◆債務児童労働について インドには、借金を返すために働かなければいけない子ども(債務児童労働)が、少なくとも1500万人はいると言われています。子どもの親は非常に貧しく、土地や仕事を持たず、教育を受けていないために、だまされたり利用されやすく、借金を背負わされやすい傾向にあります。借金を抱えた親は、収入がないために、仕方なく子どもを借金のかたに手放してしまうことがあります。子どもはまるで商品のように売買され、家族の借金を返すために強制労働を強いられます。インドには、このような債務児童労働を禁止する法律はありますが、役人や警察の腐敗などにより機能していないことが問題になっています。 ◆ レンガ工場でのきつい仕事 レンガ工場での仕事は重労働です。粘土質の土を掘り出し、湿らせ、足で踏みつけ、こねてレンガの型にします。これらの湿ったレンガの原型は1個5キロもありますが子どもでも何個も重ねて運びます。それらを太陽の光で完全に乾かすために1,2日後には裏返しにします。一日中大量のちりやほこりが舞う中、働き、生活しなければいけません。そのため、肺や目の病気になってしまうこともあります。怪我をすることも珍しくありません。