
《リレーコラム一覧》


 〜子どものわたしが伝えたいこと〜
<リレーコラム Vol.8「苦しい経験から新しい自分になること」>

 

今回の執筆者は、小学生の波田野優さんです。

今年の4月には子どもの権利条約に関する院内集会に発言者として参加、
また6月には学校で優さんが取り組んだ児童労働に関する活動が毎日小学生新聞に掲載されました!

今回は、「苦しい経験から新しい自分になること」についてコラムを書いてくれました。

優さんが幼稚園で体験した苦しい経験…そして今…ぜひご一読ください!

優さんの言葉

『「苦しい経験を糧に新しい自分をつくること」について書きました。
「苦しい経験からどのようにして新しい自分をつくるのか」についてわたしなりの思いが届けば幸いです!』


「苦しい経験から新しい自分になること」

わたしは、「苦しい経験を糧に新しい自分をつくること」についてお話ししたいと思います。

 

コラムの題名を見て、「辛く苦しい経験で傷ついた心が癒されないのに、前向きになんてなれない」と思う人もいるのではないでしょうか。

そこで、最悪な経験を最高なものにするために、どのようなことができるか、わたしの考えをお話ししたいと思います。

 

わたしたちは、それぞれ独自のアイデンティティー*を持って生きています。
時には、そのアイデンティティーを理由に差別されたり、辛い思いや苦しみを感じることがあるかもしれません。

 

あなたは、そんな経験をしたことがありますか?

 

わたしが幼稚園の頃、一人の子が「おにごっこしようよ!」とみんなを誘いました。
しかし、ただ一人、お父さんがインド人、お母さんが日本人である、みんなとは肌の色が違う友だちは誘われなかったのです。

彼は、みんなと肌の色が違うという理由で、一部の友だちから怖がられることもありました。
確かに、小さな子どもであれば、肌の色以外にも世の中で見たことのないものに出会った時に怖がる子どももいると思いますが、きっと彼の心は傷つき、とても苦しかったのではないかと思います。

 

わたしたちは誰も彼を助けることができずに時間が経ちました。

 

その時、わたしは心の中で「肌の色が違うだけで、なぜ遊びに参加できないのか。」、
「もし、わたしが彼の立場だったら絶対に嫌だ。」と思ったのに、勇気を出して彼を誘うことができませんでした。

わたしは当時のことを振り返るたびに、「なぜあの時、『ダメなこと』だと分かっていたのに行動しなかったのか」、自分自身を忌々しく思う時がありました。

 

しかし、わたしはそれ以来、学校で差別的な表現で相手を傷つけている友だちを見つけたら、声をかけて止めるようにするなどの行動をするようになりました。

 

わたしは今、辛く苦しい経験があっても、前向きな気持ちで自分自身を受け入れることができたら、最も苦しい経験を最高のものにして、新しい自分になることができると信じています。

 

 

*アイデンティティー:自己が環境や時間の変化にかかわらず、連続する同一のものであること。自己と同一化している要素の事。自分自身の在り方について、「これがほかならぬ自分なのだ」というまとまりをもった確信。(引用:デジタル大辞林、Wikipedia)


次回は高校生メンバーみおうへバトンパス!お楽しみに〜!