新しいクリニックから生まれた、未来への希望
エクアドルのアマゾンの村に開所した新しいクリニックは、村びとの健康や未来に、新たな希望をもたらしています。
このクリニックで赤ちゃんを出産した女性の体験談をご紹介します。(清田)
https://www.we.org/stories/health-clinic-increases-quality-access-in-amazon-ecuador/
妊娠してすぐ、私は出生前の健康診断を行わねばならないことを知りました。私自身と赤ちゃんのどちらにも異常がないことを確かめるためです。
県都のテナにはよいクリニックがありますが、モンダニャ村の私の住むところからはとても遠く、船とバスではそこまで行くのに四時間以上かかってしまいます。
超音波はとても高価で、家事から離れて多くの時間も取られるため、私は妊娠中何とかそこへ行って、2、3度受けただけでした。
私自身や赤ちゃんに何かあったらと本当に心配でしたが、助けてもらうこともできませんでした。
私の村には小さなクリニックが確かにありましたが、健康診断のためにそこへ行くときはいつも不安でした。
そこはほこりっぽく汚れていて、建物はシロアリに食い荒されていました。クリニックの設備は実に古くて、電気も安定していませんでした。クリニックの中はいつも本当に暑かったです。クリニックには十分な数の医者がいなかったので、行くときはたいてい長時間待たねばなりませんでした。
それは不安でしたが、他に選択肢など無かったのです。
妊娠中、WE(フリー・ザ・チルドレン)は私の村に新たなクリニックを再建しようと取り組み、近所の大勢の人がそれを手伝っていました。
クリニックが建設されるのを見るにつけ、私は赤ちゃんの未来に大きな希望を感じました。
私は彼を古いクリニックに連れていったり、遠くまで行くことを心配したりする必要が無くなるだろうと安心しました。
幸いなことに、私は健康な男児を出産できました。ジェムソンです!
私の祖母はテナに住んでいたので、妊娠期間のおわりまで私は彼女の所に泊まり、クリニックで出産することができました。そして今は、定期検診のため彼を新しいクリニックへ連れて行けます。クリニックは本当によいサービスと医者を提供しています。
ジェムソンは必要なワクチンを全て受け、私も健康診断へ行きました。クリニックのおかげで私はジェムソンが健やかに育っていくことがわかり、彼に大いなる夢を抱いています。彼には私とは違う道を歩んで欲しいと思っています。
リーダーになって欲しいです。学校へ通い、何にでもなりたいものになって欲しいです。私が今まで直面してきたような困難に決して遭わないで欲しいと思っています。
(原文記事執筆:エッセニア・アグンダ(インタビューをもとに構成)翻訳:翻訳チーム 中根葵 文責:清田健介)