フリー・ザ・チルドレン・ジャパンは、大東建託グループみらい基金などからの助成を頂き、子ども・若者のソーシャルアクションイベント開催を応援する「We are the MOVEMENT 」を実施しています。

この度、プロジェクトメンバーからイベント開催報告が届きました！

【アクション実施報告】
2023年度子どもアンバサダーのなの、ゆりなが2024年8月7日に川崎市教育委員会へ子どもの権利に関する提言を行いました。

【このアクションに至った経緯】
私たちは、中学3年生から約3年間子どもの権利に関する活動をやっている中で、子ども自身の子どもの権利の認知度が低いのではないか、ということに気が付きました。
実際に、子どもの権利の内容まで知っている子どもたちの割合は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが2021年に実施したアンケートによると34.3％、ゆりなが自身の系列の小学校で2021年に実施したアンケートによると41.3％にとどまりました。
この結果を受け、「子どもの権利」は子ども自身が当事者であるにも関わらず、子どもの中での「子どもの権利」に対する認知度が低いという現状があることに問題意識を持ち、子どもの権利をすべての子どもたちが知る必要があると考えました。それによって、自分の意見を言いやすくなると推測し、義務教育課程ですべての子ども達が平等に「子どもの権利」について学校で学べる環境を整えることが必要であると考えたため、この提言に至りました。

【企画・アクション内容報告】

川崎市議会議員の田村しんいちろう議員に紹介していただき、川崎市教育委員会の小田嶋満教育長をはじめとする教育委員会の方々にお会いし、意見交換を行いました。
まず、自己紹介、団体紹介を行ったあと、提言書を教育長にお渡ししました。

そして、提言に至った経緯、提言内容についてお話ししました。
提言内容は以下の3点です。
(1)子どもの権利について小学校の教室に掲示すること
(2)中学校の生徒手帳に記載すること
(３)教員向けにレクチャー会を開催すること
その後、子どもの権利を伝えるポスターやパンフレット作りで気をつける点や、若者が相談しやすい方法、教員への初任者研修について意見交換を行いました。

この提言を受け、教育長からは、
「提言にあったように目に見えるようなところでしっかり意識していくのはすごく大事なことだと思ったのでぜひ参考にしたい」
「川崎市子どもの権利の日が11月20日にあり、その日を中心に前後1ヶ月ぐらいの間で子どもの権利を学習する期間を設けていて、各学校でそれぞれの取り組みをしてもらい、報告書を出している。そういう期間については意識して取り組んでいるが常日頃一年中しっかり意識しないといけないという事で今回の提言を受け止めさせていただいて、これからの川崎市の教育を進めていきたい。」
「まだまだ権利ということ一つとっても知らないことやこれから勉強することがたくさんあると思いますが、今回こういう事で課題意識を持って実際に調べただけでは無くて、行動に移してこういう場に臨んできたことは素晴らしい経験になると思うので、そういう経験を活かしてもっと色んな視野、視点で子どもの権利だけでなく人間の権利を勉強していくと、これからの２人にとってすごく豊かな自分の学びに繋がって、それが地域や社会と繋がることになると思います。」
というコメントをいただきました。

【イベントを実施してみて】
なの
この提言は昨年の2月頃から構想し始めたものです。提言先や提言に至るまでの手順、提言内容などを何度も話し合いながら考え、大学教授や市議会議員、有識者の方々に協力を依頼し、やっとの思いで実現することが出来ました。当日は、多くの川崎市教育委員会の方が私たちの提言を熱心に聞いて下さり、とても嬉しかったです。この提言を通して、1人でも多くの子どもが自分の権利を知り、「子どもだから」という理由で諦めることが無い世の中に近づけることを願います。

ゆりな
このアクションでは市議会議員の方に連絡をとり、提言の場を設けて欲しいとお願いするなど、多くの人を巻きこみ、自分たちで１から始めなければいけなかった点が大変でした。当日、川崎市教育委員会の方々が私たちの意見に丁寧に耳を傾けてくださり、アクションが形になった喜びと、私たちの意見を聴いてもらえたという喜びを感じました。提言のアクションは提言書の作成にもすごく時間がかかるし、提言書提出までの道のりも長いですが、子どもの権利が守られていない日本の子どもたちを少しでも減らすためにアクションを成功させられたということにすごく達成感を感じました。

※本企画は、大東建託グループ みらい基金の助成、認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの
運営補佐のもと実施されている、「We are the MOVEMENT」の一環として開催されています。
「大東建託グループみらい基金」による助成ご協力に、心より感謝いたします。