【イベントレポート】川崎市主催「子どもの権利×うんこドリル」ワークショップの企画~運営・ファシリテーションを担当しました
【イベントレポート】川崎市主催「子どもの権利×うんこドリル」ワークショップ@川崎市子ども夢パークの企画~運営・ファシリテーションを担当しました
開催概要
テーマ 川崎市制100周年を機に「川崎市⼦どもの権利に関する条例」のさらなる普及・啓発を目指し、「⼦どもの権利×うんこドリル」を通じて、市⺠が「⼦どもの権利」について学び続けることができるようなワークショップを実施。
時 間 2025年3月29日(土)午前の部10:00-11:00、午後の部13:00-14:00
会 場 川崎市こども夢パーク
参加者 対象:川崎市在住市⺠、こども、保護者、おとな
午前の部:35名 ⼦ども:20名(⼩学⽣5名、幼児15名)、おとな:15名
午後の部:55名 ⼦ども:30名(⼩学⽣15名、幼児15名)、おとな:15名、ほか⾒学おとな10名
川崎市は、全国で一番早く子どもの権利に関する条例を制定した自治体です。
2000年に議会で可決され、翌2001年に「川崎市子どもの権利に関する条例」として施行された、25年の歴史があります(フリー・ザ・チルドレン・ジャパンと同じ長さの歴史があります!)
今回のワークショップは、川崎市が2025年に市政100周年を迎えたことを記念して、昨年FTCJが制作に協力した冊子「川崎市×うんこドリル 子どもの権利」を使い、川崎市子どもの権利に関する条例のさらなる啓発を推進するために企画されました。
会場となった川崎市子ども夢パークは、「川崎市子どもの権利に関する条例」の理念を基に、子どもが自分の責任で自由に遊び、学び、つくり続けていく子どもの居場所・活動拠点。まさに、子どもの権利のワークショップにぴったりの場所です。この日は、桜の花を濡らす冷たい雨の一日で、外遊びする姿は見られませんでしたが、ワークショップには、午前、午後通してたくさんの皆さんにご来場いただきました。
受付を済ませ席につくと、うんこ先生が登場! 子どもの権利を学びに来てくれたみなさんを歓迎しました。
そして、いよいよワークショップのスタート。
まずは子どもの権利条例のお話から。未就学の小さな参加者も多かったのですが、うんこ先生がレクチャーする子どもの権利のドリルを楽しくめくりながら、川崎市が大切にする7つの権利について真剣にお話を聞いてくれました。
そして次は、テーブルごとに分かれて迷路クイズに挑戦!
道の途中に仕組まれた7つの困った場面を川崎市の子どもが持っている「7つの権利」を使って解決し、ゴールを目指します。ちょっと難しい言葉もファシリテーターと一緒に考え、適切な権利を使ってゴールできました。
迷路のクイズで権利を使ってみたあとは、気になる権利や、権利に関してこれまで経験したこと、思ったことについてディスカッションしました。家庭や学校で体験したうれしかったこと、困ったこと、悲しかったことを子どもの権利に結び付けて考えていきました。おとなの方からは、「おとなのほうが理解することが大切!」というたくさんの声が聞かれました。
意見と感想(抜粋)
子どもの声 気になる権利
権利2ありのままの⾃分でいる権利
・友達と⾃分が遊びたいことが違った。友達のやりたいことを断ると嫌われるので⾔えなかった。
・レク決めで先⽣が「決める気がないならやるな。早く決めろ」とせかしてきて嫌だった。
権利3:⾃分を守り守られる権利
・いじめなどを受けてもおとなに相談していきたい
・(危険なことに⽕事があるが)⼤⼈が消⽕器を⽤意してくれる。
権利5:⾃分で決める権利
・学校の係で友達と同じ係をやりたかったが決められなかった。
・遊ぶ時間にお兄ちゃんがサッカーばかり。他の遊びがしたい。
おとなの声
・おとな、⼦どもの上下関係の強さに気づいた。
・おとなが変わらないといけない、⾃分たち世代と今までのやり⽅や考えが違う。
・おとなが知ることの⽅が⼤切だと思た。⼦どもはそのままでよいのではないか。
みんなは子どもの権利マスター!
ディスカッションの後は、川崎市子どもの権利条例をしっかり学んだみんなに向けて、うんこ先生から挑戦状として、3つの大きなクイズが出題されました。参加者のみなさんは全問正解!!
すると、うんこ先生から参加者の皆さんに「子どもの権利マスター」の称号と、重大なミッションが与えられました。その内容は、というと、
「子どもの権利マスターとして、家族やおともだちに今日知ったことを広めてほしい!」
ということ。川崎市に住むたくさんの人たちに子どもの権利を伝えるためのアイデアを話し合いました。
参加者のアイデア(抜粋)
子どもの意見
広めるアイデア
・学校で放送する
・学校の委員会新聞で紹介する
・ポスターを貼る
・担任や⽀援員の先⽣が情報を⾔うだけでも興味が湧く。ドリルや迷路を見せる。
・⼿紙やはがきで書いて、友達に送りあう
・街中やテレビで放送する
・分かりやすい動画付きでネットにUPする
・権利についてのゲームをスマホとかにのせる
・まつりを開催する(イベントを通して⼦どもの参画を実践する)
・絵本をつくり、⽀援センターに置く。恐⻯や⼈⿂の本がいい!
その他
・覚えやすい電話番号で、SOSを出せるようにする
・外国の⽅たちと交流する、その時に権利も伝える
・(嫌な⼦でも友達でも)⼀緒にゲームをして仲良くなる
・いじめなどを受けている⼈に相談できることを伝える
おとなの意見
広めるアイディア
・おとな、教職員などおとなにも広める
・学校全てで⼦どもの権利の授業をしてほしい
・毎年、学年ごとに知識をアップデートしてほしい
・⾃分たちの動画作るなど、⾃分ゴトになる授業を実施してほしい
・⼦どもの権利を尊重してくれている⼤⼈がいて、そばにいるんだよと⼦どもたちが思える環境が⼤切
・川崎はサッカー⽂化が強いので、絡めてみる
子どもの権利を広めるためのアイデアが本当にたくさん並びました。
明日からすぐにできそうなものもありますね!
会の終わりにはうんこ先生が再び会場にやってきて、参加者の皆さんと交流!
最後にみんなで記念写真を撮影して楽しいワークショップも無事終了しました。
参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
当日担当したFTCJファシリテーターメンバーとうんこ先生
<参考リンク>
川崎市子どもの権利に関する条例
https://www.city.kawasaki.jp/shisei/category/60-2-1-0-0-0-0-0-0-0.html
「川崎市×うんこドリル 子どもの権利」について
https://www.city.kawasaki.jp/450/page/0000166060.html
https://www.city.kawasaki.jp/450/page/0000166054.html
助成:日本財団
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンのワークショップ
当団体では、子どもの権利に関するワークショップや出前授業、意見聴取などのファシリテーションの人材派遣を承っています。ぜひご相談ください!