オーストラリアのジュリア・ギラード元首相が、今の若い世代に伝えたいこと

WE Dayワシントンに登壇した、ジュリア・ギラード元オーストリア首相。

ジェンダー平等や、社会に対して声を挙げることの大切さを若者たちに訴えました。(清田)

 

https://www.we.org/en-CA/we-stories/we-day/julia-gillard-we-day-washington

 

世界中の議員のなかで、女性の議員はわずか24パーセントしかいません。

平均値的に、女性の労働者は、同等の仕事をしている男性の労働者と比べて、労働者としての法的権利が4分の3程度しか保障されておらず、不安定な状況で仕事をしています。

アメリカにおいては、「フォーチュン誌が選ぶ500人のCEO」のなかで、女性の比率はわずか5パーセントです。

しかし、最低賃金の職種に従事している労働者の60パーセントは女性という、明らかに不公平な現実があります。

 

史上初の、そして唯一のオーストラリアの女性首相(2010年~2013年)で、職場での女性の権利向上を目指す社会運動に長年携わってきたジュリア・ギラードは、この現状を良い状態とは到底言えないと考えています。

 

女性にとって、世界が平等な場所にはなっていないということは、ギラードがメルボルン大学の法学部の学生だったときから持っていた問題意識でした。

 

「こんな世の中はおかしい!」という問題意識を、社会を渡り歩いていくための批判的思考に昇華させて、それを武器にしながら、弁護士業界や政界でのキャリアを積み重ねていきます。

 

首相職からは退いたギラードですが、女性の権利擁護の活動を通じて、いまも社会をより良くしていくために奮闘しています。平等な社会を目指して根気強く活動しようと、次世代を担う若者たちにも呼びかけています。

 

WE Dayワシントンに登壇したギラードに、現代の若者に対して抱いている揺るぎない信頼感や、世界を変えるためのアドバイスを聞きました。

 

ギラード首相がインタビューで語った言葉

 

女性の権利の問題についてなぜこれほど拘っているのかと言いますと、私が大学生の時、女性が平等に扱われていなかった歴史について学びました。

しかしまあ、「今の時代、こんな問題は自然消滅するんだろう」と思っていたんですね。みんながこの問題を今では認識している訳だから、女性とか男性とか関係なく平等になる時代がくるのだろうと。

 

20歳のときは、「この問題は私が40歳になるころには解決しているだろう」と思っていました。

現在、私は40歳なんてとっくに過ぎてしまったのですが、まだ平等な世界をつくるために闘っています。

私自身は、光栄にも、国家を政治的に率いるという役割をオーストラリアの国民から仰せつかったこともある訳ですから、変革を起こすために活動し続けるということが私の責務だと思っています。

 

率直に言って、若かった頃の私は愚かでした。問題は放っておいてもそのうち解決すると思っていましたから。

今の若い人たちは、問題についてきちんと認識しているだけでなく、熟慮して世界を変えようとしています。

 

当然のことながら、社会を変えるには、それを実現するための方法論について考えることも重要です。

ですから、若い人たちに、社会変革を単なる理想論ではなく、本当に実現してもらうために、様々なスキルを身につけてもらうことが重要です。

スキルを身に着けてもらえれば、今の若い世代が、ジェンダー平等を実現してくれると確信しています。

 

誰もがジェンダー平等についてできることにひとつに、自分たちの日頃の振る舞いについて考えてみるということがありま

す。会議だとか、教室とか、スポーツ中とかで、そこにいる全ての人を平等に扱うことができているかどうかということですね。例えば、『男性の発言の機会が女性より多くなっていないか?『女性の意見は無意識的に不当に評価されることが多くなっているのではないか?』とか。誰にも遠慮することなく、全ての人が議論に参加できているかどうかを確認することが必要です。

 

職場やクラブ、社会などで、全ての人が正当に評価され、きちんと責任を担うことができるような場が増え、それを当然のことだとする社会の機運が高まれば、政治や管理職など、リーダーシップを発揮する現場などでの、機会の公平性が性別を問わずに保たれる世の中の実現に近づいていくと思います。

 

今の若い人たちに伝えたいことは、自分には力があるということを知り、声を挙げて欲しいということです。

全ての子どもたちが幸せに暮らし、教育を受けることができるようにするという、当たり前のことを実現するためには、まだまだやるべきことがたくさんあります。

それを実現するのは、今の若い世代だと強く信じています。

 

 

 

 

 

 

 

(原文記事執筆: ゾーイ・デマルコ)