尊敬する祖母への手紙
今回は、キサルニ女子学校のジャーナリズム部の部員マー
シーが、祖母(現地語ではゴゴ)に宛てた手紙を紹介します。
祖母は、孫であるマーシーにとってかけがえのない家族であ
り、教育を受ける権利の擁護者としても心強い存在です。(清田)
https://www.we.org/stories/female-student-in-kenya-writes-letter-to-grandmother-for-journalism-club/
親愛なるゴゴへ
ゴゴは、私の一番の人生のお手本です。
長期休暇に帰省したときはいつも、ゴゴの育ちや今まで
の話を聞かせてくれてありがとう。11歳で割礼と決められ
た結婚をさせられた時の話を聞くと、いつも泣きそうになっ
てしまうのだけど、ゴゴは本当にすごい人だなと思うんだ。
割礼と結婚の日程が決まってから、ゴゴは何度も逃げよう
としたんだよね。でも、お父さんに家の中に閉じ込められて
しまった。そして次の日に、老女が家に来て全ての儀式を
執り行ってしまった。ゴゴは途中で何度も、やめてほしいと
お父さんとお母さんにお願いしたのに、聞き入れてもらえな
かったんだよね。
割礼が行われてすぐに、ゴゴは2倍ほど歳の離れた男の人
と結婚させられた。一晩中泣いたんだよね。16歳で私のお
母さんを産んだとき、娘には自分と同じ道は歩ませまいと
誓った。
お母さんには教育を受けさせようと心に決めた。十分なお
金があったわけではなかったけど、少なくとも小学校卒業
まではと、頑張ってくれたんだよね。お母さんは中学には
進学しなかったけれど、ゴゴと同じように教育を受ける大
切さは感じたみたい。だから、お母さんもまた、私には中
学まで進学させようと思ってくれた。
ゴゴに、私がキサルニ女子学校に合格したと報告すると、踊っ
て喜んでくれて、プレゼントまでくれたよね。
ゴゴは、学校について色々聞いてくれる。いつか実際に学
校に来て、様子を見てもらえたら嬉しいな。それまでは、学
校って本当に素晴らし場所だってことを、私がゴゴにしっか
り伝えるね。学校の中で、一番のお気に入りの場所は図書
館。授業はどれも面白いよ!特に好きな教科は英語。ジャ
ーナリズム部で活動していて、とてもいい経験をさせてもら
っています。
こんなに素晴らしい学校に進学させてくれて本当にありがと
う。お母さんが私の教育に熱心になってくれるのも、ゴゴの
おかげです。
あなたの孫
マーシーより
(原文記事執筆: マーシー・チェプコエチ 翻訳:翻訳チーム
藤井優美 文責:清田健介)