11才のチェンジメーカーが、同世代のチェンジメーカーに贈るアドバイス

[若者は、未来のリーダーではなく、いまの世界のリーダー

だ!] そんなことを感じさせてくれる、11才のファンドレイザ

ーをご紹介します! (清田)

https://www.we.org/stories/11-year-old-fundraiser-noemie-pound-gives-tips-on-how-to-volunteer/

11才の女の子Noémieが手がけた最初の資金募集活動

の一つは、寸劇でした。1ドルの入場料で、近所の人たち

やその家族が、Noémieと友人によって披露された創作劇

を観覧したのです。上演終了時には、オンタリオ州東部子

ども病院(CHEO)への寄付金、20ドルを集めたのです。

 

そのささやかな寄付をきっかけに、彼女はボランティアの世

界に足を踏み入れました。

 

すべては、あごの怪我でCHEOの緊急処置室に運ばれた

ところから始まりました。そこに入っている間に、Noémieは、

病気が原因で入退院を繰り替えしていた、自分と同年齢の

子どもたちと友達になりました。

 

Noémieは、お母さんが医師兼臨床研究者として、そこに勤

めていたことから、一般の人よりもその病院になじみがあり

ました。入院当時は7才でしたが、院内の子どもたちと過ご

す内に、子どもたちにつながりを感じるようになりました。入

院中も子どもたちの手助けなどをしていく中で、Noémieは、

新しい友人たちの話しを聞くだけでなく、何かアクションを起

こして、彼らの助けになりたいと思いました。「若くても変化を

起こすことができるということを知って欲しいです。」と、彼女

は主張します。「私たちがおとなにすべてを任せてしまうと、

私たちが、自分たちの未来に残したい大きなインパクトを創

り出す機会を失ってしまいます」

 

少しずつではありましたが、Noémieは、誕生日のプレゼント

の代わりに寄付をお願いするといったささやかな活動に尽力

することで、資金集めの手腕を高めていきました。その活動を

始めた年に、Noémieは、目線を何かもっと大きなことに向け始

めました。CHEOにいる子ども達のためのチャリティイベントや、

子どもたちが、病院から外出して、何か楽しめるような活動を企

画するといったようなことを始めたのです。

8才の頃には、Noémieは、CHEOにいる子ども達を元気づ

けようという思いを持ち、ハッピー・ハーツという活動を始め、

入札式オークションや子どもファッションショーをオタワにある

航空宇宙博物館で催しました。

ハッピーハーツの活動開始にあたって、Noémieは、オタワ

の街頭に出て、商店主や医師、弁護士といった専門家をイ

ベントスポンサーとして募りました。また、イベントの組織的

な運営には、友人や家族の助けも借りました。

 

現在、ハッピーハーツ単独で、2014年以来行っているイ

ベントの開催などを通じて33,000ドルを超える資金を集め

ています。その間、入院生活を送る子どもたちに、ファッシ

ョンショーのモデルとして、スポットライトを浴びてもらうとい

った体験の機会の提供も行ってきました。

Noémieは、年齢に問われることなくしっかりとした意識を持

ち、ボランティア活動で忙しく過ごしています。他の若者たち

にも、同じように活動を始めるように強く勧めています。「変

化を起こしたいのに、おとなになるまでおとなしくしているな

んてもったいないです!」 活動をどのように始めるかにつ

いて、彼女の言うヒントに目を通してみてください。

「今日からボランティア」のための、Noémieの5つのヒント

1.小さなことから始めよう

 

最初、Noémieは、あるときわずか1ドルで活動をスタートし

ました。彼女は、友達と寸劇をやったり、工芸品を作って売

ったり、各自の誕生日に、プレゼントの代わりに寄付を頼み

ました。「小さなアクションがきっかけになって、大きな変化に

つながっていくことがあります。考えもしなかった大きなインパ

クトになることがあります」と、Noémieは言います。「私は、一人

で資金集めを始めて、それがだんだん大きな活動になりました。」

 

2.人助けは、気分を良くするだけでなく、自分には世の中

を変える力があると気づく機会にもなる

CHEO、WEチャリティ(旧フリー・ザ・チルドレン・カナダ)や

ユナイテッド・ウェイ(世界各地で活動を行っている慈善団

体)のための資金を集める活動を行っていく中で、Noémie

は、自分の活動が、他の人たちに刺激を与え、一種の波

及効果を生み出すことを知りました。その波及効果には、

彼女が関心を持っている問題を解決するために必要な資

金が、資金集めを重ねていく中で増えていくといったような

ことがありました。

 

3.手助けを頼むことをためらわないこと。携わる人が多い

ほど、効果は大きくなるから。

Noémieが、自宅の裏庭で始めたイベントから、ハッピーハ

ーツのような大きな資金集めの活動に至るまで、彼女は、

いつも一緒にやってくれる人たちを募っています。例えば、

友人、親の持つネットワークや、近所の人たちなどです。

「大勢の人が、このような支援活動にとても好意的でいて

くれています。」と、彼女は言います。

 

4.壁が立ち塞がっても、それを乗り越えよう
ハッピーハーツを立ち上げる際、Noémieは、日常生活の中

で、多くのやるべきことと活動のバランスを取るのに悩み苦

しむのを自覚しました。その経験から、彼女はこうアドバイス

します。「まず、モチベーションを持続することです。本当にハ

ードで、それをやることが無理かもしれないと思える時もあり

ます。」。自身の人生において、彼女は、活動の目的に目線

を置いています。「あなたが自分の目標を達成すると、あな

たの活動は、とても意義あるものになり、やって良かったと

思えるようになるでしょう。」

5.ヒーローと思えるお手本を持とう

 

Noémieは、自分を支えてくれた人たち、特に、自身のお母

さんを尊敬しています。お母さんは、いつもそばにいて、活

動を支援してくれます。「母は、いつもどんなことにも答えを

持っているように見えます。皆さんの身近にも、お手本にし

たいヒーローがいることは大事だと思います。人を助けるこ

とができる人は、誰でもヒーローだと思います。」

(原文記事執筆:サラ・フォックス 翻訳:翻訳チーム 山下正隆 文責:清田健介)